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ディスクグラインダのスイッチ形状は大きく3種類
ディスクグラインダは、多様な作業で使用される電動工具の一つです。しかし、同じディスクグラインダでも、スイッチの種類によって使い方が異なります。
スイッチの種類には、スナップ式、パドル式、スライド式があります。それぞれのスイッチによる利点や欠点、安全性の確保や現場ルールによって選ぶべきディスクグラインダのスイッチが変わっています。
この記事では、ディスクグラインダのスイッチの違いについて詳しく解説します。
スナップスイッチ:作業性重視の1番人気
- ON/OFF操作が直感的でわかりやすい
- スイッチ位置が作業の邪魔にならないので使いやすい
- 操作は両手を使わなければいけない
- 手を離すとスイッチOFFしにくい
- 使用を制限する現場もある
ディスクグラインダ本体のコード配線の近くにあるスイッチはスナップスイッチ方式と呼びます。メーカーによってはレバースイッチ式とも呼びます。
スイッチが後方にあるので本体ボディのどこでも握ることができ、作業性に優れているのが特徴です。スイッチ構造がシンプルなので低価格製品や古めの定番ディスクグラインダのほとんどがこのスイッチを採用しています。
ただし、スイッチ位置の関係上、ON/OFF操作に必ず両手を使わなければならず、作業中に完全に手が離れるとスイッチをオフにするのが難しくなるのでグラインダが暴れて周囲を危険に晒してしまう欠点もあります。そのため、最近は安全性の観点から使用を制限する現場も出てきています。
スライドスイッチ:親指で操作するワンタッチタイプ
- 片手でスイッチ操作できる
- 不意に電源がOFFになる場合がある
- 手を離すとスイッチオフが難しくなる
ディスクグラインダ本体前方にあるスライドノブを押し上げるタイプのスイッチです。
押し上げて引っかけるスイッチ構造でON状態で固定することでき、スイッチON状態の固定解除もスライドノブを押すだけでOFFできるので、安全性と使い勝手を両立したスイッチです。
親指ひとつで手軽にOF/OFFを切り替えられる方式なので片手で操作できる反面、スイッチを握ってしまったり不意な接触で勝手にOFFになる可能性があり、スナップスイッチと同じく完全に手を離すとオフが難しくなって周囲を危険に晒す可能性も在り、パドルスイッチへの移行を推奨する現場もあります。
パドルスイッチ:安全性が高い握り込み方式のスイッチ
- 不意な電源ONが無く安全性が高い
- 握ってスイッチを入れ続ける必要がある
- ほかのスイッチ方式よりも疲れる
- 作業態勢が限定される
ディスクグラインダ胴部に配置されている握りこむタイプのスイッチです。
スイッチONするために、スイッチロックの解除とスイッチ握り込みの2アクションを必要としているため、不意な電源ONが無く、握った手を離した瞬間にOFFになる構造を搭載しているため、安全性に優れているのが特徴です。
しかしながら、作業中は常にスイッチ部を握り続ける必要があり、ほかのスイッチよりも体力を使う方式です。作業時の持ち方も限定されるため、使い勝手の面でほかのスイッチに劣る部分もあります。