電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2020年12月に40Vmaxシリーズ対応の40mm仕上釘打 FN001Gを発売する。40Vmaxバッテリーとハイパワーブラシレスモータの搭載により、40mmの仕上げ釘に対応しクラス最強の打込力を実現。内装下地や外装下地、軒裏仮止・型枠面木固定などさまざまな作業シーンに対応する。
目次
40mm対応の仕上釘打 FN001G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2020年12月に40Vmaxシリーズ対応の40mm仕上釘打 FN001Gを発売する。同社が展開する40Vmaxシリーズでは初の仕上釘打機。
FN001Gは40Vmaxバッテリーの採用とハイパワーブラシレスモータ+強力スプリングの搭載により、40mmの仕上げ釘の打込みに対応する。従来モデル18V機との比較では打込み力 約15%アップ、速射性 約45%アップで同クラス最強且つエア式同等の使い勝手を実現。
1充電当たりの作業数は、BL4025バッテリー装着時で約5,000本。仕上げ釘は15mmから40mmまでの長さに対応。
販売仕様は、充電器・バッテリー・ケースが付属するFN001GRD、本体・ケースのみが付属するFN001GZKの2仕様で販売される。
- FN001GRD 本体・充電器DC40RA・バッテリーBL4025・ケース付属 税別86,500円
- FN001GZK 本体・ケース付属 税別60,000円
FN001G製品仕様 (HiKOKI NT3640DA比較)
製品名 | FN001G | NT3640DA |
外観 | ||
使用釘 (仕上釘) |
15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm | 15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm |
1充電作業数 36V/2.5A時 |
5,000本 40mm釘/MDF時 |
4,000本 40mm釘/ラーチ合板時 |
防じん・防水 | IP56 | × |
重量 | 2.5kg | 2.5kg |
寸法 | 265×243×86mm | 270×252×83mm |
定価 | FN001GZK 60,000円 | (NNK) 59,800円 |
製品の特徴「電動釘打ち機 クラス最強の40mm対応仕上釘打」
ハイパワーブラシレスモータと強力スプリングにより、従来機種18V機と比較して打込み力は約15%アップ1、速射性は約45%アップと軽い押込みでクラス最強2且つエア式同等の打込み力3を実現。内装下地や外装下地、軒天仮止めなど、さまざまなシーンで下地に左右されずパワフルな打ち込みが可能。
低反動機構搭載できれいな仕上がりを追求
打込みに合わせてウェイトが後方へ移動し、前後の振動を相殺して打込み時の反動やブレを低減。軽い押し付けで仕上釘をしっかり打込むことができ、釘浮きや押し付け跡が目立ちにくく、美しい仕上がりを実現。標準付属のノーズアダプタ装着時の厚さは4mmで、巾木等の溝にも綺麗にうちこみが可能。
小型・軽量で優れた取り回し
全高243mmとパワーアップと小型・軽量ボディを両立。取り回しに優れ、手狭な場所の作業にも最適。
ドライバガイド(別売)装着で型枠への面木固定に
面木用のドライバガイド(別販売品)を使用すれば、滑りにくく狙いやすい安定打ち込みが可能。
防じん・防水保護等級IP56に適合
防じん・防水保護等級IP56に適合。本体も同じ保護等級のIP56に適合するため、屋外の型枠作業などにも最適。
使いやすさをサポートする深さ調整・LEDライトを搭載
40Vmaxの拡充を進めHiKOKI マルチボルトに迫るマキタ
今回のFN001Gは、マルチボルトで先行するHiKOKI NT3640DAを強く意識している仕上釘打機です。
基本的なスペックは同じですが、全高サイズのコンパクトさやIP56適合などによって、全体的な使い勝手としてはFN001Gの方が優れていると予想されます。
今回の仕上げ釘打機の発売により、タッカやピンネイラなどの電動釘打機の近日展開も期待され、さらに本格的な電動釘打機のシリーズ展開までの発展もそう遠くないかもしれません。
懸念される40Vmaxの製品ラインナップ自体の少なさも、この1年の間で急速な製品拡充が進められており、マルチボルト36Vが展開し40Vmaxが展開していないプロ向け電動工具の数は確実に少なくなっています。マルチボルトと40Vmaxのシリーズラインナップの差異はそう遠くないうちに解消されると予想されます。
FN001Gで少し違和感を感じるのがカタログスペックです。これは憶測なので深くは追求しませんが、FN001GとNT3640DAの1充電当たりの作業数は、カタログスペック上同じ36V/2.5Aバッテリーを使用しながらも約1,000本の差があります。
電動釘打機の構造は、バネを巻き上げて打ち込みする方式なので、打ち込み材の固さはバッテリー消費に大きな影響を与えません。この1,000本差を深読みすると、マキタとHiKOKIでモータ技術の差が生まれ始めていることを示唆しているのかもしれません。もちろん、後発のマキタが過大にスペックを提示しているだけの可能性も十分にありますが。