電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年9月に18V充電式仕上げサンダ BO380Dを発売する。18V充電式バッテリー動作ながら電源コード式同等の作業能率と綺麗な仕上がりを実現する。
目次
マキタ 充電式仕上サンダ BO380D
電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年9月に18V充電式仕上げサンダ BO380Dを発売します。
18Vのバッテリー動作ながら、ハイパワーブラシレスモーターの搭載によって電源コード式同等の作業能率と綺麗な仕上がりを実現しているのが特徴です。パッドコンプリートの付け替えでクランプ式とマジックファスナ式の2種類のペーパーに対応します。
1充電あたりの連続作業時間は18V-6.0Ahバッテリー装着時、高速モードで約50分、低速モードで最大約1時間50分の作業に対応します。
販売仕様はバッテリ・充電器が付属するBO380DRGと本体のみのBO380DZで販売します。
- BO380DRG バッテリーBL1860B・充電器DC18RF付属 希望小売価格48,000円(税抜)
- BO380DZ 本体のみ 希望小売価格18,600円(税抜)
製品仕様 (電源コードモデル BO3710比較)
製品名 | BO370D | BO3710 |
外観 | ||
パッド寸法 | 93×185mm | |
ペーパー寸法 | 93×228mm | |
回転数 | 低速: 4,000回転/分 中速: 8,000回転/分 高速:12,000回転/分 |
11,000回転/分 |
モーター | ブラシレス | ユニバーサル |
動作電圧 | 18V | AC100V |
振動3軸合成値 | 3.6m/s2 | 3.5m/s2 |
重量 | 2.1kg(バッテリー含) | 1.5kg |
寸法 | 336×92×169mm | 253×92×154mm |
販売年月 | 2021年9月 | 2012年 |
本体価格 | 18,600円(税抜) | 12,600円(税抜) |
製品の特徴「仕上げサンダの充電式化」
BO380Dはバッテリー動作の仕上げサンダで、角型のサンディングペーパーを使用するマキタ初の製品です。ランダムサンダーよりも控えめな研削力を持つ製品なので、木材製品への仕上げ重視の作業に使われます。
充電式モデルながらハイパワーブラシレスモーターの搭載によって、電源コード式モデルと同等の使い勝手を実現しています。
バッテリー装着による重量の増加も、重心上にモーターとバッテリーを一直線上に配置することで極力違和感を抑え、グリップを前後二カ所に配置によりスムーズな取り回しを実現しています。
3モード切替機能を搭載
ブラシレスモーターの搭載により、3モードの変速機能を搭載しています。
本体操作パネルのボタン操作によって、作業内容に応じた回転数を選択可能です。定回転制御も搭載しているため、負荷に左右されず均一な作業品質を実現します。
グリップ着脱で壁際研削も可能
先端のグリップは取り外せるので壁際研削にも対応できます。
集じん機なしでも粉じん自己集じん
サンダ本体に自己集じん機能を備え、研削した時に発生する粉じんを集塵して作業場の汚れを軽減します。
BOSCH コードレス集じんサンダー GSS18Vとの違い
角型サンディングペーパーを使用する充電式サンダは製品数が少なく、今回のマキタ BO380Dの競合モデルはBOSCH オービタルサンダーGSS18Vです。
製品仕様的には、BO370Dが一回り以上大きいサイズのペーパーを使用する関係上、作業能率としてはBO370Dのほうが優れています。変速切り替え機能も搭載しているため、全体的な使い勝手としてBO370Dがおすすめです。
ただし、工具のサイズが異なるため、小物や細かい部分のサンディング仕上げ作業に対してはBOSCH GSS18Vの方に優位性があります。
基本的な製品仕様だけで考えるならBO370Dがおすすめですが、サンディング系の工具は用途によって必要なサイズが変わる製品なので、どのような作業に使用するのか検討してから購入すると良いでしょう。
製品名 | BO370D | BOSCH GSS18V |
外観 | ||
おすすめ用途 | 大きな面の仕上げ作業に | 細かい面の仕上げ作業に |
パッド寸法 | 93×185mm | 113×102mm |
ペーパー寸法 | 93×228mm | 114×140mm |
回転数 | 低速: 4,000回転/分 中速: 8,000回転/分 高速:12,000回転/分 |
11,000回転/分 |
モーター | ブラシレス | – |
動作電圧 | 18V | 18V |
振動3軸合成値 | 3.6m/s2 | – |
重量 | 2.1kg(バッテリー含) | 1kg(バッテリー含) |
寸法 | 336×92×169mm | – |
販売年月 | 2021年9月 | 2014年 |
本体価格 | 18,600円(税抜) | 18,000円(税抜) |
充電式化で使い勝手が良くなっているのは間違いなし
今回のBO380Dに関しては、電源コード式の仕上げサンダ BO3710をそのまま充電式化したような製品です。
充電式化によって電源コードが無くなったので、取り回しの点では大きく向上していることは間違いないでしょう。実物にも軽く触れてみましたが、重心バランスに優れていて作業性も良さそうでした。
ただし、サンダのような仕上げ作業に関連する電動工具に関しては、充電式によるメリットが少なく、逆に高コスト化による欠点の方が目立ってしまう製品です。
一般的に仕上げサンダが必要な工程になると電源環境に対して困るようなことは少なく、バッテリー対応による恩恵はコードが無くなったことによる取り回しの良さくらいしかありません。本体価格に関してもBO3710が実売1万円を切る価格に対し、今回のBO380Dに関しては安くても12,000円程になると予想されます。
一応、ブラシレス化によるモーター長寿命や変速機能のような付加価値も搭載していますが、コストの面では電源コード式よりも数倍高いコストが発生し、実仕様的な恩恵はそこまで大きくないため、積極的に導入するかは少し悩んでしまうカテゴリの製品と言えるかもしれません。