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【レビュー】ハンドドライバーがそのまま電動に!『VESSEL 電ドラボール』を速攻レビュー

【レビュー】ハンドドライバーがそのまま電動に!『VESSEL 電ドラボール』を速攻レビュー

株式会社ベッセルから、USB充電で使用できるボールグリップ型の電動ドライバー220USBが発表されました。

前回、ベッセルの電ドラボールを紹介して以降、購入したくてもネットの在庫も少なく入荷待ちの状態でしたが、12月の下旬にAmazonで再入荷していたので早速購入してみました。

トップブランド『VESSEL』が送り出す電動ドライバー

  • ボールグリップ形状の電動ドライバーがそのまま電動ドライバー化
  • USB充電で幅広いUSB充電器に対応
  • ビットの交換で幅広いネジに対応
  • 手回しでの締付けにも対応
  • 変速・クラッチは未搭載

今回レビューするのは、ハンドドライバーのトップブランド「VESSEL」が2018年の11月に発売したばかりの新商品『電ドラボール 220USB』です。

この電ドラボール、USB充電やビット差し替え式など最近の小型ドライバーの機能を搭載しながらも、ハンドドライバーのサイズそのままに電動化しており、大手通販サイトなどでは即売り切れとなり、VESSEL公式サイトでは品薄状態を告知するまでのヒット商品となっているようです。

電ドラボール(220USB)の納期・在庫につきまして(18/12/17)|VESSEL
http://www.vessel.co.jp/news/20181217-01.html

電ドラボールの付属品

今回購入したのは、充電器が付属していないセットの220USB-1です。電ドラボールの付属品は非常に少なく、「本体」「説明書」「MicroUSBケーブル」「付属ビット」の4点しかありません。

付属しているビットは電ドラボールと同時発売の被膜チューブ付きの片頭ビット”USB162100“です。

よく見ればMADE IN JAPANな電ドラボール

さてさて、VESSELと言えばハンドドライバーやビットが有名なメーカーです。一応、電動ドライバーも取り扱っていますが、産業用の電動ドライバーが中心であり、今回の民生用ドライバー、しかもVESSEL初となる充電式の電動工具でもあります。

そうなると大体は中国工場の生産品だったり、どこかのOEMだったりする可能性もあったわけですが、ラベルを見るとしっかりとMADE IN JAPANの表記。生産地を気にしてしまう方も多いと思いますが、電ドラボールは日本製です。

と言うか、よく見れば箱にもしっかりと日本製の表記がありますね。。

外箱にもしっかりと「日本製」と書かれていた。ガジェットのレビュー記事を書いてる流れから、USB充電のバッテリー製品はだいたい中国製と言う先入観があったのだが、なんと電ドラボールは日本製なのだ。

電ドラボールの充電方法

電ドラボールはUSB充電に対応した電池内蔵の電動ドライバーです。USB端子に差し込むだけで充電が始まり、約60分で充電完了となります。

充電器は何を使えばいいの?思う方も多いと思いますが、充電器はスマホと同じUSB充電器を使用することが出来ます。ケーブルはMicroUSBケーブルを使うので、Androidスマホを使用の方はそのまま差し込めますし、iPhoneユーザーの方はMicroUSBのケーブルを買うだけで電ドラボールへ充電することが出来ます。

最近では電動工具のバッテリーをUSB充電器に変換できるバッテリーアダプタも販売されているので、コンセントがなくても現場でもUSB充電することもできます。

スマホの充電器なんて持っていない!と言う方向けにも、USB充電器が付いた220USB-5があるので、そちらを選べばすぐに使うことが出来ます。

ちなみに、充電中は電ドラボールは使用できなくなります。作業を始める前にはしっかりと充電しておきましょう。

動作を検証!ロックした時や手回しの状態は?

実用面で気になる所は「ロックした時どうなるの?」「手回しでどこまで使えるのか」だと思います。

電ドラボールはロック状態を検知すると自動で停止する機能を備えています。電動時の最大トルクは2N・mと低いので、よほど柔らかい材料でなければネジ山を潰すこともないでしょう。

端子台のネジを電動で締め付けた時にロックした場合の挙動を確認。ロック検知ですぐに停止するのではなく、1秒ほど経ってから赤色LEDが点灯して停止する。

手回しの時の最大トルクは10N・mまでとなっています。

手回し締付けの時に電ドラボールを壊してしまわないか?と不安になるかもしれませんが、ハンドドライバーで10N・mを締め付けるには非常に大きな労力を必要とします。

VESSELの実験結果によると、実用上は8.0N・mが手で締め付けられる最大トルクとなっており、電ドラボールの10N・mであれば手で締付けて壊すことはほとんどないと考えられます。

ハンドドライバーで締め付けられるトルクは、スーパークッションで最大8.0N・mとなっている。ちなみに動画のウッディドライバーは油が手に付着しても滑らないのが特徴のハンドドライバーだ。

両頭ビットやドリルビットは使える?

付属品の替えビットは片頭の段付きのプラスビットです。しかし、実際の作業となれば#1のプラスビットやトルクスビット、ソケットビットなど様々なビットを使う場面があります。というわけで、付属品以外のビットも使用できるか検証してみます。

両頭ビット

ビットの中で一番ポピュラーな65mm両頭プラスビットは問題なく装着することが出来ました。6.35mmの片頭と両頭ビット、共に問題なく装着できたので、市販されているほとんどのビットを装着することができます。

プラスだけではなく両頭スクエアビットもOKでした。構造上、両頭ビットの種類によってはスチールボールで受けることになってしまい、ビットが外れなくなる原因になるんですが、ビットメーカーなだけあってしっかりと考えられているようです。

ドリルビット+穴あけ

電ドラボールが対象としているのは、電気工事や設備工事でのネジ締付けだと思いますが、ドリルで木材の穴あけにも使えるならDIYや内装大工としても活用することが出来ます。

というわけで早速5mmのドリルビットでSPF材に穴あけにチャレンジしてみます。

2×4のSPF材 38mmを5mmドリルビットで穴を貫通させるのに開けるのに1分かかった。穴あけはできない事もないが、用途として適してはいないようだ。

いける!モーターはかなり苦しそうな音を出すけど穴を開けられない事もない!

普通の電動ドリルほどスムーズではありませんが、SPF材の5mmくらいなら時間を掛けて穴を開けることができるようです。ただ、モーター負荷はかなり高そうなので、穴あけはちょい使い程度に留めておきましょう。取扱説明書にも「ネジを絞めたり・緩めるものです」と書いてあるので、穴あけ作業は用途外のようです。

アクリルやABSなどのプラスチックにも穴を開けることできましたが、アルミや鉄板など金属材への穴あけはできそうにありません。

電ドラボールの使用感

実際に使用してみると、ハンドドライバーで使っていた用途をそのまま電ドラボールに置き換えるどころか、これまで使っていたスティックタイプの電動ドライバーの出番も少なくなってしまうほどに便利な一品です。

これまで長いネジの締め付けなどには、ハンドドライバーでネジ山を合わせて電動工具に持ち替えて一気に締付けていましたが、電ドラボール一本で済むようになり、持ち替えなどの負担も減って非常に楽になっています。

手締め機構は構造的に締付け方向にガタツキが出てしまうので、使っていて違和感を感じるかな?とも思ったのですが、実際に使ってみるとガタツキは少し使ってるうちに気にならなくなる程度のもので、そこまで大きなものではありませんでした。

手締め機構は構造上、モーターが止まりきらないうちに手締めを初めてしまうと稀に手締め機構が働かず空回りしてしまうことがあります。そのため、電動締付けから手締めを始めるタイミングには注意が必要かもしれません。

まとめ|進化し続けるVESSELのボールグリップ

ボールグリップは1984年にVESSELが初めて製品化したハンドドライバーです。

ボールグリップのバリエーションは多く、差替ドライバー安全貫通ラチェット搭載など様々なボールグリップドライバーが展開されてきましたが、今回の電ドラボールはボールグリップの中に電動ドライバーの要素を収めた画期的な工具と言えるかもしれません。

使い勝手も非常に良く、ハンドドライバーの締付けを手軽に電動化できることから「とりあえず持っていれば使える!」電動工具です。

また、耐久性は長い間使ってみないとわからないので検証していきたいところです。メカ的な部分はもちろんの事、モーターやバッテリーなどの劣化具合などは、半年くらい使用した後に追記していきたいと思います。

今後の電ドラボールには、変速やクラッチ・インパクトの搭載、USB Type-Cによる急速充電・コネクタ耐久性向上など様々な新展開も考えられ、USB充電の電動工具として新しい製品群となるポテンシャルを秘めているのかもしれません。今後のVESSELの動向にも注目です。

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