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2020年9月7日

集じん丸ノコとは

集じん丸ノコとは

集塵丸ノコとは、丸ノコの切断くずを集塵・回収する機能を搭載した電動工具です。通常の丸ノコより切りくずの回収する能力が高く、石材関係の石膏ボードや窯業系サンディングボードなど、切断時に粉塵が飛散しやすい材料の切断作業に使われます。

集塵丸ノコとは、石膏ボードの切断に使う電動工具

集塵丸ノコとは、一般的な丸ノコにダストボックスや集塵アダプタが付いた丸ノコです。メーカーによって名称は異なり、集じん丸ノコ・防じんマルノコなどの名称で呼ばれます。

普通の丸ノコよりも切断時に発生する切断くずの集塵率が高いので、切断くずを飛散させたくない現場や、細かな粉塵が発生しやすい石膏ボードや窯業系サイディングボードの切断などに使用されます。

大量の粉塵が発生する作業などでは、集塵機を直結して切断時に発生する切断くずを吸い込みながら切断を行います。

石膏ボードとは

石膏ボードは、石膏をしん材とし両面を石膏ボード用原紙で被覆成型した建築用内装材料で、防火性、遮音性、寸法安定性、工事の容易性等の特徴をもち、経済性にも優れていることから「なくてはならない建材」として建築物の壁、天井などに広く用いられています。
石膏ボードの芯材は無機質の石膏ですので、燃えることはありません。石膏ボードは、こうした石膏の特性によって、防火材料に認められています。そして、壁の防・耐火構造の材料として、あるいは柱や梁の耐火被覆材として多用され、火災の延焼防止に効果を発揮しています。
参考:石膏ボードの特徴|一般社団法人 石膏ボード工業会

窯業系サイディングボードとは

窯業系サイディングとは、セメント質と繊維質を主な原料にして、板状に形成した人工の外壁材です。モルタルに比べて工期が短く、柄や色などのバリエーションが豊富なことから、主流の窯業系外壁材になっています。
参考:窯業系サイディング|ニチハ株式会社

高い集塵性能が特徴、粉塵が発生する材料の切断に

集塵丸ノコを使用する大きなメリットは「切断と同時に粉塵を回収できる」ことです。

集塵丸ノコを使うと切断と同時に切断くず・粉塵を集塵タンクや集塵機に回収できるため、切断くずの清掃や粉塵の排気など後清掃作業を省くことができます。

特に、石膏ボードや窯業系サイディングボードなどの石材系板材の切断では、切断時に大量の粉塵が発生するので、集塵機を接続した集塵丸ノコの使用がほぼ必須となります。

ダストボックス(タンク)型と集塵機接続専用型

集塵丸ノコの集塵方法には大きく分けて2通りあり、「ダストボックス型」と「集塵機接続専用型」があります。

ダストボックス型

本体についているダストボックスに粉塵を貯めるタイプ。集塵機を接続しなくても集塵できるが、集塵率は7~8割ほど。集塵機が使用できない屋外や高所などの現場で使用できる。ダストボックスに集塵機取り付け穴があるタイプでは集塵機接続も可能

集塵機接続専用型

集塵機の装着使用が前提となる集塵丸ノコ。刃の切断位置と吸込み位置が近いため集塵率が非常に高い。細かな粉塵も集塵できるため、石材関係のダイヤモンドカッター・AC集塵丸ノコに多く採用される。

集塵丸ノコと普通の丸ノコとの違いは?

集塵丸ノコと普通の丸ノコに機能的な違いは無く、大きな違いは集塵タンク(集塵アダプタ)が搭載されているかどうかだけです。これだけ聞くと、丸ノコの上位互換のように見える集塵丸ノコですが、実際には、石膏ボードの切断作業などを除けばほとんどの現場で丸ノコが使われています。

切りくずを集められるメリットはありますが、タンクが大きく嵩張る・切断位置が見にくい・集塵機能は不要、などの理由から多くの現場では小回りの利く普通の丸ノコが好まれます

集塵丸ノコは切断と吸込みの位置が近いので集塵率が高い
参考:KS513Dカタログ

逆に「普通の丸ノコに集塵アダプタを付ければ集塵丸ノコの代わりになるのでは?」とも思いますが、普通の丸ノコ+集塵アダプタの場合だと切断位置と吸込みの位置が遠く、吸い込む前にカバー側面から切断くず漏れてしまうため、細かい粉塵の発生する切断作業を行っている場合などでは集塵率が高くならず、集塵前提の運用だと普通の丸ノコは集塵丸ノコほど使い勝手が良くなりません。

丸のこと集塵丸ノコは、基本的に同じ電動工具で用途や使い方も同じですが、材料や作業に得手不得手があるので、状況に合わせて使い分けるのがおすすめです。

石膏ボードを切断する時は集塵機 連動対応品がおすすめ

基本的に集塵丸ノコは集塵機と連動させた切断作業が基本です。特に、石材系板材の切断作業では集塵機に接続した状態での使用がほぼ必須となります。

集塵機との連動とは、集塵丸ノコ側のトリガのON/OFFに合わせて集塵機の電源も遠隔制御する方法です。

連動方式にはACコンセント連動と無線連動の2種類の方式があり、それぞれ、ACコンセント連動はAC電源の集塵丸ノコ無線連動は充電式集塵丸ノコと対応製品が分かれているので、集塵機の購入時にはどちらの方式に対応しているのかの確認が必要です。

ACコンセント連動

集塵機経由で集塵丸ノコの電源を取り、電源ONを検知して集塵機側のON/OFFを制御する方式。集塵機にACコンセント連動機能が搭載していれば、全てのAC電源の集塵丸ノコと連動できるが、集塵機側の対応消費電力に注意

無線連動

2017年にマキタが展開した連動方式、2018年にはHiKOKIからも発売。充電式電動工具で集塵機連動に対応しているのが特徴。集塵機と集塵丸ノコをBluetoothで接続して集塵機のON/OFFを連動させる。集塵機・電動工具側共に無線連動に対応している必要がある。メーカー間に互換性は無い

集塵丸ノコの製品仕様・スペックの見かた

集塵丸ノコの製品仕様・スペックの見かたは、丸ノコとほとんど同じです。搭載チップソーサイズや、回転数など用途に合った製品を選ぶのがおすすめです。

チップソー径

丸ノコに使用できるチップソーサイズ。集塵丸ノコの場合、ボード類・板材を中心に切断するので、取り回しの良い125mm以下のサイズが主流。

回転数

石膏ボード用の集塵丸ノコは5,000回転/分の製品が主流。石材板・窯業系サイディング切断のダイヤモンドカッターを装着するタイプでは7,000~9,000回転/分が採用される

集塵率

集塵丸ノコが切りくずをどれだけタンク(集塵機)に集塵するかの能力を割合で表したもの。装着する集塵機の吸込仕事率やベースの出し量によって変わるため一定ではない。一部のメーカーは集塵機未装着時の集塵率を表記している場合も

2020年の集塵丸ノコおすすめモデル

充電式集塵丸ノコ

メーカーマキタHiKOKIKYOCERA
外観
製品名KS513DC3606DYADNW11XR
チップソー径125mm125mm165mm
切込深さ47mm47mm66mm
回転数5,000min-15,000min-14,100min-1
バッテリー18V36V18V
重量2.8kg2.8kg3.3kg
その他AWS無線連動機能集塵兼用

マキタ 125mm 充電式防じんマルノコ KS513D

製品名KS513D
チップソー径125mm
切込深さ47mm (90°)
30mm (45°)
回転数5,000min-1
バッテリー18V
寸法267×183×247
重量2.8kg
1充電作業量
石膏ボード
約540枚(15×450mm)
その他機能AWS
販売年2017年
仕様KS513DRGX(6.0Ah×2)
KS513DRG(6.0Ah)
KS513DZ(本体のみ)
  • マキタの無線連動機能AWSを搭載
  • 別売りのアクセサリーで集じん機接続専用型に対応

マキタが販売している18V充電式防じんマルノコがKS513Dです。

マキタの無線連動機能AWSに対応している防じんマルノコで、AC製品と同等のパワーを備えているのが特徴です。マキタの防じんマルノコは別売りのダストカバーを装着すれば集塵機接続専用型としても使用できます。

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HiKOKI マルチボルト(36V)コードレス集じん丸のこ C3605DYA

製品名C3605DYA
チップソー径125mm
切込深さ47mm (90°)
30mm (45°)
回転数5,000min-1(パワーモード時)
2,600min-1(サイレントモード時)
バッテリー36V
寸法277×193×236
重量2.8kg
1充電作業量
石膏ボード
約250枚(15×910mm)
その他機能無線連動 (S)付きのみ
販売年2019年
仕様C3605DYA(NN)連動なし
C3605DYA(NNS)連動あり
C3605DYA(XP)連動なしバッテリー付
C3605DYA(XPS)連動ありバッテリー付
  • HiKOKIの無線連動機能を搭載
  • マルチボルト36Vで切断スピードが速い
  • サイレントモード搭載で騒音を抑えられる

HiKOKIが販売している36Vマルチボルト対応のコードレス集じん丸のこがC3605DYAです。

36Vバッテリー搭載による高い切断スピードを持ち、従来品の18V製品に対して約2倍の切断スピードと粘り強さを兼ね備えているのが特徴です。(S)仕様では無線連動機能にも対応しており、同じHiKOKI製の無線連動集塵機と連動させることも可能です。

動作モードでは動作音を静かにするサイレントモードを搭載しており、集塵丸ノコの本体スペックでは国内トップクラスの製品です。

KYOCERA(RYOBI)充電式集じん丸ノコ DNW11XR

製品名DNW11XR (KYOCERA)
BNW11XR (RYOBI)
チップソー径165mm
切込深さ66mm (90°)
44mm (45°)
回転数4,100min-1
バッテリー18V
寸法287×201×258
重量3.3kg
1充電作業量
石膏ボード
約540枚(15×450mm)
その他機能集塵兼用
販売年2019年(RYOBIモデル)
仕様DNW11XR(近日発売)
BNW11XR
  • 165mmの集塵丸ノコ
  • 2way機構でダストボックスが外せる集塵兼用モデル

KYOCERA(RYOBI)で展開されているのが、165mmのチップソーを搭載する集じん兼用丸ノコです。KYOCERAブランドはDNW11XR、RYOBIブランドはBNW11XRとして販売されています。

集じん兼用丸ノコと言われる通り、ダストボックスは取り外した状態でも使用可能で、取り外した時には普通の丸ノコとして使用することが可能です。もちろん、集塵機接続にも対応しています。

石膏ボードなどの石材系材料の切断よりは、汎用的に使える集塵丸ノコがコンセプトなので、集塵作業が邪魔にならないので幅広い現場で積極的に使える集塵丸ノコです

オススメの石こうボード用チップソー

石膏ボードは木材切断用の汎用的なチップソーでも切断できますが、専用のチップソーを使用すれば粉塵の発生を抑えられてカット面も綺麗な仕上がりにすることができます。

山真製鋸(YAMASHIN) ノンスモークチップソー

石膏ボード用のチップソーとしておすすめなのが、山真製鋸のノンスモークチップソーです、100mmと125mmの2サイズが展開されています。

浸透フッ素コーティングによってチップに直接特殊浸透性フッソをしみ込ませ、フッソが潤滑剤の役割を発揮しており、すべりの良い切断と切れ味を実現しているのが特徴です。

刃の厚みも0.8mmと限界まで薄くしているのも特徴で、切断時の粉塵の発生を極限まで抑えたチップソーです。ボードの紙も捲れないので、作業しやすいチップソーとして評判です。

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石膏ボード用面取りカッタ

石こうボードの施工時には、パテで埋めるための面取りを行う必要がありますが、切断と同時に面取りを行えるのが藤田丸鋸工業の集塵丸鋸用 面とれーるです。

切断用のチップソーの他に、面取り用のチップソーも装着するのが特徴で、1度の作業で石膏ボードの切断と面取りが同時にできる優れものです。面取り量の調整はベースの高さ調整で行います。

非常に便利な製品ですが、対応する集塵丸ノコやメーカーによって対応するフランジがあるので、カタログを確認してから購入するのがおすすめです。

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