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ミルウォーキー M12 SI コードレスハンダコテレビュー、充電式のハイパワーはんだごて

ミルウォーキー  M12 SI コードレスハンダコテレビュー、充電式のハイパワーはんだごて

ミルウォーキー コードレスハンダコテ M12 SIを購入しました

米国を中心に展開する工具ブランド Milwaukee(ミルウォーキー)の日本正式販売が2021年4月1日に始まりました。

今回は、日本で正式販売されたミルウォーキーの電動工具の中から、コードレスハンダゴテ M12 SIをレビューします。

M12 SIは、ミルウォーキーの差し込み式10.8Vバッテリーシリーズ リチウムイオンM12™に対応する充電式のはんだごてです。

ヒーター消費電力は最大90W、こて先温度は約400度、電源ONから使用可能になるウォームアップタイムは18秒。電源コード式の半田ごてにも劣らないスペックを備えているのが特徴です。

販売仕様は、本体のみのSI-0になるため、バッテリー・充電器は別途購入が必要です。

M12 SI製品仕様

製品名 SI
ヒーター消費電力 最大90W
こて先温度 最大400℃
対応バッテリーシリーズ M12
重量 0.41kg

製品の特徴「リチウムイオンバッテリー仕様のはんだごて」

リチウムイオンバッテリー仕様の充電式はんだごては、ありそうでなかった少し珍しい製品だったりします。

日本で流通しているコードレスのはんだごては、ほとんどが乾電池式かガス燃焼式です。

乾電池式は数ワットの出力しかないため本格的なはんだ作業には不向きで、ガス燃焼式はガスの取り扱いが煩雑で火気厳禁の現場では使用できずランニングコストの面でも少し難がある製品でした。

M12 SIは、電動工具共通のリチウムイオンバッテリーに対応し、充電式でありながらも90Wの出力を持つはんだごてです。

高い熱出力を持つため、太い銅線へのはんだコーティングやベタパターンへのはんだ付け作業にも対応できるのが特徴です。

電源ON/OFFはグラインダーと同じスライドスイッチ構造なので、ワンタッチで操作できます。

電源ON状態、温度警告LEDは緑色に光る。
電源をOFFにした状態。温度警告LEDはコテ先の温度が下がるまで赤色点滅する

折り曲げて使える3way構造

M12 SIは中央部分で折り曲げられるようになっていて、0度・45度・90度の3パターンの形状に変えられます。

通常の半田ごてのように使う0度から、ガンタイプの45度まで柔軟な使い方に対応します。

ミルウォーキー M12™シリーズでバッテリーが使いまわせる

M12 SIは、ミルウォーキーの差し込み式10.8Vバッテリー リチウムイオンM12™シリーズに対応しています。

ミルウォーキーのM12™シリーズは、締結工具から切断・研削工具まで幅広いラインナップを揃えているのが特徴です。

バッテリーも低価格な2.0Ah仕様から大容量}6.0Ah仕様まで展開しているので、小型の10.8V電動工具でも十分な作業量を持たせることができます。

海外ミルウォーキーでは、日本以上にM12™シリーズのラインナップ拡充が進んでいるため、今後、日本でも使える製品が増えることが期待されます。

先端を照射するLEDを搭載

先端を照射する白色LEDが搭載されています。

光の届かない奥まった部分や車のガレージでの作業に便利です。LEDの光量は少し控えめです。

白色LEDは常時点灯する。暗闇でも作業できるが少し暗め

白光 FX-600のコテ先も使えます

はんだごてで気になるのが、コテ先の形状や替えコテ先の互換性です。SI付属の取扱説明書を見る限り替えのコテ先の記載はありませんでした。

英国ミルウォーキーのサイトでは替えのコテ先も販売しているようですが、日本の公式通販サイトには一切記載がありません。替えのコテ先の購入は問い合わせからの個別対応となりそうです。

本来なら純正品を使用するのがベストですが、コテ先のような消耗品の取り寄せに時間を使うならホームセンターで買える社外品で対応した方が楽なので、普段使いの白光FX-600のコテ先が装着できるか試してみます。

白光のコテ先が装着できました。SIのヒーター径は白光FX-600とほとんど同じだったので、FX-600のほかのコテ先も使用できそうです。

温度調整が無いのは少し残念

恐らくM12の製品コンセプトは、屋外で使用する車整備向けのはんだごてなので、電子工作で必要な温調機能がありません。

最大こて先温度は400度で一般的な温調なしのはんだごてより若干低めの温度設定ですが、ヒーターの消費電力が90Wと高めなので、表面実装の小型部品に使用する時には熱を加えすぎないよう注意する必要があります。

どちらかと言えば、大きな消費電力を生かして大型の電子部品のはんだ付けに使ったり配線のはんだコーティングなどの用途に最適なはんだごてです。

体感的に、過熱でこて先も酸化が早い感じがするので電子回路用途で使用する場合には細かなこて先管理が必要になるでしょう。

操作部拡大写真。電源スイッチしかなく、LEDは電池の残量表示と温度警告のみ

少し高めだが、電源コードの無いはんだごては便利

電源コードのないコードレスはんだごては思った以上に便利です。

電源コードが無いのでコンセント口の数に悩む必要もなく、コードレスながら出力も90Wと高めなので、熱容量を必要とする電源コードのはんだ付けや部品取り外しにも対応できます。本格的なはんだ作業には温調付きのはんだごてを使いたい所ではありますが、配線のはんだコーティングや部品取り外しに使う2台目のはんだごてとして便利に使えます

ミルウォーキーの正規日本販売品ということで、勢いで購入したコードレスハンダゴテですが、意外と使えることが分かったので今後のはんだ作業のお供として重宝してくれそうです。

M12 SIは、本体が10,120円・バッテリーが3,300円・充電器が8,800円となり、一式で22,220円になるので、はんだごて単体で考えれば割高な製品です。ほかのM12™シリーズの電動工具と使いまわせる点とコードレスの利便性を考えればギリギリ妥協できる価格帯とも思います。

現在のM12シリーズは車体整備向けの製品を中心に展開されていますが、欧米のミルウォーキーでは90モデルを超える製品が展開されており、マキタ・HiKOKIが扱っていない珍しい製品もあります。今後の製品拡充が進めばより魅力的なシリーズになると考えられます。

今後の製品展開も期待できるシリーズなので、新しいもの好きの方に一見の価値がある製品です。

この記事を書いた人

VOLTECHNO編集部
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