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2023年2月21日

マキタ LS009G 165mm充電式スライドマルノコを発売、40Vmaxの1尺切断モデル

マキタ LS009G 165mm充電式スライドマルノコを発売、40Vmaxの1尺切断モデル

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2023年2月に165mm充電式スライドマルノコを発売する。165mm径チップソー装着仕様を備え1尺材の切断仕様を搭載する。希望小売本体価格は126,300円(税抜)

マキタ 165mm充電式スライドマルノコ LS009G

電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2023年2月に165mm充電式スライドマルノコ LS009Gを発売します。

LS009Gは、2019年12月発売のLS001Gの後継モデルとなる40Vmax充電式スライドマルノコです。最大切断幅312mmのスライド仕様を備えフロア材などの切断作業にも対応します。

墨線が見やすい右側スライドポールを採用しており、40Vmaxバッテリーとハイパワーブラシレスモータ採用の定回転制御により、従来AC機比較で約2.5倍の切断スピードを実現し、綺麗な切断面と快適な作業性を両立します。

販売仕様は、本体のみのLS009GZでのみ展開します。

製品仕様 (マキタ40Vmaxスライドマルノコシリーズ比較)

製品名 LS009G LS001G LS008G LS005G
外観
チップソー径 155~165mm 180~190mm 210~216mm
回転数 4,000min-1 4,200min-1 4,000min-1 4,800min-1
ターンベース範囲 左:47°
右:57°
左:47°
右:57°
左47°
右57°
左60°
右60°
切断能力
[画像タップで拡大]
バッテリー 40Vmax 40Vmax 40Vmax 40Vmax
重量 11.9kg 10.3kg 12.0kg 15kg
寸法 639×418×486mm 495×400×470mm 679×418×507mm 702×551×557mm
本体価格 126,300円(税別) 104,500円(税別) 126,300円(税別) 128,000円(税別)
販売年月 2023年2月 2019年12月 2022年8月 2021年8月

製品の特徴
「1尺切り対応の165mm充電式スライドマルノコ」

LS009Gは、1尺切断に対応する165mmチップソー装着の充電式スライドマルノコです。幅の広い1尺フロア材の切断作業に対応します。

墨線が見やすい右側スライドポールを新たに採用しており、左右両傾斜45°構造を備えているので材料を反転する必要もなく素早く作業ができます。

スライド部分には高剛性の太径ポールを採用し、上下リニアボールベアリングによってスライドもスムーズで高い耐久性を備える。
190mmモデルのLS008Gよりも奥行き寸法が10mm短い。
収納可能なサブテーブル付。素早く引き出し、フロア材などの幅広材を安定した状態で切断可能。

165mm鮫肌チップソー標準付属

マキタのコーティングレーザースリットチップソー「鮫肌」が標準付属。

摩擦抵抗が約1/4低減し、1充電当たりの作業量が約50%アップします。

マキタの集じん機連動AWSに対応

マキタの無線連動AWSに対応。別売のワイヤレスユニット A-66151の装着とAWS対応集じん機の接続で効率よく切断くずを集じんできます

HiKOKI C3606DRBとの違い

165mmクラスのコードレススライドマルノコで競合するのは、HiKOKI C3606DRBです。

今回のマキタ LS009Gとの大きな違いは、1尺切りの対応可否です。

1尺切り対応のスライドマルノコは190mm径モデルが一般的です。一応、165mm径モデルでは2011年発売の旧日立工機 C6RSHCが対応していましたが、ここ最近は165mmモデルの主力は8寸仕様となっていました。

1尺のフロア材を切断する165mmスライドマルノコを欲しい方からすれば、マキタLS009Gは喉から手が伸びる程欲しいモデルだと考えられますが、重量・価格面では190mmモデル相当なので少し難色のある製品になっています。

165mmの1尺切断モデルとしては唯一の製品ではあるものの、製品仕様的に190mm径モデルと変わらない製品なので、それならコンパクトに収まったHiKOKI C3606DRBの方が特色のあるモデルに見えてしまうと言えそうです。

製品名 LS009G C3606DRB
外観
チップソー径 155~165mm 155~165mm
回転数 4,000min-1 4,200min-1
ターンベース範囲 左:45°
右:57°
切断能力
LEDライト アーム白色LED 内臓式ツイン白色LED
無線連動 AWS Bluetoothバッテリー
バッテリー 40Vmax マルチボルト36V
重量 11.9kg 10.3kg
寸法 639×418×486mm 据え付け寸法
220×242mm
本体価格 126,300円(税別) 110,000円(税別)
販売年月 2023年1月 2020年3月

待望の尺切断165mmではあるものの…

正直な感想として、「待望の1尺切断165mmモデルではあるものの、特徴付けに失敗してしまったモデル」の印象を受ける製品です。

1尺切断はあれば便利な仕様であることに間違いありませんが、昨今はフローリングの種類も増えているので1尺幅のフローリングを使うシーンは減りつつあります。それ故に、165mm径のモデルは軽量化重視にシフトした背景があり、結果として八寸切断が主流となっていました。

今回のLS009Gに関しては、190mm径モデルのLS008Gとほぼ同じ重量で全く同じ価格の充電式スライドマルノコであり、カタログスペックで比較したならば普通にLS008Gを購入するのを推奨する、と言えます。

ユーザーの要望からすれば、名機とも言えた旧日立工機 C6RSHCの印象が強いので165mm径モデルの1尺切断のモデルを求める声が大きいのは理解するものの、自社製品ラインナップ的にほとんど意味のない製品になってしまった時点で時点で開発を中止すべき製品だったと考えています。

この辺りは講釈を垂れてしまうようですが、「ユーザーが思い描く製品」と「実際に形にした時の製品」には乖離があるので、どこまで許容してくれるのかを慎重に見極めないと売れる製品を作るのは難しい、とわかりやすい教訓になった製品ではあったと言えるのではないでしょうか。

まとめ

マキタ 165mm充電式スライドマルノコ LS009G

VOLTECHNO製品評価 3.5 out of 5 stars (3.5 / 5)

165mmチップソーで1尺切断に対応する充電式スライドマルノコ

良い点
  • 165mm径仕様で1尺が切れる
悪い点
  • 190mmモデルと製品仕様差がない

よく比較される工具

HiKOKI C3606DRB

2020年3月発売

マキタ LS008G

2022年8月発売

HiKOKI C6RSHD

2020年5月発売

関連アクセサリ・別販売品・消耗品

マキタ無線連動AWS ワイヤレスユニット

40Vmax 充電式集じん機(無線連動対応モデル)

18V×2本 充電式集じん機(無線連動対応モデル)

AC100V集じん機(無線連動対応モデル)

40Vmax 充電式背負集じん機(無線連動対応モデル)

18V×2本 充電式背負集じん機(無線連動対応モデル)

40Vmaxシリーズ 標準バッテリ

40Vmaxシリーズ 高出力Fバッテリ

バッテリアダプタ

40Vmaxシリーズ 充電器

40Vmaxシリーズ パワーソースキット(1口充電器セット)

40Vmaxシリーズ パワーソースキット(2口充電器セット)

ポータブル電源

バッテリチェッカ

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