棚を軽く組み立てたり穴を開けたりと簡単な作業をしたいときに便利なのがUSB充電タイプの電動工具だ。USBで充電する電動ドライバーは普通の電動工具よりもコンパクトで使いやすいのが特徴で、専用の充電器やACアダプターも不要なので手軽に使用することができる。
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電動ドライバーが欲しい、でもヘビーな使い方はしない
新しく家具を買ったとき「組立に時間がかかる!」と思った方は少なくないはず。
こんな時にあれば便利なのが電動ドライバー。でも、DIY用と言えど本格的なものは一式で結構なお値段になるし、充電器やバッテリーで場所もコンセントも取ってしまう。
そんな方にオススメなのが、USBの充電に対応した電動ドライバーだ。コンパクトながらネジ締め位なら十分な力を持ち、充電器もスマホと共通のUSB充電器が使えるのでオススメだ。
USB電動ドライバーを選ぶ時のポイント
USB充電の電動ドライバーは有名電動工具メーカーからプライベートブランド、ノーブランド品まで様々なメーカーから販売されているが、どういった点に注意して選べばいいのだろうか?
普通の電動工具と同じく、付属品の購入のしやすさや、保証・修理体制が整っているメーカーの物を選べば困ることはない。ネット通販などでは非常に安い電動ドライバーが販売されているが、ビットが特殊なものだったり、保証が無かったりといざ使うときにトラブルに対処出来ない事もある。
- ビットが簡単に入手できるもの(6mm六角ビット)
- 用途とアクセサリで選ぶ
- メーカー保証が受けやすいもの
- トルクはあまり気にしなくて良い
オススメなUSB電動工具紹介
USB充電に対応する電動ドライバーの中から、オススメな電動ドライバー5製品を紹介していこう。
家庭用電動ドライバーの定番「BOSCH IXO 5」
BOSCHは日本ではあまり聞きなれないメーカーだが、ドイツの大手自動車・電動工具メーカーで、工具の業界では世界第2位のシェアを持つ大手電動工具メーカーだ。
そのBOSCHが家庭用電動ドライバーとして販売しているのが、コードレスドライバーIXO 5だ。IXOシリーズは2003年に発売された世界初のリチウムイオンバッテリー採用した充電式電動ドライバで、その5世代目となるIXO 5ではUSB充電に対応したモデルとなった。
9種類のアタッチメントが販売されていて、DIY用にはクラッチのついたトルクアダプターやアングルアダプター、家庭用にはバリカンからペッパーミル、ワインオープナーまでキッチンでも使える様々なアクセサリが使用できる。
ネジを締め付ける電動ドライバーとしてはもちろんの事、家庭の至るところまで使える電動工具が欲しいのであればBOSCHのIXO 5は非常にオススメな製品だ。
本格DIYにも使える新スタンダード「Black & Decker GoPak」
ブラックアンドデッカーも日本では聞きなれないメーカーだが、工具のシェアでは世界第1位のメーカーだ。
このGoPakシリーズは、電動工具本体に充電するタイプではなく取り外せるバッテリーへ充電する方式で、GoPakに対応した電動工具であればドリル以外にもタッカーやジグソーなどの電動工具にも使用することができる。
一般的なUSB充電の電動ドライバーはバッテリーが内蔵されていてパワーも低く、DIYとして使うのにはあまり適してはいないが、GoPakはUSB充電の電動工具でありながら、10.8Vの高い電圧のバッテリーになっていて、非常にパワーが強いためDIYにも問題なく使えるのが特徴だ。
GoPakはUSB充電だけではなく、バッテリー単体でUSB出力機能も備えている。モバイルバッテリーのようにも使えるので、いざと言うときにも役立つかもしれない。
国内定番マキタの信頼性「マキタ MDF001DW」
国内の定番電動工具メーカーと言えばマキタだ。そんなマキタもUSB充電で使える電動ドライバーを販売している。
MDF001DWはペンタイプの電動ドライバーだ。折り曲げられる本体はしっかりと握って作業することができ、狭い所でも確実にネジを締め付けることができる。
何よりも国内サポートが充実しているマキタ製品であれば、万が一に壊れた時でも迅速な修理対応をお願いすることが可能だ。
工具だけじゃない、手芸工具も揃った「EARTH MAN Home-Link」
EARTH MANは高儀が持つ電動工具ブランドだ。ホームセンターなどでよく見かけるブランドでその中の3.6VのUSB充電できる電動工具がHome-Linkシリーズだ。
EARTH MANのHome-Linkシリーズには、電動ドライバーはもちろんの事、手芸や事務業などで使えるルーターやホチキスと言った電動工具をラインアップしている。
ハンドドライバーをそのまま電動化「VESSEL 電ドラボール」
VESSELと言えばハンドドライバーとビットの国内大手メーカーだ。そんなVESSELが開発したのが「電ドラボール」だ。
電ドラボールはハンドドライバーの大きさをほとんどそのままに電動化し、USB充電で使用できるのが特徴の電動ドライバーだ。トルクは最大2N・mと低めだが、これはネジを締め付ける補助的なもので、手締め機構によって最大10N・mまで締め付けることが出来る。
電ドラボールはUSB充電の電動ドライバーでありながら、プロ用途を意識した製品になっており、電工や設備の施工などにも使用することが出来る。
USB電動工具は今後の主流になるか?
最近はUSBで充電する電動工具も増えてきて、DIY用の電動工具として少しづつ普及しつつあります。簡単なネジ締めや家具の組み立てくらいであれば、USB充電の電動工具でも十分使用できます。この先のDIY用の電動工具としてはUSBタイプのものが主流になっていくのかもしれません。
しかし、性能面では専用バッテリーを使うモデルには敵わず、ウッドデッキなどを作る本格的なDIY用途では、出力、充電速度共に不足しているのが現状です。
ですが、USB PDなどに代表される次世代のUSB給電技術では、最大100Wの出力が可能になるため、現在の電動工具用急速充電器の半分くらいの速度で充電が可能になります、そうなればDIY用の電動工具は全てUSBに代わってしまうかもしれません。
今後、かつての2000年代ニカド電池の頃も「充電式の電動工具は使えない」と言われていましたが、リチウムイオンになったことでニカド・ニッケル水素どころか一部のAC工具を置き換えてコードレス電動工具が主流となったように、USB充電が新しい電動工具のスタンダードになる時代が来るのかもしれません。