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ポジドライブビットとは

ポジドライブビットとは

ポジドライブビットとはプラス形状に似たビット

ポジドライブビットとはポジドライブ形状のビスを締結するビットです。

外観形状はプラスに似ているので、違いに気づかない方も多いと思いますが、ポジドライブビスは通常のプラスビットと使用するビットが異なるネジです。ポジドライブ形状のネジ頭には、適切なサイズのポジドライブビットを使わなければいけません。

サイズはプラスビットと同じく数字によって表され、主にPZ 1、PZ 2、PZ 3の3サイズが使われ、DIYや木工家具用途としてPZ 2のサイズが最も使われています。

ポジドライブのネジ頭は、4枚の羽根厚みが均等な側面形状と羽根の間に小さなリブを備え、締結時の浮き上がりを抑える形状によって、プラスに似た形状でありながらもトルク伝達効率に優れカムアウトが発生し難い特徴を持ちます。

(左)ポジドライブ#3 (右)一般的なプラスビット#3
外観が似ているビットだが細かい点を見ると微妙に異なる。十字の形状をよく見ると大きく異なり、ポジドライブは側面の厚みが大きく平行な側面形状を持つ。
プラスビット(PH)とポジドライブ(PZ)のテーパ形状の違い

ポジドライブは英語で”Pozidriv”と表記され、略称はPZが使われます。

欧州地域で普及しているポジドライブ

ポジドライブは日本で使われることは少なく、主に欧州地域を中心に普及しているネジ頭形状です。

OA機器・スポーツ用品・住宅建材・自動車・飛行機・楽器などに幅広く採用され、日本でも欧州生産の製品のメンテナンスを行う場合にポジドライブビットが必要です。

有名どころではスウェーデン家具ブランド IKEAの製品にポジドライブネジが使われており、公式サイトのガイド上でもポジドライブビットの使用を推奨しています。

ビットとしては大型ホームセンターや専門工具店でしか取り扱いが無く、海外ブランド工具に付属しているビットセットとして入手することが多いビットです。日本国内においてはポジドライブビットの登録商標を持つ英EIS社とライセンス契約を結ぶベッセルブランドのポジドライブビットが使われます。

プラスビットでもポジドライブネジは締められる

ポジドライブとプラスは基本的な形状は同じですが、相互使用に関しては多少難があります。

ポジドライブネジにプラスビットを使用することも可能ですが、ポジドライブビットを使った時よりもフィット感が緩く、滑った時にネジ頭を削ってしまう場合があります。

また、その逆のプラスネジにポジドライブビットを使用する場合においては、ネジ頭の浅い所までしか入らないので、カムアウトの可能性が飛躍的に高くなるため、プラスネジに対しては適切なプラスビットを使用するようにしましょう。

#2のプラスビスにそれぞれのビットを乗せたところ。プラスビットはフィットするが、ポジドライブビットは浮いてしまい締結作業を行うのは困難。

ポジドライブビットまとめ

ポジドライブビット

欧州製品で多用されるポジドライブビスに使用するビット

良い点
  • カムアウトし難い
悪い点
  • 見た目がプラスと酷似してややこしい

参考

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