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Makita USA MAKTRAK Modurlar Storage Systemsを発表、マキタアメリカ発の新型ストレージシリーズ

Makita USA MAKTRAK Modurlar Storage Systemsを発表、マキタアメリカ発の新型ストレージシリーズ

Makita USA(マキタアメリカ)は、2024年10月にMAKTRAK Modurlar Storage Systemsを発表した。新形状のモジュラーストレージでストレージ間の連結収納と大量の工具資材類を収納できる大容量が特徴。ピックアップトラックサイズに合わせた仕様で積載と収納を容易する。日本地域での発売は未定。

記事内で紹介する製品は海外地域の情報であり、日本での正規販売は行われていません。マキタ日本法人及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控え下さい。

Makita USA MAKTRAK Modurlar Storage Systems

Makita USA(マキタアメリカ)は、2024年10月に公式サイト上でMAKTRAK Modurlar Storage Systemsを発表しました。

MAKTRAKは、Makita USAが展開するモジュラーストレージの新シリーズです。

大型で大容量のストレージで大型の電動工具から大量の資材類など、さまざまな現場作業用品の収納と輸送を容易にします。

マックパックシリーズが準拠するSystainer規格とは互換性が無く、マックパックシリーズとの相互装着には対応していません。

情報公開時点での販売地域はMakita USAのみで、日本地域での発売は未定です。

製品の特徴
「ピックアップトラックにフィットするサイズ」

MAKTRAKは、ピックアップトラックの荷台に積むことを想定した作業現場用モジュラーストレージです。

ストレージを積んだ時の高さはピックアップトラックの高さにフィットするよう設計されており、トノカバーを装着した時でも複数の現場作業用品を効率よく積載できるようになっています。

左右どちらからでも空けられる蓋構造

LargeサイズおよびMediumサイズのMAKTRAKには2つの蓋ロック機構が付いていて、一方を開放すればどちらからでも蓋を開閉できるようになっています。

また両方のロックを開放すれば蓋を取り外せるようにもなっています。

ワンタッチで連結を解除できる

連結はストレージ底面のラッチを解除して、横にずらせば解除できる構造を搭載しています。

忘れ物トラッカー収納部を搭載

MAKTRAKの内部には忘れ物トラッカーを収納部を搭載しており、Apple Airtagなどの他社製のトラッカーを収納できます。

MAKTRAK 個別製品解説

Rolling Tool Chest T-90009

Rolling Tool Chest T-90009は、MAKTRAKの一番下に装着するストレージです。9インチの2輪タイヤとハンドルによる運搬が可能で、上部に他のMAKTRAKを積載することで数多くの工具と資材を一度に運搬できます。

蓋は取り外しができる左右どちらでも開ける開閉構造になっていて、ハンドルを伸ばしてExtra Large Extension Tool Box T-90021を装着でき、トラック積載がしやすいような形状になっているのが特徴です。

Large Tool Box T-90015

Large Tool Box T-90015は、Rolling Tool Chestと同面積のツールボックスです。Rolling Tool Chest T-90009と同じく左右開閉で取り外せる蓋構造を持ち、約45kgの積載が可能で大型の電動工具から資材類まで幅広い収納できます。

Extra Large Extension Tool Box T-90021

Extra Large Extension Tool Box T-90021は、Mediumサイズの工具ケースです。底が深いので多数の電動工具を収納でき、トレイを使えばバッテリーと充電器の収納も可能です。

蓋は前後開閉の取り外せる構造になっていて、側面に持ち運び用の可動式ハンドルを搭載しています。このExtra Large Extension Tool BoxのみRolling Tool Chest T-90009の伸ばしたハンドルに乗せられる形状になっています。

Medium Tool Box T-90037

Medium Tool Box T-90037は、Mediumサイズの工具ケースです。工具を収納しやすい仕切り構造になっていて、インパクトやドリルなどの小さめの電動工具と資材を同時に収納できます。

側面部に持ち運びやすい可動式の取っ手を搭載しており、蓋は前面のみ開閉する構造となっています。

Deep Medium Organizer T-90043

Deep Medium Organizer T-90043は、Mediumサイズの資材ケースです。透明な蓋と小分けできるオーガナイザー11箱が標準付属で細かい資材を大量に収納できます。体積自体は先程のMedium Tool Box T-90037と同容量です。

他社製の資材ボックス比較で40%容量が向上しており、深い形状にしているので、長いネジ類も大量に収納できるのを特徴としています。

Low‑Profile Medium Organizer T-90059

Low‑Profile Medium Organizer T-90059は、Mediumサイズの資材ケースです。薄いので細かく小さい資材の収納に適しています。これも開閉は前方部のみとなっています。

他社製の資材ボックス比較で50%容量が向上しているのが特徴です。

Deep Compact Organizer T-90065

Deep Compact Organizer T-90065は、Compactサイズの資材ケースです。MAKTRAKの中では最も小さいストレージですが、競合他社製品と比較して25%増の収納容量を搭載しているのが特徴です。

アメリカ的な発想の元作られたモジュラーストレージ

今回のMAKTRAKに対して色々と思う所はあるのですが、とりあえずの初手の印象としては「ミルウォーキー PACKOUTの亜流」の一言に尽きる製品です。Systainar規格に縛られて自由にケースを展開できないマックパックシリーズのしがらみは感じていたので、仮にMakita USAが半ば暴走の体でMAKTRAKを作り始めた背景だとするなら、心情的には同情してしまうところです。

とは言え、コンセプトをピックアップトラックへの積載としたためか、引き出しストレージが無いのは大きな欠点です。この手の積めるストレージは引き出しに期待するユーザーも多いので、初回の購入を見送るユーザーも多いだろうと思っています。

MAKTRAKの個々の機能やデザインとしてはそこまで悪いものではなく、PACKOUTと比べて勝っている部分も見受けられるものの、MAKTRAK 第一弾の評価としては、ユーザーや用途を限定したことで改善を図ったに留まるものであり、システムケースが本来持っているはずの「自由に組み合わせることでユーザーの環境に合わせられる」な柔軟性を失っているように見えています。

2024年現在、この手の工具向けストレージを展開するツールブランドは多岐に渡っており、マキタは最も後手に回っている状態ではあるものの、現場向けストレージの市場への普及は比較的緩やかであり、後手参入であっても売上を上げる余地は十分に残っている商材であると考えています。

しかしながら、既に先行している有力製品がある以上、ユーザーに後発製品を選んでもらうためには「売上が経ったら第二段・第三段を展開する」のような考えは及び腰でありナンセンスです。そういう意味では、6ヵ月後、どんなに遅くとも1年以内に次のシリーズ拡充が行われたことを確認して、MAKTRAKの方針がある見えてきた時点で、MAKTRAKそのものの評価を行いたいと思っています。

筆者はSystainer規格のマキタ マックパックとHiKOKIシステムケースを両方使用しているのですが、収納量や体積を増やしたいと思っており、より高性能で多機能なケースへの買い替えを検討中です。一応、マキタの最近のパテント傾向から、マックパックに変わる新しい多機能ケースの開発を行っていることは把握していたので、マキタが新しいケースを出すまでは様子見としていたのですが、MAKTRAKのコンセプトは日本市場向きではなく、自分の用途に合わないとも感じているので、ミルウォーキー PACKOUTに傾きはじめています。

日本販売の可能性についてですが、MAKTRAKは北米マキタ主導で開発された北米市場向けの製品であり、あくまでも北米地域の売上を上げるための商材と想定しています。生産地もMade in USAであるため輸送コストが高く、日本の販売事情やMacstarシリーズの発売も見送っている点を考慮すると、日本での正規発売は行われない可能性もあると想定しています。

まとめ

“MAKTRAK” Modurlar Storage Systems

VOLTECHNO製品評価 4 out of 5 stars (4 / 5)

Makita USA初の新型モジュラーストレージ

良い点
  • 大型のボックスで大量収納が可能
  • ツーサイドろっくでどちらからでも開閉可能(一部モデルのみ)
  • オーガナイザーの容量が大きい
悪い点
  • 引き出し構造のストレージが無い
  • キャリー仕様が今のところ1種類のみ
  • マックパックと互換性無し
  • 最近のマックパック製品開発との統制が取れていない

日本未発売製品

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