電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2020年9月に充電式アップライトクリーナ VC560DZを発売する。18V×2本のリチウムイオンバッテリーで動作し、最大85Wの吸込仕事率と4列V字回転ブラシでAC同等のごみ取り性能を実現。
目次
業務用のアップライトクリーナ マキタ VC560DZ
電動工具を販売する株式会社マキタは、2020年9月に充電式アップライトクリーナ VC560DZを発売します。
VC560DZは、主にカーペットの清掃に使用するアップライトクリーナーで、充電式モデル掃除用ブラシにブラシレスモーターを搭載する初のモデルです。吸込仕事率85Wの吸引力と合わせてAC機同等の優れたごみ取り性能を実現。
動作音も静音モード時57dBの低騒音を実現し、動作音が気になるオフィスなどでも安心して使用できます。
カーペットの清掃に使用する縦型のクリーナー。ブラシローラーの駆動が通常のクリーナーと異なり、カーペットの繊維を攪拌(アジテーション)し、汚れを奥までアプローチして吸い込む能力を持つ。アップライトバキューム・アップライト掃除機とも呼ばれる
販売仕様は、本体のみのVC560DZで展開。9月から全国のマキタ取扱店を通じて順次発売されます。
- VC560DZ 本体のみ(バッテリ・充電器別売り)紙パック10枚+1枚付属
製品仕様
形名 | VC560DZ |
外観 | |
吸込仕事率 | パワフル:85W 標準:50W 静音:25W |
運転音 | パワフル:67dB 標準:64dB 静音:57dB |
清掃幅 | 318mm |
最大風量 | 1.9m3/min |
最大真空度 | 12kPa |
集じん容量 | 5L |
寸法 | 326×318×1,146mm |
質量 | 8.9kg(バッテリ含) |
製品の特徴「電動工具メーカー初のアップライトクリーナー」
VC560DZは、電動工具メーカー初の充電式アップライトクリーナーです。
アップライトクリーナーは、主にタイルカーペットフロアで使用されるクリーナーで、オフィス・ホテル・学校・病院などさまざまな商業施設で使われる産業用のクリーナーです。高い吸引力とブラシによるかき出し吸引が特徴で、カーペット内部のダストポケット内まで入り込んだゴミ・土砂を強力に吸引します。
マキタ初となるアップライトクリーナーは、18Vバッテリーを2本搭載する36V動作が特徴で、従来他社品の電源コード式のアップライトクリーナーのような電源確保やコードさばきの心配もなく、広いオフィスでも楽々掃除できる取り回しの良さが大きなメリットです。
1回のフル充電でパワフルモード時では約30分連続吸引、標準モード1時間、静音モード2時間の連続使用時間を実現。5Lの紙パック式で、HEPAフィルタを搭載しているので排気もクリーンです。
パワフルモード85Wの強力吸引
VC560DZでは、パワフルな85Wの吸込み仕事率を搭載しています。さらに、取りこぼしを低減する4列V字ブラシも搭載し、2個目のブラシレスモーターで強力に回転。カーペットの奥に入り込んだごみや砂も強力に吸引します。
動作音が気になる場合は、静音モードにすれば回転ブラシのモーターだけ回転数を抑え、低騒音な状態での清掃が可能です。
床に合わせた4段階ブラシ調整
清掃ブラシの高さは、ノズル上部に設置されたダイヤルで4段階調節が可能。毛足の長いカーペットから短いカーペットまで幅広いカーペットに対応できます。
伸縮ホース&アルミパイプで細かい掃除にも対応
カーペット掃除のほかにも、隙間やサッシの清掃に使える伸縮ホース&アルミパイプも付属。直立によって回転ブラシが停止し、床掃除以外の壁際や細かい場所の清掃作業にも幅広く対応。
パイプやノズルはVC560DZの背面に収納可能で、清掃時のアクセサリの持ち運びの手間を減らします。
HEPAフィルタで排気もクリーン
VC560DZの集じん容量は5L、紙パック式でゴミ廃棄時も周囲を汚しにくいクリーンな仕様です。排気もHEPAフィルタ搭載で細かいゴミもしっかり捕集、廃棄も綺麗なので人のいるオフィスや病院などの清掃作業でも快適に使用できます。
メインターゲットは海外市場、国内市場の開拓にも期待
今回販売したアップライトクリーナーは、日本だとあまり馴染みのない製品ですが、土足文化の海外市場では一般的なクリーナーとして普及しています。海外メーカーが中心に展開している製品なので国内メーカーでの販売は珍しい製品で、有名どころのメーカーではケルヒャーやダイソンなどがアップライトクリーナーを販売しています。
VC560DZは、海外でDVC560として展開が進められているため、主に海外向けに販売される製品になると推測していますが、国内市場の新たな清掃需要開拓にも期待できる製品です。マキタのハンディクリーナーは清掃産業用途のクリーナーとしても普及が進みましたが、タイルカーペットなどへの清掃には力不足感もあり、マキタはそれらのオフィス向けの清掃産業需要を狙っているものと推測されます。
特に、オフィス・ホテル・病院で清掃機器のコードレス化市場は成長の余地があり、この需要を今から押さえておけば清掃機器メーカーとしてのブランド力もマキタで不動のものになるかもしれません。