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2024年1月22日

ECOVACS DEEBOT N8+ ロボット掃除機、高精度マッピング&ゴミ回収の機能全部盛り

ECOVACS DEEBOT N8+ ロボット掃除機、高精度マッピング&ゴミ回収の機能全部盛り

ECOVACS Electrical Co, LTDの日本法人 エコバックスジャパン株式会社は2021年3月からロボット掃除機EEBOT N8+を販売する。自動ゴミ集じんスタンドAuto-Emptyが付属し、TrueMappingテクノロジーによる高精度マッピングと簡易水拭き機能を備える。

ECOVACS ロボット掃除機 DEEBOT N8+

今回紹介する製品は、先進的で高いコストパフォーマンスのロボット掃除機を販売するECOVACS ロボット掃除機 DEEBOT N8+です。

DEEBOT N8+は2021年3月から販売されているAmazon.co.jp限定のロボット掃除機で、自動ゴミ集じんスタンドAuto-Emptyが付属しているコストパフォーマンスに優れたモデルです。

自動でステーションに戻ってゴミを吸引してくれるのはもちろんのこと、TrueMappingテクノロジーによる高精度マッピングを生かしたスマホ連携機能やモップを装着した簡易水拭き機能にも対応します。

本記事では実際にDEEBOT N8+を実際に使ったレビューを写真や解説で詳しくレビューします。ロボット掃除機の購入検討に是非参考にしてみてください。

DEEBOT N8+製品仕様

製品名 DEEBOT N8+
吸引力 2300Pa
ダスト除去率 92%
サイドブラシ 2個
動作音(本体/ゴミ収集) 67/83dBa
乗り越え高さ 最大2cm
音声アシスタント連動
スマートフォン操作
リモコン操作 ×
ステーション吸引
水拭き機能
カーペット検出
障害物回避センサ 赤外線センサ
バッテリー容量 3200mAh
ダストボックス容量  420ml(ロボット掃除機本体)
最長稼働時間 約110分(*1回の最大清掃時間)
充電時間 4時間
重量 3.6kg
寸法 353×353×93.6mm

エコバックスジャパン株式会社 企業概要
・代表者:坂梨文康
・所在地:東京都新宿区西新宿7-18-5
・設立:2014年05月
・URL:https://www.ecovacs.com/jp
・Twitter:@ecovacs_japan
・Facebook:@ecovacs.jp
・YouTube:ECOVACS JAPAN
・Instagram:ecovacs_jp

DEEBOT N8+の特徴「全部入りのロボット掃除機」

DEEBOT N8+は自動ゴミ回収・マッピング清掃・簡易水拭き機能を搭載する、今話題の「全部入り」のロボット掃除機です。

ロボット掃除機と言えば、iRobot社のルンバシリーズが有名なブランドですが、同シリーズの「全部入り」の製品ともなると下位グレードの製品でも結構な値段になってしまいます。

しかし、ここ最近は中国発のブランドを中心としたコストパフォーマンスに優れたロボット掃除機も販売されていて、10万円以下で全部入りのロボット掃除機も珍しくなくなりました。

数ある中国発のロボット掃除機ブランドの中でもECOVACS社は別格のブランドで、ECOVACSのDEEBOTシリーズは「全部入り」の上に最先端テクノロジーを搭載しているのが特徴で、さらにコストパフォーマンスにも優れているのが大きな特徴です。

ちなみに、一番初めに自動ゴミ収集機能を持つロボット掃除機を発売したのは、ルンバシリーズを展開するiRobot社の製品ではなく、ECOVACS社が2010年に発売したDEEBOT 760なんだそうです。1

自動ゴミ収集スタンドAuto-Empty™が標準付属

DEEBOT N8+には、収集スタンド(Auto-Empty™)が付属しています。スタンドは充電機能とゴミの回収を兼ね備えたスタンドで、ロボット掃除機底面の吸い込み口2箇所のデュアルダストルート設計で効率よくゴミを回収します。

内蔵の紙パックには最大60日分のゴミを収容できます。

上部の蓋を押し込むとロックが解除される。
Auto-Empty用の専用ダストパック。集じん口のゴムパッキンと取り出す時の蓋構造でパック交換時にゴミが飛散するのを防いでくれる。
集じんノズルとフィットする爪構造によって集じんパックとしっかりフィットする。

ちなみに、自動ゴミ吸引機能があっても、完全なメンテナンスフリーではないことに注意が必要です。

メインブラシにゴミが引っかかったりフィルターが目詰まりして吸引力が低下することもあるので、定期的にダストボックスを取り出して清掃を行うようにしましょう。

モップ装着で簡易水拭き機能にも対応

最近のロボット掃除機で注目されている機能が「水拭き機能」です。

本体備え付けのタンクに水を入れてモップを装着することで、集じん清掃と水拭きによるモップ清掃機能を同時に行えるようになり、ブラシ吸引では回収しきれなかったゴミも拭き掃除で残さず綺麗にできます。

水拭き機能を有効にするために、N8+から水タンクを取り外す
タンクに水を入れる。タンク側面に最大給水量のラインが書いてあるが、掃除する面積に応じて調整しよう。
タンクにモップを張り付けて元に戻すと、自動で水拭きモードに切り替わるアナウンスが流れる。

モップを装着すると水拭きモードに自動で切り替わります。水拭きモードではスマホ上でモップの水量などが調整できるようになり、清掃中はカーペットを自動で検知して避けて清掃するように動きます。

写真では少しわかりづらくなってしまったが、N8+が通った後はしっかりと水拭きしている。
普段から綺麗に掃除している床でも水拭き後のモップは若干黒くなった。掃除機だけでは取れない細かな床の汚れも綺麗にできているようだ。
水で洗えば何度でも再利用できるのも嬉しいポイント。

ちなみに、この水拭き機能はあくまでも簡易的なもので、汚れが酷い場所や液体による汚れに対して使用すると、かえって汚れを広げてしまう場合もあるので注意しましょう。

使い捨てクリーニングモップで、より清潔な水拭きを

「再利用できるモップだと衛生面が心配」な方におすすめなのが、使い捨てクリーニングモップです。

使い捨てタイプのモップは繊維・布・不織布による三層構造で手軽かつ衛生的な水拭き清掃をできるのが特徴です。

この使い捨てモップは芳香剤(洗剤?)が塗布されているようで、少し良い匂いがします。

使い捨てモップも通常のモップと同じようにマジックテープで張り付ける。
使い捨てモップは少しサイズが小さいので、水が出る穴がしっかりふさがる位置にはりつけよう。

組立とスマホ連動初回セットアップ

DEEBOT N8+の箱出しからの組立と、スマホを使った初回セットアップについて解説します。

N8+はほとんど組み立てられた状態で梱包されているので、付属のサイドブラシを差し込むだけで組立が完了します。右と左でブラシの形状が異なるので、色を合わせて差し込みましょう。

ECOVACSのロボット掃除機は専用アプリ「ECOVACS」で操作します。

連携アプリは下記リンクからダウンロードできます。ロボット掃除機の接続にはWi-Fiとインターネット環境が必要なので無線LANのSSIDと接続パスワードを確認しておきましょう。

ECOVACS HOME
ECOVACS HOME
開発元:Ecovacs
無料
posted withアプリーチ

アプリの初回起動時にはログインが求められるので、画面下の登録リンクからユーザー登録します。

その後はロボット掃除機の機種選択やWi-Fi接続画面に進んでいくので、ガイドに従いながら接続作業を完了させましょう。

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ロボット掃除機の接続が完了すると、初回セットアップとマッピングの案内が始まります。

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充電ドックを広い場所に設置して、部屋の障害物を片付けてN8+が全ての部屋をマッピングできる状態にしましょう。

D-ToF技術を備えたマッピングテクノロジーによって障害物を検知し器用に避ける。

一通りのマッピングが完了すると、エリア清掃などの機能がアンロックされます。あとは好みに応じてタイマー機能をセッティングしたり、音声アシスタントとの連携など追加設定を行いましょう。

[画像クリックで拡大]

iRobot ルンバe5との違い

ロボット掃除機を選ぶときに、必ず候補に挙がるのがiRobotのルンバシリーズです。DEEBOT N8+はルンバのハイスタンダードクラス e5と価格で競合します。

集じん能力そのものに関しては、一般的なブラシを備えるDEEBOT N8+よりもデュアルアクションブラシを使ったAeroForceを備えるルンバe5が優れています。

ルンバシリーズの強みであるデュアルアクションブラシAeroForce
ゴミを強力に浮き上がらせフローリングやカーペットの隙間に入り込んだチリやホコリを逃さない。

ただし、ルンバe5の清掃スタイルは「ランダム清掃」です。障害物で方向転換を行い、ランダムに方向を変えて清掃を行う方式なので障害物に頻繁にぶつかるため衝突音も多く、間取りや家具の配置によって清掃できない場所も発生しやすく壁際や隅に弱い欠点があります。

N8+はD-ToF技術を備えたマッピングテクノロジーを搭載しているため「マッピング清掃」で清掃を行います。ロボット掃除機自身が部屋の形状や間取りを測定して自分の位置や清掃した場所を把握するので、効率よく確実な清掃を実現します。

ルンバe5のサイドブラシは1つなので、全ての隅を清掃するには時間がかかってします。

そして、やはり代えがたいのが自動ゴミ吸引ステーションの存在です。ロボット掃除機本体のダストボックスは容量が数100mLと小さいので、どんなに長くても3日に1回はボックスを取り外してゴミを捨てなければいけません。

N8+の収集スタンド(Auto-Empty™)は最大60日分のゴミを吸引できるので、ゴミ捨て頻度を大幅に減らしてくれます。

筆者としては、ロボット掃除機に求められている機能は、吸引力や集じん能力よりも「人の手を省くことができる機能」だと考えています。

吸引力は高いに越したことはありませんが、実用的には最低限人の目につくところを綺麗にできる程度の吸引力さえあれば良く、ステーションによる自動ゴミ回収や高精度センサー・マッピングのような人の手の介在を省く機能の方が遥かに価値があります。

これらを考慮すれば、同じ価格で買える全部入りのN8+はまさに「買い」の製品と言えるでしょう。

DEEBOT N8 PRO+との違い

ECOVACS公式ストアで販売しているDEEBOT N8 PRO+は、Amazon限定モデルのN8+と基本的な仕様は同一ですが、障害物の検知を行うセンサーが異なる仕様になっています。

カメラと投射機を組み合わせた3D物体回避(TrueDetect)テクノロジーの搭載によって、コード類のような従来の赤外線センサでは検知し難い障害物を回避できるようになり、椅子の足のような細い障害物も検知して衝突や立ち往生を防ぐ機能を備えています。

DEEBOT OZMO T8 PRO+との違い

DEEBOT OZMO T8+シリーズは消耗品類の基本的なアクセサリはN8シリーズと共通ですが、DEEBOTのハイエンドクラスに位置するT8は、N8シリーズよりも高い性能を備えています。

別売の 「OZMO PROTM電動モップ」による強力な水拭き機能に対応し、動作音55dBの圧倒的な静音性、カメラと投射機を組み合わせた3D物体回避(TrueDetect)テクノロジーなどの最先端技術を備え、まさに次世代スタンダードと言えるロボット掃除機です。

DEEBOT N8+ギャラリー

N8+のダストボックスは本体の蓋を持ち上げるだけで取り出せる
ダストボックスの取っ手を持ち上げるとロックが解除されて取り外せる
ダストボックス底面の自動ゴミ捨て時に空く排気口
ダストボックスのフィルターは分解できる。取り外して清掃したり交換することも可能
フィルター清掃用のブラシは本体に内蔵されている。
N8+の底面全景
充電接点とローラーの拡大
メインローラーは取り外して交換可能
True Mapping(D-ToF技術)センサー部分の拡大部
水拭きタンクを外したところ。水の量を調節するノズルが見える
自動ゴミ捨てステーションの充電端子部分
自動ゴミ捨て時にロボット掃除機からゴミを吸い取る吸気口
ステーション背面。ケーブルを巻き付けることができる。
ステーションに戻る時の動きが少したどたどしいので、ステーションの設置場所はカーペットを敷いていない所にした方が良いかもしれない。

日本法人販売でアフターサポートも心強い

ECOVACSブランドは「エコバックスジャパン」による日本法人展開が行われています。技適やPSEなどの法令適応もしっかりと行っており、ホームセンターや家電量販店による実店舗販売も進め海外発のロボット掃除機ブランドとしてiRobot社に次ぐ実績を持つメーカーです。

ECOVACSによる日本法人展開は2014年5月からと日本市場における実績は十分にあり、日本語サポートはもちろんのことフリーダイヤルによるお客様相談センターの設置やサポートセンター(宮城県)も設置しています。

ECOVACS製品の海外並行輸入品など取り扱う業者も存在するため、インターネット上で購入する時には正規販売品であることを確認するようにしましょう。

DEEBOT N8+まとめ

ECOVACS ロボット掃除機 DEEBOT N8+

VOLTECHNO製品評価 4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)

良い点
  • 自動ゴミ収集スタンド (Auto-Empty)を標準装備
  • 動作音が小さい
  • 音声アシスタント連動に対応
  • 簡易水拭き対応
  • 日本法人による販売
悪い点

関連アクセサリ・別販売品・消耗品

(協力:エコバックス)

脚注

  1. エコバックスが世界で初めて開発した自動ゴミ収集機能付きロボット掃除機とは?|LiSEL
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