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マキタとMAKPACのMAKTRAK違いを説明【互換性・収納・運搬の選び方】

マキタとMAKPACのMAKTRAK違いを説明【互換性・収納・運搬の選び方】

マキタのモジュールストレージMAKTRAK(マックトラック)が、2026年10月に日本国内でも発売されました。マキタの連結できる工具箱といえばMAKPAC(マックパック)が定番ですが、この2つのツールボックスは連結構造も収納を組み立てる考えも異なるツールボックスです。今回は、互換性・収納サイズ・運搬方法を中心に、それぞれの特徴と選び方を比較します。

MAKTRAKとMAKPACは、どちらも「連結できるツールボックス」

マキタの新しいモジュールストレージ MAKTRAK(マックトラック)が2026年10月に発売されました。

これまで、マキタのツールボックスと言えば、2016年から展開が始まったMAKPAC(マックパック)が販売されていましたが、MAKTRAKの登場によってマキタのモジュール式のストレージは2種類になりました。

この2つのツールボックスは工具や資材を用途別に分けて収納し、必要なケースを組み合わせて運ぶモジュール式のストレージとなっているのが特徴です。

MAKTRAKとMAKPACは、同じように積み重ねて運搬できるのが特徴ですが、これらのツールボックスには互換性はなく、それぞれを組み合わせて積み重ねるような使い方はできません。

今回の記事では、MAKTRAKとMAKPACの違いと比較について解説します。

比較項目 MAKTRAK MAKPAC
外観
連結方式 MAKTRAK独自のスライド連結 Systainer Classic系の
4点ラッチ式連結
ケース構成 大型キャリー、引き出し、
ツールボックス、オーガナイザーなど
タイプ1~4の標準ケースを中心に、
対応する収納・運搬用品を組み合わせる
サイズの考え方 幅・奥行にバリエーションあり 標準タイプ1~4は
幅395×奥行295mmで共通
移動方法 キャリーにタイヤと
伸縮ハンドルを搭載
収納式の取っ手か別売の
トローリ・カートで運搬
相互の互換性 MAKPACとは直接連結不可 MAKTRAKとは直接連結不可
他社ケースとの関係 MAKTRAKのみ Systainerケースに準拠
発売日 2026年10月 2016年4月

同じマキタのケースでも、MAKTRAKとMAKPACに互換性はない

最初の注意点として、MAKTRAKとMAKPAKに互換性はなく、積み重ねて連結することはできない点が挙げられます。

同じマキタブランドのツールボックスであっても、接続部の形状や固定方法が異なるため、別々の収納システムとして選ぶ必要があります。

たとえば、MAKTRAKのキャリーだけを購入して、手持ちのMAKPACをその上に連結する構成にはできません。もちろんその逆も不可能です。

そのため、すでにMAKPACを何段も揃えている場合、MAKTRAKへの移行はケースの買い増しと言うよりも、新たにケースを買い替える形になるため、注意が必要です。

MAKPAC用の連結アクセサリーも装着できない

ケース同士だけでなく、MAKPACとの連結を前提にしたカートや周辺機器も、MAKTRAKへ直接取り付けることはできません。

マキタには、MAKPACと連結できるDCACインバータ BAC01や多口充電ケースBCC01/BCC02もありますが、これらはMAKTRAKシリーズとの装着互換性はなく、上に積んでも固定できないため注意が必要です。

MAKPACとは:他社のシステムケースが連結できる汎用ケース

MAKPACの大きな利点として挙げられるのが、Systainer規格に由来する連結互換性です。

SystainerとはTANOSが展開する収納システムで、MAKPACは従来のSystainer Classic系に相当する4点ラッチ式の連結方式を採用する規格サイズのツールボックスです。

例えば、HiKOKIのシステムケース1~4やFESTOOLのケースと組み合わせて連結できるようになっています。実際に、システムケース解説記事でも、マックパックとHiKOKIシステムケースを混在させた連結例を紹介しています。

また、先述の通り、マキタは一部製品でMAKPACとの連結に対応する製品を展開しており、組み合わせることで製品をスマートに持ち運べる利点があります。

ちなみに、Systainerにも世代やサイズの異なる製品があります。Classic、T-Loc、Systainer³では組み合わせや上下の向きに条件があるため、「Systainer系ならすべて自由に積める」ではないので注意がひつようです。

MAKPACは、規格のボックスなので仕分けや棚への収納を考えやすい

MAKPACは、幅395×奥行295mmで共通サイズとなっているのが特徴です。

高さはタイプ1から順に105/157/210/315mmのバリエーションがあり、深さの違うケースを使っても設置面積が揃うため、収納棚や車内ラックの寸法を考えやすくなります

インパクトドライバと先端工具、充電器とバッテリーなど、用途ごとにケースを分け、必要な箱だけ持ち出す構成に向いています。適合する専用インナトレーを使えば、工具ごとの収納位置も決めやすくなります。

その分、大きさが一律でサイズのバリエーションが乏しいので、入らない製品や資材類、中途半端に大きさが合わない工具などもあるため、収納方法は考えなければいけません。

MAKTRAKとは:耐久性に優れた堅牢ボディと運搬性が特徴

MAKTRAKは、マキタ独自形状のモジュールストレージです。

この手のモジュールストレージは、「高い耐久性」「簡単に取り外せるスタッキング構造」「シリーズによる豊富なケースのバリエーション」などを特徴としており、工具専用の収納ケースとして近年話題を集めている製品です。

大きな車輪のついたボックスをベースとし、それに複数のケースを上に積み重ねるようにして装着できるので、収納と運搬を兼ねることで効率よく作業場への移動や工具・資材類の展開を行えるのも特徴となっています。

注意点として、積み重ねるモジュールストレージであっても、同じようなコンセプトのツールボックスであるミルウォーキーのPACKOUTや、タジマセフシステムのセフボックスとも直接連結する互換性はありません。大型キャリーにケースを積み上げる外観が似ていても、装着構造はそれぞれ別になっています。

MAKTRAKには引き出し式のドロワータイプがある

モジュールストレージは、積み重ねて運搬できるのが大きな利点ですが、上に積んだものを下さなければ中身を開けない欠点があります。

この点、MAKPACは上下を連結部品で繋ぎ合わせて固定する仕組みとなっているため、連結したまま蓋を開けることもできない構造になっています。

この欠点の解決となるのが、MAKTRAKのキャリーツールドロワB-6「A-00968」です。1段式の大きな引き出し収納型となっているので、他のMAKTRAKを積んだままでも中身を取り出すことができ、現場に入った時にすぐに工具を取り出せるのが大きな利点となっています。

国内MAKTRAKの引き出し式A-00968と上開き式A-00952の比較

ただし、MAKTRAKならどのケースでも、積んだまま開けられるわけではないため注意が必要です。

同じような形状のキャリーツールボックス「A-00952」は左右両開き・取り外し可能なフタを備える上開き式となっています。その分収納容量は大きくなっているため、積み重ねたまま取り出したいのか、大きな収納空間を確保したいのかで、土台になるケースを選び分けるのが重要です。

運搬は、タイヤだけでなく車への積み降ろしまで考えたいところ

MAKTRAKのキャリー2機種は、直径229mmのタイヤと、収納時495mm・最大1,070mmの2段階伸縮ハンドルを備えています。複数の箱を一式にまとめて、車から作業場所まで運搬できるので、効率よく運搬できるようになっています。

MAKPACも手持ち専用というわけではなく、別売のトローリ A-60648やカート A-60632を使えばまとめて運ぶことが可能です。

とは言え、MAKTRAKのキャリーは、A-00952が13.7kg、A-00968が18.7kgあり、工具を入れる前から相応の重量があり、電動工具とバッテリーを収納するとそれだけで20kg近くなり、さらに上にMAKTRAKをスタックすると、30~40kgになることは容易に想像できるため、積み込み・積み下ろしを考えると少し注意が必要です。

MAKTRAKとMAKPAC、そして現時点ではそれ以外も候補に

さて、MAKTRAKの登場によってマキタブランドのツールボックスはMAKTRAKとMAKPACの2種類となったわけですが、今後のマキタの動向想定としては、サイズの自由度や市場需要の傾向などから見てMAKTRAKに力を入れて展開するのではないかと予想しています。

一応、MAKPACシリーズには、引き出し式のMAKSTORシリーズやToolStorageシリーズ、あとは特許などにもMAKPACのバリエーション展開を見据えた意匠図があるのですが、MAKTRAKシリーズの展開を始めた以上、互換性のないMAKPACシリーズとの同時展開を行うかは難しい所だと思っています。

MAKTRAKが合うのは、複数の道具をまとめて運びたい人、大きな電動工具と小物整理を組み合わせて収納したい人、引き出し式の土台で道具の取り出し方を変えたい人です。ケース単体の大きさだけでなく、現場へ運んだ後の使い方まで含めて選ぶと、特徴を活かしやすくなります。

とは言え、2026年10月現在のMAKTRAKはバリエーションが10種類しかなく、他社が展開するツールボックスよりもバリエーションに乏しい状態です、

先行他社製品としては、圧倒的な製品展開を誇るミルウォーキーのPACKOUTシリーズ、長年展開を続けているボッシュ L-BOXXシリーズ、日本ユース向けに特化したタジマのセフシステムシリーズ、低価格ながらも高耐久なQBRICKシリーズなど、モジュール式ストレージの選択肢はMAKTRAK以外にも豊富にあります。

今回、マキタがモジュールストレージを展開したことで、スタックできるツールボックスの存在を知って興味が出た方も多いと思いますが、実際、この手の製品は他社が大きく先行しており、現状でMAKTRAKシリーズのモジュールストレージとしての優位点はほとんどありません。

少し嫌な事を言ってしまうと、この手のツールボックスは、HiKOKI マルチクルーザーやパナソニック システムキャリーケースなど単発展開で終わってしまった他社の実例もあります。マキタが今後、先行している他社並みのシリーズ展開を行うとも限らないため、ツールボックスとしての汎用性やバリエーションに期待するのなら、わざわざ、新たなシリーズであるMAKTRAKを選択する必要もない現実があります。

そういう点で、MAKTRAKに関しては、多段ドロワーを始めとする他社シリーズ並のバリエーション追加や、多口充電ケースBCC01/BCC02のようなマキタ電動工具に対する専用設計製品の開発、軽トラやバンへの装着アクセサリ・積み込み補助具などの展開によって、日本のマキタが北米発のMAKTRAKシリーズに対してにどこまで本気で製品に取り組むのかを見てから判断したいところでしょうか。

北米マキタのMAKTRAKは、ピックアップトラックの荷台に積みやすいような構造を備えた大型のローリングツールチェストを展開しており、それがMAKTRAK最大のアピールポイントとなっている。
日本向けにはキャリーボックスを展開しているが、それで積み込むに便利になったというわけではなく、それで”Made for Japan”と表現するのは無理がある気もする。
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