電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、230mmのディスクに対応する充電式18V×2本バッテリーで動作するパワーカッター「CE090DZ」を、2020年7月から全国のマキタ取扱店を通じて販売します。
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マキタ CE090DZ 充電式230mmパワーカッタ
電動工具を販売する株式会社マキタは、2020年7月に18V×2本で動作する230mmパワーカッタ CE090DZを発売します。
CW090DZは国内電動工具メーカーで初展開の充電式のφ230mmパワーカッターです。切断ダイヤモンドホイールを搭載し、最大切込み深さ88mmのコンクリート切断に対応します。
販売仕様は本体のみ「CE090DZ」で展開、バッテリー・充電器は別売りです。
CE090DZ参考写真(画像クリックで拡大)
- CE090DZ 本体のみ 希望小売価格91,000円(税抜)
CE090DZの特徴「エンジンカッターのバッテリー版モデル」
CW090DZは「コンクリート切断」する充電式の電動工具です。これまで大型石材の切断は主にエンジンカッターが使われ前準備の手間が必要でした。今回の充電式の「パワーカッター」は準備も少なく、作業性が大きく向上しています。
従来の大型コンクリート切断工具では、エンジンカッターや大径ディスクグラインダのような高い出力を持つ動力源が必要で、屋外現場ではエンジンを搭載したエンジンカッターやAC200V電源が主流でしたが、CE090DZは「充電式」によって手軽に作業が開始できるようになりました。
φ230mmのダイヤモンドホイールに対応。最大切込み深さは88mmで他社品同クラスの製品よりも深い切込み切断を実現、U字溝(呼び名360B)を一発切断できる仕様です。1充電当たりの作業量は約7.8mm。
給水装置内蔵で湿式切断に対応
CE090DZは給水機能を搭載し「湿式切断」に対応。コンクリート以外の切断にも対応し、さまざまな作業に対応できるオールラウンダーなカッターとして活用できます。
本体後方からハウジング内を通る給水ホースで作業時の取り回しの良さも実現。
充電式ならではの「制御機能」を搭載
- キックバック低減「AFT」
マキタのキックバック低減機能「AFT」搭載。急激な回転低下による工具暴れを防止。
- 電気ブレーキ+ソフトスタート
ブレーキとソフトスタートで始動・停止がスムーズ。
- バッテリーカバーで汚れを保護
石材切断時の粉塵・汚水の汚れからバッテリーを保護
- LEDライト付き
LEDライト搭載で暗い場所の作業にも対応。死角になる部分もしっかり確認。
CE090DZ製品仕様(Husqvarna K535i比較)
製品名 | マキタ CE090DZ | Husqvarna K535i |
外観 | ||
電圧 | 36V(18V×2) | 36V |
ブレード直径 | 230mm | 230mm |
最大切込み深さ | 88mm | 76mm |
回転数 | 6,600min-1 | 5,940min-1 |
湿式切断 | 〇 | 〇 |
バッテリー最大容量 | BL1860×2 (36V/6.0Ah) | BLi300 (36V/9.4Ah) |
寸法 | 554×241×283mm | – |
重量 | 6.2kg(バッテリー込み) | 3.5kg(本体のみ) |
定価 | 91,000円 | – |
エンジン市場の奪取を進めるマキタ、対抗がいないのも大きい
今回のCE090DZは、さまざまな製品の「充電式化」を進めるマキタらしい製品です。
従来のエンジンカッターや大径ディスクグラインダを使ったU字溝切断作業は前工程の準備が多く、使いやすさに優れた切断工具が存在しなかったので、インフラ施工の新たなスタンダード製品として期待される工具です。
近年は都市の水路老朽化対応や災害復旧として大型の切断工具需要が高まりつつあるので、今後のインフラ更新需要に対して大きな需要が見込まれます。
このクラスの製品は国内他社で直接対抗できるメーカーがほとんど存在しないため、今後しばらくはマキタ1社独壇場の製品になると予想されます。