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2023年3月20日

マキタ MW001G 充電式電子レンジを発売、40Vmaxシリーズの調理家電

マキタ MW001G 充電式電子レンジを発売、40Vmaxシリーズの調理家電

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2023年3月に40Vmax 充電式電子レンジ MW001Gを発売する、バッテリー動作に対応する充電式の電子レンジで350/500Wの出力切替機能を搭載する。標準小売価格は110,000円(税別)。

記事内の情報は、2023年1月17日公開の国内発売以前の記事を国内発売に合わせて加筆修正したものです。

マキタ 充電式電子レンジ MW001G

電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2023年3月に40Vmax充電式電子レンジ MW001Gを発売します。

MW001Gは、40Vmaxバッテリーで動作する充電式の電子レンジです。40Vmaxバッテリーの2本装着構造を備え、350Wと500Wの出力切替機能を搭載しています。

1充電当たりの稼働時間は、BL4080Fバッテリー×2本装着 500Wモード時で35分の動作に対応します。

販売仕様は本体のみのGZで販売し、本体標準小売価格は110,000円(税別)です。

製品仕様

製品名 MW001G
外観
庫内容量 8L
庫内サイズ 255×241×120mm
動作電源 40Vmax
出力 350/500W
設定可能時間 10秒~20分(10秒刻み)
庫内ライト
USB出力 5V-2.4A(Type-A)
重量 8.8kg(本体のみ)
寸法 343×318×338mm
本体価格 111,000円(税別)
販売年月 2023年3月

製品の特徴
「史上初(?)バッテリー動作の充電式電子レンジ」

MW001Gは史上初(?)のバッテリー動作専用の充電式電子レンジです。

これまでDC12V/24Vで動作するポータブルタイプの電子レンジは存在しましたが、電源としてリチウムイオンバッテリーを装着するバッテリー専用の電子レンジは初ではないでしょうか。

電子レンジとしては最大出力500Wの出力仕様を備えており、バッテリーで動作する電子レンジながらも一般的な電子レンジと同じように使用することが可能です。

別売ショルダーベルトを装着して運搬にも

屋外でも使用しやすい可搬式の電子レンジなので運搬用の取手を搭載しています。さらに別売のショルダーベルト(A-60589)を装着すれば肩掛け運搬にも対応します。

フラットテーブル仕様で広々使える庫内

MW001Gはフラットテーブル仕様なので回転・駆動部が無いので庫内を広々使用できます。

庫内寸法は255×241×120mmを備えており、大きめのコンビニ弁当 225×165mmサイズの温めにも対応します。

出力350W/500W切替

ワット出力は350Wと500Wの切り替え機能を搭載しており、本体上部のボタンでワンタッチ切替できます。

バッテリー2本装着で最大37分(500W時)、1本でも動作可能

MW001Gは、背面に40Vmaxバッテリー装着部を2カ所備えています。BL4080Fバッテリー装着の500W動作時には最大37分の動作に対応します。(500W動作時には8分経過すると自動的に350Wに)

製品自体の動作電圧は36Vなのでバッテリー1本の動作にも対応しており、BL4025バッテリー1本でも約4分間動作できます。

  500Wモード 350Wモード
BL4025 4分 6分
BL4040 7分 10分
BL4050F 11分 16分
BL4080F 18分 26分
BL4025×2 8分 14分
BL4040×2 15分 21分
BL4050F×2 22分 30分
BL4080F×2 35分 48分
PDC1200 1時間24分 1時間24分

 

USB 5V出力機能を搭載

USB 5V出力機能の搭載により、スマートフォンなどのUSB機器の給電にも対応しています。

USB出力仕様は5V-2.4Aを備えていることから、Apple 2.4Aと推測されます。

AC電源動作には非対応

残念ながら動作電源はマキタ 40Vmaxバッテリーのみの対応となり、AC100VやDC12Vには非対応です。

AC100V兼用に対応すればキッチン用途としても使えるのですが、800WクラスのACアダプタやAC-DCインバータ内蔵の構成はコスト的な負担が大きくなるので見送られたものと予想されます。

夢の充電式白物家電、営業トーク以外の販路構築は存在するか

マキタは2018年頃から充電式電子レンジに関する特許を出願しており、今回の40Vmax充電式電子レンジの登場は、その研究開発5年の集大成とも言える製品です。2021年9月には意匠出願も行われており、発売を期待されていた製品でした。

最もネックとなるのは、電子レンジとしては破格となる110,000円の希望小売価格です。実店舗での販売価格についてはもう少し安くなると予想されますが、一般的なフラットケーブル仕様の電子レンジが2万円で買えることを考えれば、本体だけで3~4倍、さらにバッテリーも含めれば10倍近い価格差を許容できるユーザーはほとんど存在しないでしょう。

もちろん、既存の40Vmaxバッテリーユーザーであれば本体のみの購入で動かすことはできますが、BL4025バッテリー1本でコンビニ弁当1つ温めるのが限界の現状のバッテリー性能を考えてしまうと少し微妙かもしれません。

コストパフォーマンスを考えてしまえば、同じことが1,000Whクラスのポータブル電源と低価格な電子レンジと組み合わせれば10万円程度の出費で済んでしまいます。さらにアウトドア用途であっても、AC100V出力でほかの家電も使えて太陽光パネルでも充電できるポータブル電源の汎用性を考えれば、今回のマキタ充電式電子レンジは価格的に死蔵に相当する製品です。

とは言え、この辺りの市場背景は把握している上で発売に至っているはずなので、マキタの思惑としては「可搬式の電子レンジ」によって40Vmaxシリーズの求心力を増やせるなら良いと考えているのでしょう。

とりあえずはケトル・ランタン・冷温庫そして今回の電子レンジを含めて40Vmaxシリーズの充電式家電は十分に出揃ったとも言えるので、現場営業マンによる既存工具販路への売り込みだけではなく、より高いレベルでの新規営業販路開拓が行われることも期待しています。少なくとも、マキタは(一部界隈で)脚光を浴びつつある状態なので「この40Vmaxシリーズはこんな製品もあるんですよ」程度の営業トークで済ませない本格的な製品拡販戦略も見せてもらいたいところでしょうか。

ちなみに、USB給電はあれば便利なことに間違いない機能ではありますが、正直なところ調理家電にUSB電源としての機能は必要なかったと思っています。ただでさえ稼働時間の短い製品であることに加え、USB PD普及が進みつつある昨今の動向を考慮すればUSB-Aによる給電機能は中途半端なので、原価低減のために省いても良かったのではないでしょうか。

まとめ

マキタ 充電式電子レンジ MW001G

40Vmaxバッテリー対応の充電式電子レンジ

良い点
  • AC電源不要の電子レンジ
  • 持ち運びに対応
  • 40Vmaxバッテリー2本装着
悪い点
  • AC電源非対応
  • 高い

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