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スマートウェアラブル市場をリードするグローバル企業であるZepp Health Corporationは、2021年10月12日(火)に、スマートウォッチブランド Amazfitから新しい3モデルのスマートウォッチを発売しました。
今回はAmazfitの新しいファッション・ウェアラブル・シリーズのプレミアムモデル GTR 3 PROをレビューします。
目次
クラシカルながらも高機能なスマートウォッチ
Amazfit GTR 3 PRO
近年、スマートウォッチ業界ではAmazfit(アマズフィット)ブランドが存在感を増しており、2021年10月に新たなスマートウォッチの最新モデルとして「GTR 3 Pro」「GTR 3」「GTS 3」が発表されました。
今回紹介するGTR 3 PROはいわゆる機能満載・全部入りのスマートウォッチで高精度なトラッキング機能やアクティビティ、ストレスモニタや血中酸素濃度など、豊富なヘルスケア機能を搭載するプレミアムモデルです。
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Amazfit GTRを冠する3代目となる本モデルは、2020年10月発売のGTR 2の後継モデルであり、その最大の特徴が独自OS「Zepp OS」の搭載です。同社ウェアラブルデバイス用に特別に設計された直感的なインターフェイスを備え、ファームウェアは小さく、プライバシー保護を向上し優れたエネルギー効率を特徴とする専用OSです。
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Amazfitについて
Amazfitは、中国Zepp Health Corporation社が展開するウェアラブルデバイスブランドです。
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AI チップ、生体認証センサー、データアルゴリズムなどの独自技術のプラットフォームを開発しており、ヘルスケア分野に注力しており消費者向けのスマートヘルス製品や産業向けの分析サービスのラインアップを拡大しています。2018年2月にニューヨーク証券取引所(NYSE: ZEPP)へ株式上場しています。
2021年度第3四半期では、Amazfitの出荷台数は成人向けスマートウォッチの世界出荷台数でトップ3にランクインしており、日本でも専門店での取扱いや展示会への出展、公式アンバサダー 前田敦子さんを迎えた広報活動など積極的な日本展開を進めています。
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GTR 3 Proの製品仕様
製品名 | GTR 3 Pro |
---|---|
外観 |
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解像度 | 480×480 |
PPI | 331ppi |
ディスプレイサイズ | 1.45インチ |
ディスプレイ素材 |
ULTRA HD AMOLED |
クラスプ | クラシックピンバックル |
ボディ材質 | アルミニウム合金 |
バンド素材 | 黒:フッ素ゴム 茶:革 |
バンド幅 | 22mm |
バッテリー容量 | 450mAh |
音楽ストレージ | 2.3GB |
充電方法 | USBマグネット式充電器 |
充電時間 | 約2時間 |
センサ | BioTracker™ 3.0 PPG バイオメトリック センサー (6PD + 2LED) 加速度センサー、ジャイロスコープ センサー、 地磁気センサー、環境光センサー、気圧高度計、温度計 |
接続 | Bluetooth 5.0 BLE、WLAN 2.4GHz(音楽転送のみ) |
ポジショニング | GPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS |
重量 | 32g(ストラップなし) |
寸法 | 46×46×10.7mm |
対応OS | Android7.0以上、iOS 12.0以上 (タブレット非対応) |
販売年月 | 2021年10月 |
ヘルスケア機能が強力、運動から睡眠までモニタリング
GTR 3 Proは強力なヘルスケア機能を備えており、最先端の生体認証センサー「6PD BioTracker™ PPG 3.0」によって心拍数・血中酸素レベル・ストレスレベル・呼吸数の測定に対応します。これらの4測定を同時に行う機能も搭載しており、24時間連続モニタリングやストレスレベル測定など幅広いヘルスケア機能に対応しています。
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睡眠モニタリング機能やPEAKBEATS™による専門的なデータ評価機能も搭載しており、昨今のスマートウォッチと比較してもヘルスケア・ウェルネス系の機能は充実しています。
測定したヘルスケアデータはスマートフォン上のZeppアプリで詳しい情報を確認したり過去のデータを参照できます。具体定なスコア値を週別・月別などで確認できるので、日々の生活リズムや改善などに役立てられます。
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Zeppアプリで連携したデータはGoogle Fitへの同期も可能です。筆者はオムロン製の体重体組成計を使用しており、そのデータはGoogle Fitで収集しているのですが、ZeppアプリのGoogle Fit連携を活用して、きめ細かなヘルスケア・ウェルネスデータの収集が可能です。
バッテリーは最大12日駆動
今のところ電池切れの場面はゼロ
GTR 3 Proは450mAhのバッテリーを搭載し、最大12日間の長時間持続に対応しています。
プライベートな時間や就寝時・業務での出張時などさまざまなシーンで常に装着して使用していましたが、バッテリー残量が70%を下回るようなことは無く、一昔前のガラケーを使っているようなバッテリーの持ちの良さを感じました。
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心拍測定や血中酸素測定などはデフォルトのままで使用しており、実際に操作する時も時間を確認する程度でしたが、それでも数日間充電が不要だったのは驚きです。筆者が使用していた2年前のスマートウォッチは、帰宅時に必ず充電しなければバッテリーが持たなかったので、それに比べると大きな進歩です。
動作もスムーズ、回転式クラウンで操作も容易
本体側面には回転式クラウンを搭載しており、タッチパネルで操作しなくてもメニュー操作が可能です。
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このクラウンの動きは中々スムーズで必要なアプリを簡単に呼び出せるので重宝しています。
クラウンの回転に物理的な操作感は無いものの、切り替えメニューに応じてスマートウォッチ内蔵のバイブレーションが連動して動くので、細かい操作も感覚的に行えます。
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Amazon Alexa音声アシスタントに対応
個人的に嬉しいポイントなのがAmazonの音声アシスタント Alexa(アレクサ)に対応している点です。
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右上のクラウンを1秒長押しするとAlexaが起動するので、アラーム設定などの音声操作が可能です。さらにZeppアプリ上でAlexaアカウントと連携を行っていればスマートホームデバイスの操作もできるので、家電の操作がこれまで以上に簡単に行えます。
筆者はSwitch Botのスマートホームデバイスを中心に、照明やエアコンなどを遠隔で操作できるようにしているので、出先から帰るときに事前に照明を付けたり暖房を入れていたりと中々満足しています。
大型ディスプレイのスマートウォッチで装着感も悪くない
幅広いシーンで使えるスマートウォッチ
Amazfit GTR 3 Proは、Amazfitスマートウォッチの最上位モデルに当たる製品ですが、センシングや操作性などあらゆる機能を全ての方向に進化させた製品と言えます。健康管理やフィットネス機能も多彩なので、日ごろから健康のチェックや運動量を確認したい方におすすめです。
GTRシリーズはディスプレイが大きめのスマートウォッチなので、装着感が気になっていましたが、実際につけてみるとフィット感に優れていて、寝ている時でもつけっぱなしにできるほどの一体感があります。ビジネスシーンからプライベートまで幅広い用途で使用できるのは大きな利点です。
Proモデルの本機は、2.3GBの音楽ストレージ機能を有しておりスマートウォッチ単体で音楽を聴けるのが特徴ですが、昨今の音楽視聴スタイルはAmazon Music UnlimitedやSpotifyなどのストリーミングサービスが中心なので、利点としては少し薄めです。この機能はフィットネス中で音楽を聴くシーンが多い方なら魅力かもしれません。
最も評価するべきは、やはりバッテリーの持ちです。スペック上は最大12日ですが、実使用でも4~7日は持つ実力は持っており、充電時間も入浴中に外して充電する程度の時間で十分充電できるスピードがあります。
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1つ欠点を上げるとするなら、動作中のハングアップが目立つところでしょうか。気づいた限りではあるものの、2~3日に1回は勝手に再起動している場面に遭遇しているので、その場合は再起動が完了するまで10秒ほど待たなくてはいけません。
Zepp OS自体がリリースして日の浅いOSなので今後は大きな改善も進むかもしれません。スマートウォッチアプリや時計版のデザインなども追加予定と聞いています。デザイン性も優れているので、スマートウォッチを探している方は要チェックな製品です。
GTR 3 Proまとめ
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