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2020年11月16日

マキタ『ワンハンド』究極の使いやすさを追求した意欲作シリーズ

マキタ『ワンハンド』究極の使いやすさを追求した意欲作シリーズ

堅調な新製品開発を続けるのは、電動工具国内トップシェアを誇るマキタだ。特に2017年に出た16mm充電式ハンマドリルの『HR171D』は競合他社にはない、片手で扱える『ワンハンド』というコンセプトの元で従来の長く大きい電動工具を「ここまでコンパクトにしたか!」と唸らせる新シリーズになっている。

 『ワンハンド』シリーズが得意とする作業

『ワンハンド』シリーズは軽量で取り回しに優れたマキタの新シリーズだ。

今回紹介した2機種は、どちらも今までの重負荷作業をそのまま置き換えられるものではないが、カタログの作業例のように『ワンハンド』シリーズがターゲットとしているのは屋外で使うような重作業ではなく、屋内での施工や補修作業などの軽作業などだ。

小さく軽い『ワンハンド』シリーズは屋内作業の狭い現場や、広い現場で移動が多い現場などで非常に使いやすいシリーズと言える。

マキタ ワンハンドハンマードリル HR171D

これまでコンクリートに穴を開ける工具と言えばハンマドリルが一般的で、大きくて重いものがほとんどだった。小型のものであれば振動ドライバドリルもあるが、穴あけ能力は最大でもΦ10mm前後であり穿孔速度も遅いため、コンクリート穴あけとしては補助的な扱いだった。

このHR171Dは『ワンハンド』サイズながられっきとしたハンマドリルで、最大穴あけ能力はΦ17mm,本体の全長は約260mm(電池含まず)と、従来のハンマドリルより約5cmも短くなっている。

重量面でもバッテリーを含みで2.1kgと更に軽くなっており、標準付属のBL1860BではなくスリムバッテリーであるBL1820Bを使えば2.0kgも切る最軽量モデルとなっている。このクラスのハンマは吊りボルト取付のため上向き穴あけを行う場合を想定しており、重量が軽いというのは作業者にとって負担が少なくなり、作業性も格段に良くなる事だろう。

流石に、現行クラス最大の充電式ハンマドリルであるHR244Dと比べれば穴あけ能力は劣ってしまっているが、それでも一昔前の充電式ハンマドリルHR165Dよりも穴あけ能力は向上しているため、今までの充電式ハンマドリルで行っていた作業であれば十分に置き換えられるスペックと言えるようだ。

HR171Dの1充電当たりの作業量はΦ10.5mmの穴あけで160本程。前機種のHR165Dでは1充電あたり80本だったため、これはブラシレスモータにした事によるモータ効率の向上と考えられる。

下の動画は10.8VのHR166D(動画は海外仕様品、国内販売品にはアクセサリは付属していない)

マキタ最軽量!『ワンハンド』ハンマドリル HR140D

『ワンハンド』ハンマドリルシリーズの中で最も小さいのがHR140Dだ。本体重量1.7kg 全長246mmと今までのハンマドリルからは考えられない軽さのハンマドリルになっている。

取り回しを一番に考えられたHR140Dはスリムタイプの10.8Vバッテリーを使用しているため、作業量こそΦ10.5mmの穴あけで15本と心もとないが、このクラスのハンマドリルはネジ穴の下穴開けなどΦ数ミリの細穴軽負荷作業をターゲットにしているため、大きな穴をあける用途でなければ問題はないだろう。

カタログの写真もも配管固定のネジの下穴開けに使っていることから、アンカー打ちなどの用途はあまり想定していないものと考えられる。

注意点としてはHR140Dは「ブラシレスモーター搭載ではない事」「1充電あたりの作業量が他機種と比べ少ない事」が挙げられる。

『ワンハンド』レシプロソー JR188D

レシプロソーも比較的大型に分類される電動工具だ。金属の切断や構造体の解体に使うレシプロソーは高出力のモータが必要になるため大きく重い工具になる。

この『ワンハンド』レシプロソーJR188Dは全長316mmと従来のレシプロソーより約15cm以上も小さくなっていることが特徴だ。レシプロソーはモータ位置やギヤの都合で長細い形状になってしまうのだが、JR188Dはモータを縦配置にしたことにより徹底的に小型化されている。

充電式の大型レシプロソーと比べた場合、切断能力はパイプ130mm,木材255mmとJD187Dと同スペックなので作業的に困ることはないだろう。しかし、ストローク幅は20mmと少ないため切断スピードは遅くなるため注意が必要だ。

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