2020年2月5日から7日まで、公益財団法人神奈川産業振興センターらが主催する工業技術見本市「テクニカルショウヨコハマ 2020」が開催されました。「テクニカルショウヨコハマ」は、神奈川県下最大級の工業技術・製品に関する総合見本市として、2020年の開催で41回目となります。

本記事では、町工場の技術力を活かして作られた家電・ガジェットの展示品やコンセプト製品を中心に紹介します。

曲げ加工で作られたiPhoneスマホスピーカー「IBRASS」

株式会社南技研のブースでは、曲げ加工で作られたiPhone用のスマホスピーカー「IBRASS」が展示されていました。

この「IBRASS」は、アンプやスピーカーなどを内臓していない「電源不要」のスマホスピーカーです。スマホに搭載されたスピーカーをそのまま利用して、ホーン形状によって音を大きく響かせる方式です。

電源不要のスピーカー付きのスマホスタンドと言えば木材を使った製品が一般的ですが、より良い音色を追求した結果、管楽器と同じ金属素材の真鍮を採用したようです。

今後の量産や販売については未定との事ですが、溶接が難しく製造に精度も必要なため、まだまだ改良を続けるとの話。実際に販売が行われるようになっても、富裕層向けの販売や商業施設など高価格帯への販売を予定しているようです。

横浜ものづくりを発信するブランド「IKIMONO」

横浜市内の中小製造業10社が集まり立ち上げたブランド「YOKOHAMA MAKERS VILLAGE（略称YMV）」が展開しているのが、デザイナー西村ひろあき氏の協働で制作したオールメタルのプロダクトブランド「IKIMONO」です。

YMVは、横浜市近郊の金属加工会社が集まり、技術を組み合わせてプロダクトを作るグループです。専門分野に特化した企業の協力体制で、これまで実現できなかった様々な表現を可能にしています。

その集大成となる「IKIMONO」ブランドでは町工場の技術力と、自然の有機的なデザインをモチーフにした魅力的なプロダクトが展開されています。

板金の曲面が美しいシックなインテリアライト「Anguille」

メイドインつづき（横浜市都筑区）コーナーに設置された製品のなかでも、一際人目に付いたのが葉山工業有限会社の制作したインテリアライト「Anguille」です。

アルミ板金加工とカラーアルマイトで作られた据置型の照明器具で、板金の絶妙な曲がり具合と色合いがシックな雰囲気を実現しています。

話を聞いてみると、今回のテクニカルショウヨコハマに合わせて急遽制作したプロダクトとのことでしたが、カラーバリエーションは3色、組立から照明の内臓まで含めて展示会に間に合わせてしまったのは技術の高さを感じます。

「Anguille」は展示会用に作った製品で、今後の展開は未定との事でしたが、反響によっては一般販売も検討しているとのお話です。

掲載企業

「IBRASS」
株式会社ミナミ技研( http://www.minamigiken.jp )

「IKIMONO」
株式会社ニットー［代表］( http://nitto-i.com )
株式会社ミナミ技研( http://www.minamigiken.jp )
有限会社落合製作所( http://www.ochiai-seisaku.co.jp )
株式会社関東精密( http://www.kanto-seimitsu.jp )
株式会社中越工業( http://www.kk-chuetsu.co.jp )
株式会社オースズ( http://www.ohsuzu.co.jp )
有限会社本間製作所( http://honma-ss.co.jp )
株式会社第一鉸製作所( http://www.daiichishibori.co.jp )
株式会社三陽製作所( http://sanyoseisakusho.co.jp )

「Anguille」
葉山工業有限会社　( http://hayama-kogyo.biz/site/index.html )
有限会社キョーシン　（ http://www.anodizing.jp/ ）
有限会社美光技研　( http://www.bikogiken.co.jp/ )