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2020年8月10日

Photontree X(フォトンツリーテン)、最軽量190gのウェアラブルプライベートシアター

Photontree X(フォトンツリーテン)、最軽量190gのウェアラブルプライベートシアター

光学映像技術のスタートアップ企業 台湾Photontree社は2020年6月24日から、190グラムの超軽量ヘッドマウントディスプレイ「Photontree X」の先行予約販売を国内クラウドファンディングサイトMakuakeでの実施を開始しました。世界最軽量クラスでありながら800インチ相当の迫力ある映像を実現したのが特徴です。

世界最軽量クラスのプライベートシアターPhotontree X

台湾のPhotontree社が展開するのは、800インチ相当のディスプレイを実現するヘッドマウントディスプレイ「Photontree X」です。国内クラウドファンディングサイトMakuakeを通じて6月24日から先行販売が行われています。

Photontree Xは重量190gの世界最軽量ながら、仮想的なスクリーンサイズは800インチ(20m)を実現、インターフェースはHDMI 1080p/60FPS、解像度1280×720のヘッドマウントディスプレイです。場所を選ばずにどこでも使用できる携帯性が魅力で、HDMI端子を搭載した機器さえあれば、迫力ある大画面の映像を楽しむことができます。

2020年8月時点で2,400万円の支援を調達していて、Makuake上で大きな注目を集めているデバイスです。

軽量ボディが最大の魅力、シンプルの裏に隠れた実用性

早速、PR用サンプルの「Photontree X」を使ってみます。箱から取り出して最低限の組み立てを行ったところで外観をチェックしていきます。ヘッドマウントディスプレイの本体は世界最軽量と謳うだけあって横幅160×奥行70×高さ50mm、重量は190gで重さをほとんど感じません。

Photontree Xを装着するところ。写真は付属のシリコンマスクを装着している。マスクを装着すると映画館さながらの臨場感を楽しめる
額に当たる部分はスポンジで覆われている、長時間装着していても疲れない。頭の締付け部分はマジックテープで調整可
ヘッドマウントディスプレイの奥行きの調節部分。ラッチ構造で固定できるようになっているが固定は少し甘い
ヘッドマウントディスプレイ底面には電源ボタン・明るさ・音量調整ボタンが搭載されている。明るさと音量の調整はボタンを押して切り替える。
本体右にはイヤホンジャックが搭載されている。HDMIからオーディオ出力を取り出すので、映像機器からの音声出力取り出しは不要。付属のイヤホンの音質もなかなか良い
小さく手のひらに乗るサイズのヘッドマウントディスプレイ。手軽に持ち運べてどこでも大画面を楽しむことができる。
ゲーム一式を持ち込んでもこのサイズ。800インチの大画面を手提げ袋1つに収まる荷物で楽しめる。モバイルバッテリーで動作できる。場所も選ばないのは大きなメリット

どんな風に見えるのか撮影してみた

装着してみると、目の前に映画館さながらの巨大なスクリーンが見えます。話題作の公開初日に使われるような大きなスクリーンの映画館で映像を見ているようで十分な没入感が味わえます。

実際にPhotontree Xを使うとどのように見えるかは気になるところでしょう。装着して覗き込んだらどんな風に見えるかをカメラで撮影してみました。

遠くからのぞき込むと、ヘッドマウントディスプレイ内に映像が映っているのがわかる。
少しづつ近づく
さらに近づくとボケも減って実際の映画館のような見え方に近づいてくる。
実際に装着した時のイメージ。大型映画館のような見え方で映像を楽しめる。解像度のスペックは1280×720と比較的低いが気にならない。

このようなヘッドマウントディスプレイで問題になるのは、中心部と端の部分でぼけたり色が滲んだりする収差の問題ですが、光学系ベンチャーなだけあって比較的気にせず視聴できます。VRディスプレイと異なり視野角も90度に収めているのでVR機器などでヘッドマウントディスプレイが酔ってしまった経験のある方でも、問題なく使うことが出来ます。

ただし、それでも収差の影響を0にしているわけではありません。前後位置調節したりフィッティングを直すことで見やすい位置に調整はできますが、端の部分などは収差の影響が表れてしまいます。映像などでは気になりませんが、文字やパソコンのセカンドディスプレイ用途では少し気になるかもしれません。

Photontree X製品仕様

モデル名PT-X1
仮想スクリーンサイズ800in(20m)
解像度1280×720
輝度(Min)200cd/m2
インターフェースHDMI 1.4a(1080p, 720p/60FPS)
色域RGB 24bit
電源USB 5V/0.5A
視野角90度
動作温度0~40℃
コントラスト1000:1
サイズ160×70×50mm
オーディオ3.5mmイヤホンジャック
ケーブル長1.8m
重量約190g

シアター・ゲーム向けのニューデバイス

最近のディスプレイデバイスは40型の4kデバイスなども増え大型ディスプレイも当然になってきています。大きなディスプレイは映像も綺麗で迫力もありますが、その分高価で場所も取ってしまうので全部の人が大画面コンテンツを楽しめるわけではありません。

そんな人でも手軽に大画面を体感できるのが「Photontree X」です。どこでも大画面を楽しめるので、くつろげるリビング・バスや飛行機の移動中・寝る前のベッドの上など、場所を選ばず楽しめるのが魅力のデバイスです。

Photontree Xは対応デバイスも幅広く、USB給電で動作するのでさまざまな機器で使用できます。USB給電も5V/500mAと大電力給電を必要としないので、USB端子を備えるデバイスなら何でも動作できモバイルバッテリーでも動作します。

最近のコロナ禍では映画や劇場などのコンテンツも制限され、大きく臨場感のあるエンターテインメントが楽しめなくなっている状況が続いています。そんな状況下でも楽しめる新しいエンターテインメントツールとして、手軽に楽しめるプライベートシアターデバイスPhotontree Xはなかなかオススメです。

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