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2024年7月7日

椎茸ドリルとは【工具の特徴・選び方解説】

椎茸ドリルとは【工具の特徴・選び方解説】

椎茸ドリルとは、椎茸原木栽培の植菌孔あけに特化した特殊用途の電動工具です。当記事では、変わり種の電動工具「椎茸ドリル」について解説します。

椎茸ドリルとは椎茸原木栽培の植菌穴あけ専用ドリル

マキタ 椎茸ドリル DD2020 原木栽培
参考:マキタDD2020カタログ

椎茸ドリルとは、名前の通り椎茸の栽培に使用する電動ドリルです。椎茸原木栽培の植菌種駒を打ち込む穴あけ作業に使用します。

原木栽培の種駒打ちでは穴あけの精度よりも早さや効率が最も求められており、椎茸ドリルは位置決めや寸法などをあまり考慮しない単純な穴あけ作業に特化した特定作業用の電動工具として販売されています。

椎茸ドリルは一般的な電気ドリルと異なり、操作性に優れたスライドスイッチ、10,000min-1の高い回転数の高速穴あけ、穴あけ深さを一定に保つ金属製のストッパリングを備える独自仕様が特徴です。

効率的な種駒穴あけには欠かせない椎茸ドリルですが、近年の椎茸原木栽培の更なる効率化も進んでいます。椎茸ドリルは小~中規模の事業者に採用されるケースが多く、より大規模な作業現場では椎茸ドリルよりも効率の優れる種駒打ち半自動機械を導入しており、穴あけから植菌まで一貫したラインを構築しています。

椎茸 原木栽培
椎茸の原木栽培には「種駒」を使用する。種駒は椎茸の菌が蔓延した木片で、クヌギやコナラなどの原木に打ち込んで椎茸の栽培を行う
椎茸 原木栽培
椎茸ドリルで穴を空け、種駒を打ち込んでシイタケの菌が原木全体に蔓延するのを待つ。種駒の穴は穴あけ径・深さが指定されており、大量に栽培を行うには効率よく短時間で穴を空けられる椎茸ドリルが必須。
椎茸 原木栽培
専門業者による椎茸原木栽培は数多くの原木に多数の穴を空けて種駒を打ち込む。椎茸ドリルは単純な穴あけ効率だけなら最も優れている電動工具だ。
椎茸 原木栽培
種駒を打ち込んで2夏(一年半後)経過の秋ごろに椎茸が発生する。原木が朽ちるまでの2~3年は椎茸の発生が続く。

各社 椎茸ドリル一覧

2022年現在、椎茸ドリルはマキタ DD2020 とHiKOKI DW12SA(S)の2機種が主力製品として販売されています。

どちらの椎茸ドリルもほぼ同じ仕様で形状に大きな違いもありませんが、マキタはモーター出力が500Wと穴あけ性能に優れ、HiKOKIはカーボンブラシが自分で交換できるメンテナンス対応仕様になっています。

基本的なスペックに大きな違いはないもの、細かい部分ではそれぞれ一長一短の違いがあるので、フィーリングや作業量、メーカーブランドの好みなどで選ぶと良いでしょう。

過去の定番モデルは東芝ブランド(日本電産テクノモータ製)のしいたけドリル SD-10P2が人気だったものの、2012年3月の日本電産テクノの電動工具事業の撤退により廃盤となっています。

マキタ 椎茸ドリル DD2020

マキタ(Makita)
¥15,744 (2024/12/24 15:23:34時点 Amazon調べ-詳細)
製品名DD2020
回転数10,000min-1
最大穴あけ能力Φ12mm
モーターユニバーサルモーター
消費電力500W
寸法274×67×131
重量1.3kg

HiKOKI 椎茸ドリル DW12SA(S)

製品名DW12SA(S)
回転数10,000min-1
最大穴あけ能力Φ12mm
モーターユニバーサルモーター
消費電力380W
寸法
重量1.4kg

種駒打ち用アクセサリ

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