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2020年11月16日

VESSEL クッションビット、インパクトの軸振れを抑えるプラスビット【レビュー】

VESSEL クッションビット、インパクトの軸振れを抑えるプラスビット【レビュー】

インパクトドライバの軸振れを気にする方も多いと思います。今回はインパクトドライバの軸ブレを劇的に低減させるクッションビットを紹介します。

  • インパクトドライバの軸振れを低減
  • アンビル内径とビットの隙間を抑えて振れを減らす

クッションリングが軸振れを軽減

VESSELのクッションビットは、インパクトドライバの軸振れを低減してくれるプラスビットです。実際にインパクトドライバを使用している時に「ビット先端の振れが気になるなぁ…」と思う方も多いのではないでしょうか。

クッションビットの差し込み部分にはクッションリングと呼ばれるゴムリングが取り付けられており、このゴムリングがビットとアンビル内部の隙間を埋めることにより軸振れを低減します。

軸受け(メタル・ベアリング)原因の軸振れは低減できないので注意

このクッションビットはアンビル内径とビットの隙間をゴムリングで受けることで振れを低減するビットです。

そのため、軸受けとアンビルの摩耗による軸振れには効果がないため注意が必要です。

クッションビットと通常ビットの振れ量比較

というわけで、クッションビットがどれくらいビット先端の振れを低減してくれるのか確認してみます。

使用するビットはプラス#2の100mm片頭ビットで、インパクトドライバーに取り付けて無負荷全速回転時の振れ量を比較します。ちなみに撮影条件はシャッタースピード0.3秒・F18です。

VESSEL クッションビット プラス#2×100mmの無負荷時回転。振れ量はおよそ±1mm
メーカー不明 プラス#2×100mmの無負荷時回転の振れ量はおよそ±1.5mm
ANEX 龍靭ビット プラス#2×100mmの無負荷時回転の振れ量はおよそ±2mm

ビットの軸振れが気になるならおすすめ、しかし…

このクッションビットは、ゴム製のクッションリングによってアンビル内でのガタツキを抑え、回転させたときのビットの振れを防いでくれる画期的なビットです。「何度もインパクトドライバを修理したのに軸振れが収まらない!」という方にはオススメなビットです。

注意点として、振れ防止のゴムリングが摩耗すると軸振れを抑える効果が薄くなってしまいます。高負荷な打撃で変形したり、頻繁な抜き差しによる摩耗には注意しましょう。

これは私感となりますが、無負荷回転時のビットの先端振れは防いでくれますが、ゴムリングだけでは負荷を掛けた時の軸振れまでは防ぐことはできません。実際にこのビットを使って作業のカムアウトを低減できるか?と問われても、対した効果はない、と考えてしまいます。

このビットはあくまでも「ビット振れが気になる」心理的な効果に対しての製品と考えています。ねじ締め時のカムアウト防止を防ぐのは、しっかりとした押し付けとまっすぐ力を加えることです。

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