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2024年7月7日

塩ビカッタとは【工具の特徴・選び方解説】

塩ビカッタとは【工具の特徴・選び方解説】

塩化ビニル管を切断する専用工具

塩ビカッタとは、水道管などに使われる塩化ビニル管を切断するための専用工具です。塩ビ管だけではなく樹脂パイプの切断にも使用できます。

塩ビ管の切断作業には、鋸やグラインダなどの汎用的な切断工具を使用して切り出しますが、塩ビカッタは塩ビ管の切断に特化することで。より手軽に切断できるようにした専用工具です。

塩ビカッタはテコとラチェットの機構で刃を食い込ませて切断を行うので、バッテリーやエアなども要らず、手の力だけで塩ビ管を始めとする樹脂管全般を切断できます。

塩ビカッタはMCC(松阪鉄工所)が販売する「エンビカッタ」の名称が広く知られていますが、表記揺れも多く「エンビパイプカッター」や「エンビ管カッター」と呼ぶ場合もあります。

サイズに合わせた塩ビ管を挟んで握るだけ

塩ビカッタの使い方は簡単で、塩ビカッタのサイズに適合する塩ビ管を挟み、刃で完全に食い込むまでグリップを数回握るだけです。

塩ビカッタはサイズによって切断できる寸法と材料が異なり、作業を行う前に外径と材料を必ず確認するようにしましょう。塩ビカッタでは樹脂肉厚の薄い薄肉管VUには対応できないので、その場合は従来通りノコやグラインダーなどを使用します。

寒い季節の塩ビカッタ切断には注意が必要

塩ビ管を簡単に切断できる塩ビカッタですが、寒い季節の切断作業では注意が必要です。

塩ビ管の材料であるポリ塩化ビニルを代表とする大多数の樹脂は熱可塑性の材料であり、温度によって軟化する特性があります。温度が高い分には切断の都合も良いのですが、温度が低くなりすぎてしまうと逆に硬くなり割れやすくなる特性があります。

特に外気温が低くなる冬場などでは、硬くなったパイプに刃を押し付けることで割れてパイプが破断したり刃が欠けたりする可能性が高くなります。そのため切断個所を温めてから作業を行う必要があり、バーナーやヒートガンなどで事前に下処理をしてから割れないようにゆっくり刃を食い込ませるようにしましょう。

樹脂片や刃が飛び散る場合もあるので、保護具の装着は忘れないように

塩ビカッタは手工具なので安全な工具に見えますが、樹脂管が割れたり切断刃が欠けたりする場合もあります。

外気温が低い作業環境では樹脂管が割れることで作業者に跳ね返ってくる可能性もある。
画像引用:エンビパイプカッターのご使用方法について|Youtube

ラチェット構造で強い力を出せる構造なので切断作業中に破片が飛ぶと作業者に危険が及ぶ場合もあり、切断作業を行うときには必ず保護メガネや手袋を装着するようにしましょう。

別売アタッチメントで管材料以外の切断にも対応

塩ビ管のような管材料以外にも、別売のアタッチメントを装着することでワイヤープロテクタや電線モールなどの樹脂材料にも対応できます。

塩ビカッタ ピックアップ

塩ビカッタはMCC(松阪鉄工所)が1976年に開発した製品で、40年経過した今日ではMCCを筆頭にTOP工業・TRUSCO・未来工業や中国ノーブランド品も含め複数のメーカーから販売されています。

国内の有名ブランド製品であればネジ1つに至るまで全てのパーツの修理部品を手配できるので、一度購入すれば長年使用できるので、販売店などで手に取ることが出来るなら使い勝手やフィーリングを見て気に入った製品を選ぶのがおすすめです。

MCC(松阪鉄工所) エンビカッタシリーズ

MCC
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塩ビカッタの代表的なメーカーがMCCです。塩ビカッタを最初に作ったメーカーなので製品実績・取扱店共に多く、製品・消耗品共に容易に調達できる強みがあります。

選び抜かれた一流鋼材メーカの刃や面取り機能、研究を重ねたラチェット機構などを備えており、プロユースで使用するならMCC エンビカッタシリーズがおすすめです。

TOP工業 エンビパイプカッタシリーズ

割り込みに適したR刃を採用し、管の割れや凹みを抑える特徴を持つのがTOP工業のエンビパイプカッタシリーズです。

引き切り効果とフラット面を設けたハンドルによって地面に押し付けて切断しやすい形状を備え、使いやすさに重点を置いた塩ビカッタです。

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