電動工具ブランドDeWALTを展開する 米Stanley Black & Deckerは2020年4月に45mmルーフィングネイラ「DCN45RN」の販売を開始しました。DCN45RNは45mmの釘を使用するルーフィング(屋根材)ネイラで、コイル釘に対応する18Vバッテリー電動釘打ち機です。
※当記事の製品情報は海外市場を対象にした日本国内未販売です。輸入して日本国内で使用すると銃刀法違反となる可能性があるのでご注意下さい。
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DeWALT 45mmルーフィングネイラ「DCN45RN」
電動工具ブランドDeWALTを展開する 米Stanley Black & Deckerは2020年4月に18V 45mmルーフィングネイラ「DCN45RN」の販売を開始しました。
DCN45RNは18Vバッテリーで動作する電動の釘打ち機です。電動釘打ち機ながらコイル釘に対応しており、対釘長さは最大45mm、釘打ちスピードは1秒あたり3本の高速打ち込みに対応しています。
ルーフィングネイラとは、米国2×4工法の屋根材の固定に使われる釘打ち機で、長さが短く、軸径が太い釘を指しています。
製品の特長「コイル釘に対応する電動釘打ち機」
DCN45RNはバッテリーとモーターで動作する電動釘打ち機として初のコイル釘に対応した製品です。
フレーミングネイラなどの電動釘打ち機は過去にも展開されていましたが、コイル釘の巻き上げ機構を備えていないため、使用できる釘・工法にも制限があり、製品展開に大きな課題を抱えていました。
電動釘打ち機でコイル釘巻き上げに対応したことで、今後の電動釘打ち機は大きく進歩すると予想されます。
製品仕様
製品名 | DCN45RN |
打ち込み速度 | 3本/秒 |
打ち込み方式 | フライホイール |
釘長さ | 最大45mm |
1充電作業量 | 500本/2.0Ah |
高さ | 約290mm |
重量 | 約3.0kg |
釘打ち機市場を一変させる革命機となるか。今後に期待
今回のDCN45RNは米国の電動工具ブランド DeWALTの製品なので日本販売は行われません。輸入してもJIS規格に適合する釘を使用できないため施工には使用できません。また、現時点では海外製品の電動釘打ち機は銃刀法的にグレーゾーンの製品なので、単純所持で検挙される可能性があります。
DeWALTと国内メーカーのクロスライセンスによるコイル釘巻き上げ構造の国内展開、または国内メーカーによるDeWALTコイル巻き上げ構造を参考にした特許回避構造による展開など、日本市場でも釘打ち機の今後の展開に大きな影響を与える製品になると考えられます。
日本の電動工具メーカーでは、マキタがDeWALTと類似構造のフライホイール式の電動釘打ち機の関連特許を出願しており、数年後にはマキタからJIS規格のコイル釘に対応した電動釘打ち機が販売されるようになるかもしれません。
日本の釘打ち機市場は、高圧釘打ち機を主力に展開するマックス製品が大きなシェアを獲得していますが、今後電動釘打ち機の開発が進めば、空気工具は高圧・常圧共に建設現場から姿を消し、コンプレッサー不要の時代も来るかもしれません。