
電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2025年9月に40Vmaxシリーズの充電式鉄筋結束機 TR001Gを発売する。ワイヤマガジンカバーが先端に移動したマキタ鉄筋結束機の新型モデルでリール装填が簡素化され1.6mmワイヤで高い結束力を実現した。本体標準小売価格は200,000円(税別)
当記事は2025年4月14日に公開した海外製品情報を国内販売にあたり差し替えを行っています。
差替え前の公開当時の記事はこちら(→ Makita TR001G Cordless Rebar Tying Toolを発表、40Vmaxバッテリ対応の新型モデル)
目次
マキタ 充電式鉄筋結束機 TR001G
電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、40Vmaxバッテリに対応する充電式鉄筋結束機 TR001Gを発売しました。

TR001Gは、マキタ40Vmaxシリーズ初の充電式結束機です。
従来18Vモデルと異なるフロント側のマガジン装填構造によって開閉動作とリール装てんが容易になり、1.6mmのワイヤとワイヤ引き戻し機構によって3倍の結束力を達成。1結束時のワイヤ消費長さも1/6になり、ワイヤの消費量を抑えながらも確実な結束作業を実現します。
先端形状は幅5.6mmとスリム化したため取り回しにも優れ、防水保護等級IPX6の適合によって屋外作業でも安心して使用できます。
対応結束サイズは、2本結束でD35×D19、3本結束でD32×D16×D16、4本結束でD16×D16×D16×D16までのサイズに対応します。
販売仕様は、ケースのみが付属しバッテリ・充電器別売のTR001GZKで販売します。

- TR001GZK 本体のみケース付属 希望小売価格200,000円(税抜)
製品仕様 (18Vモデル TR180D比較)
製品名 | TR001G | TR180D |
---|---|---|
外観 | ![]() |
![]() |
結束鉄筋径 | D10×D10~[D16+D16]×[D16+D16] | D10×D10~[D13+D13]×[D13+D13] |
結束ワイヤ | φ1.6mm | φ0.8mm |
巻き数 | 1周 | 2,3周 |
防水保護等級 | IPX6 | × |
1充電作業量 | 約2,900回 | 約6,400回 |
バッテリー | 40Vmax | 14.4V, 18V |
重量 | 3.3kg | 2.6kg |
寸法 | 360×113×331mm | 304×93×318mm |
本体価格 | 200,000円(税別) | 155,400円(税別) |
販売年月 | 2025年09月 | 2018年04月 |
製品の特徴
「40Vmaxバッテリ対応のマキタ充電式結束機」

TR001Gは、マキタ40Vmaxシリーズ初の充電式鉄筋結束機です。
従来18VモデルTR180Dから性能面で大幅な性能向上を実現しており、ワイヤ引き戻し機構の搭載によってワイヤ1周の結束でも鉄筋同士を強力に密着させてマキタ従来モデル比約3倍の結束力で作業します。


1周結束でワイヤ消費量が約1/6に効率化

ワイヤ結束は1周で完了するため、従来モデルの3周巻で820mm使用していたワイヤが130mmまで減少しました。無駄なワイヤ使用せず効率的に結束できます。
フロント側のマガジン装填構造

フロント側のマガジン装填構造によって開閉動作とリール装てんが容易になりました。カバーを開くとワイヤを通すための隙間ができて簡単に装填できます。
ガイドアーム幅が5.6mmにスリム化して取り回しが向上

従来18Vモデル比較で先端形状が大幅にスリム化。ガイドアーム幅が5.6mmにスリム化したことで使い勝手が大きく向上し、大規模な土間打ち現場からプレキャストコンクリート製造現場にも対応します。
(別売)延長ハンドルセット品で立ち姿勢作業にも対応

別売の延長ハンドルセット品 A-79821の装着で立ちながらの結束作業にも対応します。大規模な土間打ち現場でも効率的に作業できます。
防水保護等級IPX6に適合

工具本体の防水保護等級はIPX6に適合。屋外作業中の急な雨天でも安心して作業できます。
マックス RB-442Tとの違い
今回のTR001Gに近い充電式鉄筋結束機としては、マックス RB-442Tが近いクラスとなります。

鉄筋結束機は対応鉄筋結束径以外のスペック比較は難しく、主に作業時のフィーリングが大きく使い勝手を分けることになります。
マックス リバータイアシリーズに関しては、引き戻し機構による結束力の高さや1結束あたりの作業時間0.5秒などが評価されており、これらの点も含めて他社の鉄筋結束機は追従できない状態となっていました。
今回のマキタTR001Gに関しては、ワイヤ引き戻し機構によって鉄筋同士の結束力の高さは十分なレベルにあり、作業品質自体は確保できていると想定されます。ただし、本体重量に関しては3.3kgと重くなっており、その辺りの取り回しのフィーリングに関しては厳しいと考えられます。
ただし、従来モデルのマキタ TR180D比較では大幅な進歩が見られ結束スピードも向上しているため、TR001Gの作業性それ自体はRB-442Tに匹敵するものと考えています。そういう意味で、マックスリバータイアシリーズとの性能比較では重量以外の面では同等であると考えられます。
製品名 | TR001G | RB-442T |
---|---|---|
外観 | ![]() |
![]() |
結束鉄筋径 | D10×D10~[D16+D16]×[D16+D16] | D10×D10~D22×D22、D25×D19、D25×D13×D13、D16×D16×D13×D13 |
結束ワイヤ | φ1.6mm | φ1.0mm |
巻き数 | 1周 | – |
防水保護等級 | IPX6 | × |
1充電作業量 | 約2,900回 | 約5,000回 |
バッテリー | 40Vmax | 14.4V |
重量 | 3.3kg | 2.0kg |
寸法 | 360×113×331mm | 265×125×330mm |
本体価格 | 200,000円(税別) | 187,000円(税別) |
販売年月 | 2025年09月 | 2018年04月 |
フィーリングも向上した新型のマキタ充電式結束機
TR001Gに関しては、2025年4月での北米地域での展示会で先行開示されていたモデルでした。
マキタ展示会でTR001Gの実物に触れる機会があり、実際に結束作業を試してみたところ、結束スピードや固定力の点で従来モデルと比べて大幅な改善が見られ、完成度が大きく向上したモデルという印象を受けました。
従来モデルのTR180Dとは結束方式が変わっているため、見た目では固定力に不安を感じる部分もありますが、Φ1.6mmのワイヤと引き戻し機構により固定力はかなり高く、最大設定ではまず外れないほどの強度が確保されていました。
市場での実績やユーザー評価という点では、依然としてマックスの鉄筋結束機には及ばない面もあります。しかし実用性という観点では十分に妥当な性能に達しており、今後40Vmaxシリーズの鉄筋結束関連工具が拡充されれば、関連する工具類をすべて40Vmaxシリーズで揃えることも現実味を帯びてきたように思います。
欠点としては、重量が3.3kgとやや重いこと、また使用するワイヤがΦ1.6mmに限定され、種類もなまし鉄線1種しか選べず、亜鉛メッキ線やポリコート線が用意されていない点がネックになるかもしれません。
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