電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年4月にスライド10.8Vバッテリー対応の充電式屋内・屋外兼用墨出し器 SK507GDZを発売する。製品はフルライン SK507GDZ/おおがね・通り芯・ろく SK314GDZ/おおがね・ろく SK211GDZの3モデルで展開する。スマホアプリによる遠隔操作にも対応。
目次
マキタ 充電式屋内・屋外兼用墨出し器 SK507GDZ
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2021年3月に10.8Vスライドバッテリーで動作する新型の充電式屋内・屋外兼用墨出し器 SK507GDZを発売します。
SK507GDZは、Bluetoothを使ったスマホアプリの遠隔操作に対応する墨出し器です。アプリによる遠隔操作で連続矩出しなどの作業を効率化させ、受光確認やモード切替など多彩な機能をスマホ上から行えるのが特徴です。
連続点灯時間はBL1040B装着時フルラインで13時間を実現。別売りのADP09を使用すれば単3形電池での動作にも対応します。
製品展開は、フルライン仕様のSK507GDZ、おおがね・通り芯・ろく仕様のSK314GDZ、おおがね・ろく仕様のSK211GDZで展開されます。
販売仕様は本体のみのDZのみ展開。バッテリー・充電器は別売です。
- SK507GDZ フルライン 277,000円(税抜)
- SK314GDZ おおがね・通り芯・ろく 227,000円(税抜)
- SK211GDZ おおがね・ろく208,000円(税抜)
製品仕様
製品名 | SK504GDZ | SK314GDZ | SK211GDZ |
レーザー | フルライン | おおがね・通り芯・ろく | おおがね・ろく |
光源 | 緑色半導体レーザー | ||
光出力 | 10mW以下 | ||
波長 | 510~530nm | ||
ライン幅 | ソフト:0~2,000min-1 | ||
指示方式 | ジンバル機構による 自動鉛直指示/マグネットダンパー式 |
||
指示精度 | ±1mm | ||
大矩直角制度 | 90°±0.01° | ||
鉛直指示範囲 | ±1.5° | ||
対応バッテリー | 10.8Vバッテリー/単3乾電池 | ||
重量 | 1.9kg | ||
寸法 | 101×255mm |
スマホアプリのiOS版・Android版は下記リンクからダウンロードできます。
連続使用時間(全点灯時)
バッテリ | BL1015 | BL1040B | ADP09 | |
SK507GDZ | エコ | 約7時間 | 約20時間 | 約3時間 |
通常 | 約5時間 | 約13時間 | 約2時間 | |
高光度 | – | – | – | |
超高光度 | – | – | – | |
SK314GDZ | エコ | 約14時間 | 約36時間 | 約5時間 |
通常 | 約9時間 | 約23時間 | 約4時間 | |
高光度 | 約5時間 | 約15時間 | 約2時間 | |
超高光度 | – | – | – | |
SK211GDZ | エコ | 約13時間 | 約42時間 | 約6時間 |
通常 | 約11時間 | 約28時間 | 約5時間 | |
高光度 | 約7時間 | 約18時間 | 約3時間 | |
超高光度 | 約5時間 | 約13時間 | 約2時間 |
製品の特徴「スマホアプリの遠隔操作に対応」
SK507GDZは、スマートフォンを使用した遠隔操作に対応しているのが特徴です。
従来方式では、本体設置の度に、毎回受光期まで戻って自動追尾をスタートさせなければなりませんでしたが、スマホアプリによる操作によってその場から「アプリで自動追尾ボタンをタップ」するだけで受光器との行き来を減らし、間仕切りの墨出し効率を高めます。
明るさ約1.5倍の超高輝度モード搭載
明るさ約1.5倍の超高輝度モードを搭載。明るい場所での視認性が向上しています。
アプリで操作できる5機能
アプリ操作による5つの遠隔操作機能を搭載。スマホからの操作で墨出し作業を効率化します。
リモコン操作をスマホ画面に、多機能製品の最適解
今回の墨出し器シリーズのメリットは「スマホ操作」「超高輝度照射」「マキタ10.8Vスライドバッテリ対応」の3点です。
カタログ全面でアピールしている機能はスマホ連動ですが、どちらかと言えば視認性を向上させる超高輝度照射を必要とするユーザーの方が多い印象があります。
スマホ連動のレーザー墨出し器は、ムラテックやBOSCHが既に先行しているため、画期的な機能という訳ではありません。ただし、タジマやシンワはスマホ連動の製品を展開していないため、この手の機能に比較的保守的なマキタが業界として早い段階でスマホ連動製品を展開したのは珍しいと言えるでしょう。
スマホ連動の利点は、リモコンが不要になったことでリモコン紛失の心配がなくなったこと、複数台運用時のリモコン混線の心配がなくなる2点です。
盗難防止機能に関しては、「Bluetooth接続中のみ動作が可能にする」のような盛り込んでも良かったと思いますが、その辺りはユーザーの使い勝手に配慮したものと考えられます。
今回の墨出し器シリーズには、電源供給ケーブルA-60171の対応の表記が無く、18V/14.4Vバッテリーでの動作は非対応になるため注意が必要です。