VOLTECHNO(ボルテクノ)

ガジェットとモノづくりのニッチな情報を伝えるメディア

HiKOKI 今後の新製品・販売候補品をチェック【2025年秋編】

HiKOKI 今後の新製品・販売候補品をチェック【2025年秋編】

本記事は工機ホールディングス株式会社及び関連会社が保有する産業財産権の情報を解説・紹介するものであり、新製品発売や経営動向を保証するものではありません。工機ホールディングス株式会社及びHiKOKI(ハイコーキ)取扱店へのお問い合わせはお控えください。

ニブラ用集じんケースアクセサリ

HiKOKIは、ニブラ用集じんケースのアクセサリを構想しているようです。

ニブラは穴あけパンチのように板金を打ち抜きながら切断を行う電動工具なので、作業中には三日月型の切りくずが大量に発生します。そのため、このような集じんケースがあれば後片付けも少なく作業も効率化できるものを考えられます。

ただし、集じんケースの分だけダイス先端が伸びてしまうので、取り回し的には悪化してしまうのがネックになりそうです。

  • 公開特許公報 特開2025-075116

ロール連結対応のコードレススクリュードライバ

こちらは意匠図での出願されているロール連結ネジ対応のスクリュードライバです。

マキタからは充電式オートパックスクリュードライバ FR451Dを販売しているので。HiKOKIもそれに後追いする形で製品開発を進めているのかもしれません。

外観的な特徴としては、モータ搭載位置がインパクトドライバのようの本体上部後方に位置しているため、グリップ部分の下側への配置が可能となり、本体全長を短縮してコンパクトになった点です。

ただし、スクリュードライバはネジを押し込むようにして使う電動工具なので、Dハンドル形状が採用されてきましたが、それを排したことで使い勝手がどのように変化するかが気になるところでしょうか

18Vバッテリー動作のコンクリートネイラ NC1840DA

海外地域のHiKOKIでは、18V動作のコードレスコンクリートネイラの販売が始まっています。

コンクリートネイラはコンクリート壁に直接釘を打ち込む工具で、日本市場では銃刀法の関係から銃刀法対象外商品の認可を受けたガス釘打ち機が普及しています。

海外地域では銃刀法の規制が無いことから、エアスプリング式のコンクリートネイラの展開が始まっており、燃焼ガスを使用しない手軽な使い勝手から普及が進んでいるようです。

日本市場でこのエアスプリング式のコンクリートネイラが発売する可能性は低いものの、ガス釘打ち機と同じように銃刀法対象外商品の認可を受けて国内発売が開始され、なし崩し的に他の電動釘打ち機の展開も始まれば良いなと思っています。

1,000W出力の18Vコードレスディスクグラインダ G1810DG

中国HiKOKIでは、18Vモデルのコードレスディスクグラインダ G1810DG/G1813DGの販売が行われています。

本背品は、中国の廉価版モデル E-techシリーズに位置する製品で18V-4.0Ahの容量が若干少ないバッテリーが付属している仕様となっています。

一応廉価版モデルの位置づけではありますが、ブラシレスモーターの搭載で最大出力は1,000W仕様らしく、125mmモデルのG1813DGに関しては変速機能も搭載するハイエンドモデルに匹敵する製品仕様となっています。

新型のスタッキングケース

先ほどのG1810DGには、新構造のスタッキングケースが付属します。(画像左上)

このケースは側面のラッチによって積み重ね時に固定できる構造になっているようです。ただし、本ケースのスタックはシステムケースシリーズやマルチクルーザーシリーズとの互換性はないようです。

現時点ではG1810DGとG1813DGのみ本ケースが付属しており、G1810DGはアジア地域以外での販売も行われていないため、今後日本での取り扱いが行われるかは不明です。

  • 公開特許公報 特開2025-077243

USB PD充放電対応のバッテリーアダプタ

待望のUSB PDアダプタの発売が間近かもしれません。

本アダプタは、USB PDでHiKOKIバッテリーの充放電を行えるようにする製品です。

汎用的なUSB PD充電器で充電できるようになるので、クリーナーやライトなどのちょっとした製品に対しての使用に最適な充電器になるかもしれません。

現時点ではニュージーランドと中国地域での取り扱いが行われるようで、日本市場での発売もそう遠くないものと考えています。

HiKOKIとmetaboのバッテリーを統合する新型バッテリー

工機HDは以前からHiKOKIブランドと独metabo社のバッテリー統合を考えていたようで、その具体的なプランも定まりつつあるようです。

個人的にですが、バッテリー統合に関しては2社の異なるバッテリーシステムを揃えることによるコスト低減やリチウムイオンセルの調達性の改善などが利点として挙げられますが、これは理想論であり、そこまで上手く進む案件にはならないのではないかと考えています。

2社統合程度ではそこまでの合理化を実現できるとは考えにくく、HiKOKIとしては構造上接点面積の少ないマルチボルトバッテリーにさらに接点を増やすことになり、metaboからすれば全く使用していない36V構造を内包することになるため、統合することによって却って品質的なリスクを抱えることになります。

よりシンプルに捉えると、この統合バッテリーはメーカー都合による合理化でしかなく、ユーザー視点では大した付加価値のないバッテリーであり、売上向上には寄与する戦略では無いと考えられます。とは言えその辺りは工機HD自身も把握しているとは思うので、どちらかと言えばKKR主導による合理化策やバッテリー調達性改善の思惑の方が強く働いているのかもしれません。

Return Top