電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、コネクタ接続の充電式背負ブロワ MUB002CZを発売する。ポータブル電源ユニット PDC1200に装着するコネクタ接続方式のブロワでエンジン式50mL相当の吹き飛ばし力を実現する。本体希望販売価格は74,800円(税抜)
目次
マキタ 充電式背負ブロワ MUB002CZ
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、コネクタ接続充電式背負ブロワ MUB002CZを発売します。
MUB002CZは、ポータブル電源 PDC1200専用の背負い式の園芸向けブロワです。背負い式構造により、反動や重量による腕の疲労を軽減し、広い範囲の落ち葉を長時間パワフルに吹き飛ばします。
充電式園芸機器ながらも最大風量 19.0 ㎥/min・最大風速 71.7m/sのエンジン式ブロワ 50mLを超えるパワーを搭載し、大容量バッテリーにより長時間連続運転と圧倒的低騒音を実現しています。
1充電あたりの連続使用時間は最大風量モードで約45分、最小モードで約8時間55分の作業量を確保しています。
販売仕様は、本体のみのMUB002CZのみ展開し、ポータブル電源 PDC1200(A-71825)は別売りです。
- MUB002CZ 本体のみ 希望小売価格74,800円(税抜)
MUB002CZ 製品仕様
製品名 | MUB002CZ |
---|---|
外観 | |
電源 | コネクタ接続 |
動作電圧 | 36V |
最大風量 | 19.00㎥/min |
風速 | 最大:71.7m/s 平均:60.0m/s |
重量 | 16kg (PDC1200含) |
寸法 | ノズルなし:267×565×715mm ノズルあり:1,368×696×715mm |
本体価格 | 74,800円(税別) |
販売年月 | 2022年06月 |
製品の特徴
「ポータブル電源 PDC1200専用の高出力背負ブロワ」
MUB002CZは、ポータブル電源 PDC1200を装着して使用する背負い式のブロワです。
本体上部のフレーム部にポータブル電源を装着し、バッテリーとブロワ駆動部を同時に背負うことで、バッテリー充電式モデルながらもエンジン式ブロワ 50mLモデルを超えるパワーを達成しています。
大容量バッテリーとハイパワーブラシレスモータの搭載により、最大風量 19.0 ㎥/min・最大風速 71.7m/s・平均風速 60.0 m/sの製品仕様を搭載し、最大モード動作時でも約45分の連続作業時間を実現します。
バッテリー装着時には、質量16kgとエンジン式の約2倍の重量になりますが、分散する極厚パッドによって重量感を低減しています。
1充電の連続作業時間は約45分~
容量1,200Whのポータブル電源 PDC1200の搭載により、最大風量時でも約45分の連続作業時間を実現します。
パワーを抑えた最小モード時では約8時間55分の連続動作に対応し、コンクリート上の乾燥した落ち葉から芝生に絡まった落ち葉の吹き飛ばしまで幅広い吹き飛ばし作業に対応します。
グリップ位置調整機能やクルーズを搭載するコントロールレバー
グリップは作業者の体格・姿勢に合わせ、前後90mm・左右180度の範囲で位置調整が可能です。
さらにコントロールレバーは無段変速とクルーズコントロールを搭載し、エンジンブロワと同等の操作感を実現しています。
運搬時に便利なフック付き
ノズル部分を本体に引っ掛けられるフックが付属。製品本体の運搬時もノズルが邪魔になりません。
雨天時でも安心な防滴・防じん構造WG・IPX4適合
雨の中でも運転可能な防滴・防じん設計WG(ウェットガード)を搭載、防水保護等級IPX4に適合し、急な雨天でも安心して使用できます。
脱エンジンに向けた過渡的な製品で、有言実行の姿勢は高評価
今回のMUB002CZに関してですが、脱エンジン製品としては過渡的な仕様の印象です。
背負い式の2kWクラスのブロワを充電式製品で実現した点に関しては評価できるものの、2017年発売のマキタ 背負式エンジンブロワ EB5300THと比較するとで2倍以上のコスト・質量差があり「エンジンからの置き換えはまだまだ難しい」と考えてしまいます。
具体的には、マキタ 背負式エンジンブロワ EB5300THが60,000円前後で購入できるのに対し、今回のMUB002CZ+PDC1200の同時購入は180,000円程になり、この価格差をランニングコストで吸収することはまず不可能であると予想しています。
環境への配慮から、リチウムイオンバッテリーへの転換が期待されている昨今ですが、そもそもとしてリチウムイオンバッテリーそれ自体が高価な部品であるために、バッテリー価格分の初期コストをランニングコストだけでは吸収できない事例も多々あります。
単純なコスト比較で言えば、高出力製品ではエンジンの方が未だに優位な面は否めませんが、充電式製品の手軽さや環境への配慮などに僅かな利点を見出し、充電式製品を世に出そうとするマキタの姿勢こそ、この製品で最も評価できるポイントになるのかもしれません。