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木工モード搭載インパクトレンチ、大工さんに使ってもらいたいWR36DC|HiKOKI新製品

木工モード搭載インパクトレンチ、大工さんに使ってもらいたいWR36DC|HiKOKI新製品

HiKOKIから2018年9月に発売された新製品のインパクトレンチ『WR36DC』は、木造住宅に使うコーチスクリューや接合金物の締め付けに最適な『木工モード』を搭載した新製品です。

今までのインパクトレンチは単管の組み立てなど、ボルト締結の作業性をウリにした製品が多かった印象ですが、今回新製品となるWR36DCはコーチボルトや土台緊結座金、羽子板ボルトなど大工さんにも最適なモードを搭載したインパクトレンチとなっています。

新「木工モード」搭載で使いやすくなったインパクトレンチ


HiKOKI (ハイコーキ) コードレスインパクトレンチ 36V マルチボルト 充電式 リチウムイオン電池(2個) 急速充電器付き WR36DC(2XP) 奥行14.5×高さ24.4cm

インパクトレンチ『WR36DC』はマルチボルトに対応した小型・軽量タイプの新型インパクトレンチです。

WR36DCではインパクトレンチの新しい機能として『木工モード』を搭載しています。木工モードを使用すればコーチボルトや土台緊結皿座金の締付作業で、前モデルのWR18DBDL2やACブラシレスのWR16SEよりも素早い締め付けができるようになっています。

これまでのインパクトレンチが足場や鉄骨の締結力をアピールしていたのに対し、WR36DCでは木造住宅での作業前面にアピールポイントとしていることから、大工さん向けに考えられた製品だと考えられます。

なぜ、木工モードという機能が追加されたのか?

今回のWR36DCでは木工モードという機能が追加されていますが、強モードだけでもよさそうなのに、なぜ新しく木工モードが追加されたのでしょうか。

それは、ボルトと木ねじの締付ける時の締付ける力の違いに理由があります。

例えば、スペック上1000N・m以上の締め付けトルクがある大型のインパクトレンチに6.35mmのプラスビットを装着して木ねじを締付けたとしても、180N・m前後のインパクトドライバーと作業時間はさほど変わりません。これは、ハンマーの構造やモーターの特性からそれぞれの作業に最適化されているためです。

WR36DCでは、ボルトと木ねじでモーター動作を切り替えられるようにすることで、最適な作業を行えるようにしているものと考えられます。

新モードだけじゃない、サイズそのままで取り回しやすく!

WR36DCでは、近いスペックのWR16SEと比較すると83mmも小さくなって取り回しやすくなっています。重量もバッテリー込みで1.9kgと軽くなっており、コードレスの電動工具である点も加えて非常に使いやすいインパクトレンチとなっています。

過去モデルとのカタログスペック比較

WR36DCと同クラスの過去モデルのインパクトレンチ比較すると、無負荷回転数と打撃数が大きく向上しているのがポイントになります。その一方で、ACブラシレスのWR16SEと比べると締め付けトルクは低くなっていますが、これは締め付けトルクの大きさと木ねじの締め付け速度は大きく関係していないことをそのまま表しています。

本体のサイズは18VモデルのWR18DBDL2と同サイズとなっていて、既存のケースやホルダーをそのまま使いまわすことができます。

機体寸法 145mm×244mm 228mm×260mm 145mm×244mm
質量 1.9kg 2.5kg 1.8kg
電源 マルチボルト AC100V電源 18Vリチウムイオン
製品名 WR36DC WR16SE WR18DBDL2
外観写真
締め付けトルク 300N・m 360N・m 280N・m
無負荷回転数 3000min^-1 1600min^-1 2700min^-1
打撃数 4000min^-1 1900min^-1 3600min^-1

他社メーカーとのカタログスペック比較

他社同等品とカタログスペックを比べてみます。

WR36DCはマルチボルトバッテリーの36V化によって、締め付けトルク、回転数共に他社を超えたスペックを備えています。特に、カタログスペックには記載されていませんが、木工モードの搭載により、コーチボルトの締付けなどでは他社を凌駕する作業性が期待されます。

機体寸法 145mm×244mm 147mm×249mm 163mm×246mm
質量 1.9kg 1.7kg 1.9kg
電源 36Vマルチボルト 18Vリチウムイオン 18Vリチウムイオン
製品名 WR36DC TW285D GDS 18V-EC250
メーカー
外観写真
締め付けトルク 300N・m 260N・m 250N・m
無負荷回転数 3000min^-1 2800min^-1 2400min^-1
打撃数 4000min^-1 3500min^-1 3400min^-1

まとめ|もちろん足場や鉄骨組立もOK、新スタンダードインパクトレンチ

WR36DCは「木工モード」を搭載したことで木ねじ向けのインパクトレンチという印象を受けますが、モード切替で「強モード」にすれば、鉄骨や足場の組立などのこれまで通りのボルト締結にも使用することが可能です。

またカタログを見て気づいたのが、これまでのインパクトレンチの定番の謳い文句となっていた「最大締め付けトルク」のアピールが抑えられているところです。そのため今回のWR36DCでは締め付けトルクではなく木ねじの締め付け速度をアピールしていたのが特徴的です。実際にカタログを比較すると、前モデルのWR18DBDL2に見られたようなトルク表記は無くなっています。

(左)WR36DCと(右)WR18DBDL2の製品カタログ。これまでのインパクトレンチと言えば、最大締め付けトルクを大きくアピールしていたが、WR36DCのカタログでは締め付けスピードが強調されている。

現在主流の最大締付けトルクによるスペック表記は、メーカー各社で測定条件も統一されておらず、測定誤差も大きいので個人的には不適切なやり方であると考えています。今回のようにトルクは参考値として留め、新しく締め付け時間前面に記載したことは、ある意味でユーザー目線の新しいアピール方法と言えるのかもしれません。

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