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COSORIの新型ノンフライヤー PRO LE4.7を試す
ここ最近、ヘルシー&時短調理家電として注目されているノンフライヤー。熱風を循環させることで食品を油で揚げているのと近い状態を作り出して短い時間でヘルシーな調理を実現する家電として注目されている調理器具です。筆者も以前から少し気になっていた製品なのですが、今回使用できる機会がありノンフライヤーの実際の使い勝手を確かめてみることにしました。
今回使用するのは、米国発の小型家電ブランド COSORIの最新ノンフライヤー「COSORI PRO LE4.7ノンフライヤー」です。2022年1月から販売が開始されたばかりのモデルで、4.7Lの容量と230℃の高音調理対応、最小55dbの騒音レベルなどノンフライヤーの最先端モデルです。
今回のCOSORIノンフライヤー新モデルの特徴として、本体操作パネルの位置が上側になり、精練されたわかりやすい文字ベースのインターフェースに変わったことが挙げられます。前モデルの3.5Lは抽象的なアイコンイメージで操作もわかりにくい配置だったので、文字表示によって余熱や保温などの操作もわかりやすくなりました。
ほかの部分は従来モデル・他社製のノンフライヤーと大きな違いはありません。本体前面にバケットを取り出すレバーと着脱ボタンがあり、後方には排熱口が備えられている構造です。
ノンフライヤーは上手く多用すれば揚げ物以外にも色々な調理ができる家電らしいのですが、筆者はノンフライヤー初体験で、料理の腕もお世辞にも高いとは言えない方なので、今回は冷食を中心にノンフライヤーで調理を行ってみます。
ノンフライヤーPRO LE4.7製品仕様
製品名 | ノンフライヤーPRO LE4.7 |
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外観 |
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容量 | 4.7L |
温度範囲 | 75~230℃ |
時間範囲 | 1~60分 |
電源 | 100V |
定格電力 | 1,230W |
騒音値 | 最小55dB |
重量 | 4.54kg |
寸法 | 27.2×27.5×30.3cm |
本体価格 | \12,980(税込) |
販売年月 | 2022年1月 |
COSORI(コソリ)とは
COSORIは、米国のオンラインマーケットを中心に展開を行う小型家電企業 VeYync(ブイシンク)が展開する調理家電ブランドです。Vesyncはアメリカで設立した小型家電製品のメーカーで、Etekcity、ARIZEなどの家電ブランドも取り扱っています。
Vesyncは米国市場においてネットモールを中心に製品販売行っているメーカーですが、Walmart(ウォールマート)・THE HOME DEPOT・Lowe’s(ロウズ)などの大手小売店でも取り扱われています。
日本市場においては代理店による日本展開を進めており、近年はAmazon・楽天市場を中心としたネットモール販売で注目を集めている家電ブランドです。
URL
COSORI(US):https://cosori.com/
VeSync(EN):https://www.vesync.com/
冷凍の揚げ物が手軽に、よりおいしく
まずは、冷凍食品の代表 ニチレイの極上ヒレカツをノンフライヤーで調理してみます。もともとレンジ向けの冷食なのでレンジでも十分美味しく食べられますが、ノンフライヤーを使えば揚げたてに近い触感になって、よりおいしくなるんじゃないかと期待しています。
ノンフライヤーのバケットをあらかじめ予熱プリセットで温めておきます。
予熱はワンタッチのプリセットがあり簡単にスタートできます。予熱プリセットは温度によって自動で時間が調整され3~4分で完了します。
予熱が完了したら食材を入れます。ヒレカツは今晩のおかずですが、それだけだと味気ないので、適当に切ったニンジンも一緒に入れてしまいます。
野菜はノンフライヤーにそのまま入れてしまうと表面の水分が飛んで舌触りが悪くなるので、軽くオリーブオイルを塗っておきます。
食材を入れたら温度と時間を設定して再度スタートします。
そんなわけで調理完了した冷食ヒレカツ+ニンジンの素揚げがこちら。
ヒレカツは電子レンジで調理した時よりも衣がサクサクになり、油で揚げた時に近い食感になっています。火も中までしっかり通っているのでジューシーに仕上がっています。
一緒に入れたニンジンは表面が少ししなびてしまったものの、ニンジンを炒めた時の甘味がしっかりと出ていて美味しく食べられました。しなびないようにするには、アルミホイルで包むなどの工夫が必要かもしれません。
ノンフライヤーで料理色々
冷凍フライドポテト
ノンフライヤーの定番こそ冷凍フライドポテトです。PRO LE4.7は1回で500g分のポテトを調理できます。
冷凍ポテトの種類にもよりますが、うまく調理できればマクドナルドのマックポテトと遜色ないレベルのフライドポテトが作れます。萎びたポテトのジャンキー感も再現できるので、定期的にジャンクフードを食べたい方などにオススメです。
注意点としては2点あり、ノンフライ中に停止して中身を混ぜないと揚げムラができてしまう点と、油を程よく加えないと物足りなくなってしまう点です。油の加え方に関しては、後述のオイルスプレーがおすすめです。
冷凍春巻
ノンフライヤーの冷凍春巻調理には少し注意が必要です。
温度を高くしすぎてしまったためか、中身がはじけてしまいました。この辺りは温度を調節すれば破裂を防げるので、170℃以下の温度で様子を見ながら調節していくのが良さそうです。
春巻きの皮は油を全く使わない場合、パリパリ感が弱くなり、グニッとした食感になってしまいます。この辺りは表面に油を多く塗ることでパリパリ感を増すことができます。ただし油で揚げるのと同じ食感に仕上げるためには、調理を中断して数回油を塗り直す必要がありそうです。
豚皮の素揚げ
居酒屋で出てきた豚皮が美味しかったので、スーパーで売っていた豚皮を自分で調理してあまりの不味さに冷凍庫に封印していた豚皮もノンフライヤーを使えば美味しく食べられます。
豚皮は上手く調理すれば美味しくなる食材ですが、食感に少し難があり長時間の煮込みや圧力鍋などが必要になるので、美味しく食べるには色々な下準備が必要です。それもノンフライヤーを使えば簡単に美味しく食べられるようになります。
細かく切り出した豚皮に塩をかけて、200℃の高温でフライしたあと、胡椒・乾燥バジルを乗せて馴染ませながら軽く熱を加え続けるとグニュグニュとサクサクの中間のような不思議な食感のおつまみの出来上がりです。
おまけ:オイルスプレーを使えばもっとおいしくなる
少しノンフライヤーの話題から脱線して調理方法の話をしましょう。ノンフライヤーは調理の時に油を使わず、食材自体の脂を使う調理器具なので、衣や生地などの食品を調理すると、元々の油を使った調理とかけ離れてしまう場合が多いです。
筆者はヘルシーさよりも調理の簡便さを重視する方なので、ノンフライヤーで揚げ物を調理する時にはオイルスプレーを多用しています。
オイルスプレーとはオイルを霧状に噴射する器具で、食材に満遍なく油を吹きかけられるので油のムラや掛け過ぎを防ぐこともできる便利調理グッズです。
筆者はこの手の揚げ物にはオリーブオイルを使用していますが、オイルスプレーは基本的にオリーブオイルに対応していないので、粘度の低いラニエリのオリーブオイルにサラダ油を3:1の割合で混合してオイルスプレーを使っています。
そんなわけで冷凍食品のオニオンリングにオリーブオイルを満遍なくかけていきます。バケットの底に付着しなかった油が溜まることも無いので満遍なく油を塗れます。
ちなみにモスバーガーのオニオンフライが100gらしいので、冷凍オニオンリング1kgを買ってノンフライヤーで揚げればファストフード店の半額以下でオニオンリングをバクバク食べられます。オイリー感を増やせばお店の味と全く変わらなくなるので、すぐ元を取れそうです。
あれば使うし、活用すれば無限に食のバリエーションが広がる
初ノンフライヤー体験をレビューしてみましたが、ノンフライヤーの感想としては「満足」に値する製品です。
筆者は以前からノンフライヤーに興味があり、評判や使い勝手、実際に持っている友人の意見なども色々聞いていて、それらの話を聞いた上で購入の踏ん切りがつかなかった調理家電な訳ですが、いざ手にしてみると意外なほどに多用しています。
個人的に魅力に思えたのが、ノンフライヤーは雑な料理方でも簡単に美味しく調理できる点です。
電子レンジやコンロの料理などは、細かく時間を調整したり常に張り付いていたりと調理中に目を離すことはできませんが、COSORI PRO 4.7Lのバケットは大容量なので、適当に切り出した肉に玉ねぎ・ブロッコリー・ニンジンなどを雑に入れてスタートするだけで簡単におかずを一品増やすことができます。この調理中の手間をほとんど必要としない点は中々魅力的です。
手間をかければ本格的な料理への活用もできるので、ノンフライヤーはまさに「手軽さから美味しさまで、さらにヘルシー」を実現する万能調理器具と言えるのかもしれません。