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2024年2月7日

マキタ AS001G 充電式エアダスタ、インパクトサイズの送風機【実機レビュー追加】

マキタ AS001G 充電式エアダスタ、インパクトサイズの送風機【実機レビュー追加】

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市) は2021年10月に充電式ダストブロワ AS001Gを発表した。40Vmaxシリーズ対応の小型ブロワで最大風速200m/sを備えるのが特徴。吹き出し機能のほか、アタッチメントによる吸込み作業にも対応する。本体希望小売価格は24,200円(税抜)

マキタ 充電式エアダスタ AS001G

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は2021年10月に40Vmaxバッテリー対応の充電式ダストブロワ AS001Gを発表しました。本体のみの希望小売価格は23,000円(税抜)

コンパクトサイズの送風機ながら最大200m/sの風速を備え、電動式の送風機としてはトップクラスの風速出力を備えるのが特徴。豊富なアタッチメントによるさまざまな送風作業に対応し、吸込みアタッチメントを装着すれば吸気作業にも対応します。

販売仕様は、バッテリBL4025×1、充電器DC40RA、ケース付のAS001GRDと本体のみのAS001GZで展開。

  • AS001GRD バッテリBL4025×1、充電器DC40RA、ケース付 希望小売価格58,800円(税抜)
  • AS001GZ 本体のみ 希望小売価格24,200円(税抜)

AS001G製品仕様 (充電式ブロワ UB185D比較)

製品名 AS001G UB185D
外観
平均風速 163m/s 81m/s
最大風速 200m/s 98m/s
風量 1.1m3/min(ノズルなし) 3.2m3/min
最大風圧 29.7kPa  
重量 1.5kg 1.8kg
寸法 180×94×300mm 517×156×210mm
カラー マキタブルー
本体価格 23,000円 11,900円(税抜き)
販売年月 2021年10月 2020年3月

製品の特徴「コンパクトサイズで風速200m/s」

AS001Gはコンパクトサイズながら最大200m/sの高い風速を備える電動ブロワです。

一般的な電動ブロワや小型電動エアダスタより鋭い風を出せるので、フィルターに絡まったホコリの除去や細かい部分の清掃作業など風の勢いが必要な清掃作業に対応できます。

アンカーノズルからエアダスターまで幅広い用途に対応

アタッチメントの交換によって、エアダスタからブロアの用途まで幅広い使い方に対応できます。

アンカーノズルやフレキシブルノズルもあります。

吸い込みアタッチメントの装着で空気抜きも

AS001Gの後方に吸込みアタッチメントを装着すれば吸引作業にも使用できます。

プール用具の空気抜きから布団圧縮袋など娯楽用品や日用生活品にも活躍できます。

AS001Gの実機レビュー【11月28日追記】

今回の製品解説ではAS001Gの実物を手配できたので、アウトドア用途を中心に製品レビューもお伝えします。

使用バッテリーはBL4025(36V-2.5A)です。たき火の火おこしやテントの清掃・ホコリの吹き飛ばし等に頻繁に使用していましたが、バッテリーの消費はほとんど無くBL4025一本で事足りました。

吹き飛ばし性能は十分

テントや各種ギヤに付着した水・ホコリ程度なら問題なく払うことができます。

付属のフレキシブルノズル6を使うことで、細かい部分の吹き飛ばしにも使用できる。
空気清浄機のHEPAフィルターのホコリ飛ばし程度なら全く問題なく使える。

上にカラビナを付けられるのは良い

AS001Gの本体上部にはフックを取り付けられる金具があります。

カラビナを取り付けるだけなら腰取付用のフックでも良いんですが、ねじ止めで固定するベルトフックを運搬時の固定に使うには不安があります。見栄え的にも本体上側のこちらの方が良いのでこの構造は結構気に入っています。

吸込ホースを使った吸引は強力

AS001Gの吸込みホースとラバーアタッチメントを併用すると空気吸込みの作業にも対応できます。カタログスペック上の真空度は10.3kPaとそこら辺の掃除機よりも高い値を持つので、強力に空気を抜いてくれます。

検証では、スプリング入りの薄型マットレスを3つに折り畳んだ状態で布団圧縮袋に入れて空気を抜いていきます。AC100V動作のキャニスター型掃除機でも上に乗って潰しながら空気を抜かないと苦戦する大物です。

小さいサイズながらもガンガン空気を吸い出してくれて、ラバーカップを当てているだけの概ね40秒程でマットレスの圧縮が完了できるほどのパワーがありました。

HEPAフィルタは非常に有用、ホコリが舞う場所でも使用しやすい

HEPAフィルタ内蔵のフィルタCに付け替えると、細かい異物の浸入を防げます。

屋外で使用すると灰やチリなどが舞うことも多く、本体内部にゴミが入ることもありますが、フィルタCを装着すれば気にせず使用できるようになります。

風の勢いの低下についても実用上は気になるほどではなかったので、フィルタの詰まりが気にならないのであれば常につけておくのがおすすめです。

ブロアとしてはサイズ相応、土・芝に使うなら園芸用ブロワを

AS001Gは分類上エアダスタですが、ブロワのような使い方もできます。

ただし園芸用ブロワは風速と共に風量も求められるので、風量が少ないAS001Gだと広い範囲を払ったり落ち葉を集めるような作業は苦手です。

コンクリート床の清掃吹き飛ばし程度なら対応できますが、土・芝への吹き飛ばし作業には園芸用ブロワを使用しましょう。

無段変速レンジが小さい

トリガー操作で風量を調節できる変速機能を搭載していますが、変速域が小さくトリガースイッチ採用の意味がほとんど無いのが残念な点です。

AS001Gを使えば輪切りにした丸太もガンガン燃やせるが、夜間や密集しているキャンプ場で使うには動作音が少し辛い。

エアダスターやブロワの代わりとして清掃作業であれば問題はないのでしょうが、焚き火への送風やソフトビニールの空気入れでは「ちょい引き」くらいの送風レンジも欲しくなります。トリガースイッチを採用しているので、インパクトドライバくらいのダイナミックな変速レンジにしてほしいです。

この辺りは次期モデルでの改善やモード追加に期待です。

HiKOKI 充電式ブロワRB36DBとの違い

バッテリーで動作する小型のブロワを加えるとAS001Gと類似する製品は数多くありますが、競合する製品として最も近いのが2021年3月発売のHiKOKI RB36DBです。

製品スペック比較では風量が同じで最大風速が約2倍なAS001Gの方が高性能に見えるものの、AS001GとRB36DBの風速は共にノズルを装着した時の風速値をカタログスペックとして記載しており、AS001Gに関しては先端ノズル径Φ7mmと細いノズルで測定値を記載しています。

ノズル形状に合わせたファン構成の違い等による静圧の違いなどはありそうですが、動作電圧や製品重量・寸法・動作時間等を比較すると違いは無く、送風機そのものとして使用する場合には大きな出力差は無いと予想します。

本体価格では2倍近い価格差があるので、マルチボルトシリーズを持っている方であればコストパフォーマンスの点でRB36DBが優位です。

両モデルで最も異なる点は本体形状や付属品の有無なので、実際の使用シーンを考えて選ぶのが良いでしょう。

製品名 AS001G RB36DB
外観
平均風速 163m/s 83m/s
最大風速 200m/s 102m/s
風量 1.1m3/min(ノズルなし) 1.2m3/min
最大風圧 29.7kPa
吸い込み ×
バッテリー 40Vmax マルチボルト
ノズル 9種+吸込み1種 1種
別売ノズル 9種 アンカーノズル
重量 1.5kg 1.4kg
寸法 180×94×300mm 320×224×96mm
カラー マキタブルー
本体価格 23,000円 13,000円(税抜)
発売年月 2021年10月 2021年3月

用途が明確ならおすすめ、過度な期待は禁物

エアダスターとしては、他社製電動エアダスターやDME・炭酸ガス系のエアダスター缶とは比べ物にならない程使い勝手に優れた良い製品です。これまでホースを無理して引っ張ってきたり、定点でしかエアダスターを使うことができなかったりするシーンにおいてはAS001Gの使い勝手を最大限生かすことができます。

ただしAS001Gはあくまでも送風機なので、コンプレッサーのエアガンと比べると劣る面もあるので過度な期待は禁物です。風圧が欲しい方はコンプレッサー、風量重視の方は園芸用ブロワをおすすめします。

ちなみに、マキタの充電器・バッテリーセットの販売仕様品全般に言えることですが、ブローケース付属の製品は、製品本体の大きさに対してケース寸法が大きくなってしまいがちなのが欠点です。せっかくインパクトドライバに近いデザインの製品なので、マックパック付属仕様にするかインジェクション成型ケースにして収納ケースもコンパクトにしてほしいところです。

残念ながらAS001GはインパクトドライバTD001Gのケースに入るサイズではない。

AS001Gまとめ

マキタ 充電式エアダスタ AS001G

VOLTECHNO製品評価 4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)

40Vmax動作の充電式エアダスタ。最大200m/sの風速が特徴

良い点
  • 多彩なアタッチメント
  • コンパクトで高い風速
  • オンロックボタン搭載
  • 取り回しやすいドライバー風のデザイン
悪い点
  • トリガーの変速レンジが小さい
  • 収納ケースが大きい
  • 価格設定が高め

よく比較される工具

HiKOKI RB36DB

2021年3月発売

HiKOKI RB18DA

2022年9月発売

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