
電動・エア工具を製造・販売する工機ホールディングス株式会社(本社:東京都港区)は、電動工具ブランド HiKOKI(ハイコーキ)からコードレスマルチツール CV36DMAを2025年3月28日(金)より全国の電動工具取扱販売店などを通じて発売する。36V動作でスターロックMAXブレードによる4.0°振幅動作を備える。希望小売価格は35,700円(税抜)
目次
HiKOKI コードレスマルチツール CV36DMA
電動工具ブランド HiKOKI (ハイコーキ)を展開する工機ホールディングス株式会社は、コードレスマルチツール CV36DMAを発売します。

CV36DMAは、36Vで動作するコードレスのマルチツールです。
STARLOCK MAX/STARLOCK PLUSに対応し、振幅角4.0° (左右2.0°)によって高い作業能力を実現しているのが特徴です。
ブレード装着部には落下防止マグネットと1アクション装着構造を備え、ツールレス&ワンタッチでブレード交換が行えるようになりました。
販売仕様はバッテリー充電器が付属する(XPZ)と、本体のみの(NN)で販売します。

- CV36DMA(XPZ) 充電器バッテリー付属 希望小売価格73,800円(税抜)
- CV36DMA(NN) 本体のみ 希望小売価格35,700円(税抜)
製品仕様 (従来モデル CV18DA比較)
製品名 | CV36DMA | CV18DA |
---|---|---|
外観 | ![]() |
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ブレード規格 | STARLOCK STARLOCK MAX STARLOCK PLUS |
OIS STARLOCK |
振動角 | 4.0°(左右2.0°) | 3.6°(左右1.8°) |
無負荷振動数 | 6,000~20,000min-1 | 6,000~20,000min-1 |
動作電圧 | 36V | 18V |
重量 | 2.0kg | 1.9kg |
寸法 | 341×122×87mm | 341×122×87mm |
本体価格 | 35,700円(税別) | 41,200円(税別) |
販売年月 | 2025年3月 | 2023年10月 |
製品の特徴
「振幅角4.0°で36V動作のコードレスマルチツール」

CV36DMAは、マルチボルトバッテリーの36Vで動作するコードレスマルチツールです。
ブレードの振幅角が従来の3.6°から4.0°に大きくなり、従来モデル CV18DAを超える作業能力を実現します。
HiKOKI初の STARLOCK MAX対応モデル

対応ブレードは、HiKOKIマルチツールとして初となるSTARLOCK MAX対応モデルです。
STARLOCK MAX対応マルチツールは、下位ブレード規格のSTARLOCK PLUS / STARLOCKに対応しており幅広いブレードに対応します。ただし、旧規格のOISの装着はできないので注意が必要です。
ついにツールシャフト無しのワンタッチ着脱構造を実現
4つのマグネットによるブレード仮固定機能とワンアクションブレード交換構造を搭載。ブレード取り外しはレバーを持ち上げるだけで行えるようになり、本体を下に向けたままでもブレード交換が行えます。
本体価格が現行モデル CV18DAよりも安い希望小売価格3万円台
CV36DMA(NN)の希望小売価格は35,700円(税抜)となっており、現行18VマルチツールのCV18DA (希望小売価格 41,200円)よりも安く販売されることが予想されます。
一部販売店では既に予約注文の受付が開始しており、CV36DMA(NN)の実勢価格は25,000円前後で販売されるものと考えられます。
製品仕様としてほぼ満点の製品、最高峰のマルチツール誕生か
今回のCV36DMAは、製品仕様の点で非の打ち所がないスペックのマルチツールです。
分かりやすい36V動作によるハイパワーな印象に加えて、振幅角4.0°とSTARLOCK MAXブレード対応、さらに製品価格が3万円台であることを考慮すれば、現行のコードレスマルチツールとしてほかに選択肢の余地がない完璧な製品と言えるでしょう。
筆者は昨年末にマキタ TM001Gを購入したばかりなのですが、今回のHiKOKI CV36DMAは正直食指が動いてしまう製品です。流石に買い替えるまではしませんが、TM001Gよりも先にCV36DMAが販売されていればCV36DMAを選んでいたと思います。
価格の点に関しては、スライド10.8VモデルのCV12DBが2万円台であることを考えれば、3万円台にしても身を削るほどの価格設定ではないと思いますが、CV18DAより価格を下げるのもそれはそれでやり過ぎではと思ってしまう部分もあります。ブレード種類が違うので一概には言えないものの、今回のCV36DMAの発売で2023年に発売したCV18DAを2年も待たずに陳腐化させてしまったようなもので、自ら製品開発リソースを気泡に化してしまうような売り方はあまり良いやり方ではないと思ったりします。
もう一つ気になってしまうのが、気になってしまうのが2024年10月に発売したタブレスセルのT-PWRバッテリーシリーズの扱いです。
筆者は、T-PWRバッテリー投入の直後にT-PWR対応のハイパワー重負荷電動工具を多数展開し、マキタに追従しつつ販路を広げると想定していたのですが、T-PWRバッテリー発売直後に販売する製品が36V動作を必ずしも必要としないマルチツールだったため、今後のHiKOKI製品展開ではT-PWRを前提とする製品展開は行わないのかもしれません。そうなると、何のためにタブレスバッテリーを展開したのかと疑問が湧いてきます。
また、前回のHiKOKI マルチツール CV18DAの時もそうだったのですが、HiKOKIは何故かマルチツールの時だけ広報周りがとても適当(良く言えば挑戦的)になるイメージがあります。
今回のCV36DMAに関しても、販売予告として2月7日に公式Xで予告を行い、同時に販売店に対する情報統制も敷いていたようですが、販売店も情報を隠しているところと公開しているところがあったり、公式ページ掲載より前にAmazonに販売ページが公開されたりなど統制がいまいち機能していないように見えます。正直なところ電動工具はそういう広報戦略で効果を出せるような商材ではないので、下手に販売店同士の統制を乱しかねない広報活動を行うよりも、従来通り初手で公式サイドが製品仕様と発売日を開示した方が良かったのではないかなと思っています。
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