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Makita TD004G Cordless Impact Driverを発表、最大締付トルク230N・mのパワー重視インパクト

Makita TD004G Cordless Impact Driverを発表、最大締付トルク230N・mのパワー重視インパクト

記事内で紹介する製品は海外地域の情報を元に構成しております。記事公開時点で国内向けの正式情報は開示されておりません。当記事の内容によるマキタ日本法人及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控え下さい。

Makita Cordless Impact Driver TD004G

海外地域のMakitaは、XGT (40Vmax)シリーズの充電式インパクトドライバ TD004Gを発表しました。

TD004Gは、マキタ40Vmaxシリーズの中で最も高いパワーを持つ充電式インパクトドライバです。

現行モデルの40Vmax充電式インパクトドライバ TD002Gの最大締付トルク 220N・mを超える230N・mの締付トルクを搭載しながらも、DST(デュアルスプリングテクノロジー)の採用によって、打撃フィーリングにも優れたインパクトドライバと想定されます。

本製品の情報は、2025年5月時点でアジアの一部地域でのみ公開しており、日本地域での情報は未定です。

製品仕様 (国内現行モデル TD002G比較)

製品名 TD004G TD002G
外観

能力(小ねじ) M4~M8 M4~M8
能力(普通ボルト) M5~M20 M5~M16
能力(高力ボルト) M5~M14 M5~M14
能力(木ネジ)
22~125mm
最大締付トルク 230N・m 220N・m
無負荷回転数 0~3,900min-1 0~3,700min-1
打撃数 0~3,900min-1 0~4,600min-1
防水防じん IP56
LED 1灯 4灯
カラー 青・オリーブ・黒
・黄・紫
重量 1.8~3.1kg 1.6kg
寸法 136×86×248mm 119×86×247mm
本体価格 28,200円(税抜)
販売年月 2022年1月

製品の特徴
「充電式インパクトドライバでトップクラスの230N・m」

TD004Gは、マキタ40Vmaxシリーズの中でトップクラスの締付トルクを持つ充電式インパクトドライバです。

現行モデルのTD002Gは最大締付トルク220N・mですが、本機TD004Gは230N・mの締付トルクを搭載しています。

その分ヘッド部分の全長が17mm長くなっており、本体重量も100g増加しています。

メインスプリングを2個搭載、DST(デュアルスプリングテクノロジー)搭載か

TD004Gの部品展開図を確認すると、コンプレッションスプリングが項番20と21で2本あることが確認できます。

一般的なインパクトドライバはスプリング1本で打撃動作を実現できるため、この2本搭載のスプリング構成は、マキタがTD002Gから採用しているDST(デュアルスプリングテクノロジー)搭載のインパクトドライバと想定されます。

インパクトレンチ TW004Gをベースにしたインパクトドライバ

今回のTD004Gに関しては、ハウジングやハンマケースの意匠が2020年に発売した充電式インパクトドライバ TW004Gに酷似していることから、ハンマをインパクトのものに乗せ換えてインパクトドライバ化した製品と想定しています。

前モデル TD002Gの発売が2022年1月であることを考えれば、時期的にそろそろ新型フラッグシップの充電式インパクトドライバ発売しても良い頃合いではあるものの、TW004G転用のイメージから物足りなさは否めず、そもそも2024年1月に廉価版のTD003Gも販売していることもあり、新型インパクトドライバの場繋ぎ製品としてもいまいち意義の理解できない製品だと思っています。

少し話は逸れて日本の充電式インパクトドライバの話になるのですが、筆者は、日本電動工具ブランドの充電式インパクトドライバを「やり過ぎ」の領域に入っている製品だと考えています。

国内ブランドのインパクトドライバに関しては、デザイン面や付加機能に過剰に手を加え過ぎており、そのデザインや付加機能を他の製品に横展開できない不健全な状態になっています。

この辺りはメーカーが作りユーザーが求めたことで育まれてきた日本独自の電動工具文化だと捉えているのですが、もはや国内ブランドのインパクトドライバ開発の担当者は充電式インパクトドライバに乗せるアイデアが枯渇しながらも、ユーザーの期待は無限に上がり続けてしまう、限界を迎えつつある状態になりつつああります。

一部の製品に過剰に力を入れる方針に関しては、日本独自のやり方だからこそ海外市場で強みになっている部分があり、数が出て売れる製品だからこそ挑戦的な付加機能を搭載できる点も理解しますが、一つの製品に過剰な企業リソースを投入して一騎当千で盛り上がる時代は少し前に終わってしまったと考えています。

そういう意味で、TD004Gはマキタのこれまでの40Vmax充電式インパクトドライバの系譜としては理解できず意味不明な製品ではあるものの、「やり過ぎない」感じで作られた電動工具と考えれば憎めない感じもする製品です。

とは言え、実際にTD004Gが日本市場で発売するなら国内向けの単品チラシも公開することになると思うので、マキタの企画部が何を考えてTD004Gを開発したのか、TD002Gとの差別化をどのようにアピールしていくのかなど、ある意味でマキタの真意やセンスが試される製品になると思っています。

ちなみに、”High Power 230N・m”と書かれている画像のカタログ表記ですが、製品の締付け能力を示す”Capacity”の項目が鉄や木材の穴あけ能力を示しているので、この項目はマキタの現地法人がドリルの項目のまま誤って情報を記載したものと考えられます。

まとめ

Makita Cordless Impact Driver TD004G

VOLTECHNO製品評価 3.5 out of 5 stars (3.5 / 5)

最大締付トルク230N・mの40Vmax充電式インパクトドライバ

良い点
  • 最大締付トルクが高い
悪い点

日本未発売製品

よく比較される工具

マキタ TD002G

2022年1月発売

HiKOKI WH36DD

2024年2月発売

HiKOKI WH36DC

2020年10月発売

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