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2023年6月15日

マキタ CW001GZ 充電式保冷温庫を発売、40Vmaxバッテリーに対応

マキタ CW001GZ 充電式保冷温庫を発売、40Vmaxバッテリーに対応

電動工具を製造・販売する株式会社マキタ(本社:愛知県安城市)は、2021年6月に充電式保冷温庫 CW001GZを発売する。40Vmaxバッテリーの対応によって最大連続保冷稼働時間約28時間が可能となった。-18~60度までの保温・保冷動作に対応し約20Lの庫内容量を搭載する。希望小売価格は71.500円(税別)

マキタ 充電式保冷温庫 CW001GZ

電動工具を製造・販売する株式会社マキタは、2021年6月に40Vmax/18Vバッテリー対応の新型充電式保冷温庫 CW001GZを発売します。2020年5月に発売した充電式保冷温庫 CW180DZの後継モデルです。

新たに40Vmaxバッテリーに対応し40Vmaxと18Vバッテリーの2種類のリチウムイオンバッテリー動作が特徴。40Vmaxシリーズの大型バッテリー BL4050F×2本装着時には保冷5℃動作時で連続28時間の連続運転が可能になります。

温度設定範囲は保冷7段階(-18~10℃)・保温7段階(30~60℃)の細かな温度調整を実現、保温時の30℃低保温動作にもによってコーキング材のような温度管理が必要な資材にも活用できます。

庫内容量(20L)・防水保護等級・外部電源・栓抜きなどの機能面は前モデルCW180DZから据置。

製品仕様は本体カラーが異なるCW001GZ(ブルー)とCW001GZO(オリーブ)の2色で展開。販売仕様は本体のみのGZで販売されます。

  • CW001GZ (ブルー) 本体のみ 希望小売価格71,500円(税抜)
  • CW001GZO (オリーブ) 本体のみ 希望小売価格71,500円(税抜)

製品仕様 (前機種 CW180DZ比較)

製品名 CW001GZ CW180DZ
外観
温度範囲 -18~60℃
内容積 20L
温度設定(保温) 30/35/40/45/50/55/60℃ 55/60℃
温度設定(保冷) -18/-15/-10/-5/0/5/10℃ -18/-10/0/5/10℃
防水保護等級 IPX4
対応バッテリー 18V/40Vmax 18V
バッテリー差込数 最大2本
外部電源 シガーソケット(12-24V)
ACアダプタ(100V)
外観寸法 663×341×372mm 341×623×371.5mm
庫内寸法 240×323×261mm
重量 16.1kg
(BL4050F×2 装着時)
14.3kg
(BL1860B×2 装着時)
カラー 青・オリーブ
本体定価 71,500円 69,800円
販売年月 2021年6月 2020年5月

製品の特徴「40Vmaxバッテリー対応」

CW001GZは、マキタ最新のバッテリープラットフォーム40Vmaxと従来18Vバッテリーを両装着できるハイブリッドバッテリー仕様の保冷温庫です。

40Vmaxバッテリーと18Vバッテリーを最大2本まで装着可能で、40Vmax×1・18Vバッテリー×1の異なるバッテリーの2本装着にも対応します。

40Vmaxシリーズに対応したことで大型バッテリーBL4050Fも装着できるようになり、2本装着時には5℃保冷時の連続稼働約28時間と60℃保温時連続約8時間30分の長時間動作を実現します。

  外気温30℃時 外気温0℃時
-18℃設定時 5℃設定時 60℃設定時
BL4050F×2本装着時 約10時間 約28時間 約8時間30分
BL4050F×1本装着時(換算) 約5時間 約14時間 約4時間15分
BL4040×2本装着時(換算) 約8時間 約22時間30分 約7時間
BL4040×1本装着時(換算) 約4時間 約11時間 約3時間30分
BL4025×2本装着時(換算) 約5時間 約14時間 約4時間15分
BL4025×1本装着時(換算) 約2時間30分 約7時間 約2時間
BL1860B×2装着時 約6時間30分 約17時間30分 約5時間30分
BL1860B×1装着時(換算) 約3時間15分 約9時間 約3時間

※換算はカタログデータを元にバッテリー容量から動作時間を推測したもの。実際の動作時間とは異なる場合があります。

14段階の温度設定

保冷7段階・保温7段階の細かな温度調節に対応します。

保冷動作時では、家庭用冷蔵庫の冷凍庫と同等の最大-18℃まで庫内を冷やすことができます。温度設定は-18℃/-15℃/-10℃/-5℃/0℃/5℃/10℃の7段階で切り替え可能です。

保温動作は従来モデルの55-60℃の2段階から-30℃/35℃/40℃/45℃/50℃/55℃/60℃の幅広いレンジで温度調整できるようになり、低温30℃動作時ではコーキング材など冬場で固くなってしまいがちな建築資材の保温にも活用できます。

新たに30℃の低温動作も追加され、コーキング材など寒さで硬くなりやすい建築資材にも対応できるようになった。

新たにオリーブカラーを追加

新たな本体カラーでオリーブも追加。製品名はCW001GZOです。

その他の機能は前モデルCW180DZ据置

CW001GZの前モデルCW180DZからの変更点は40Vmaxバッテリー対応と温度調整範囲が細かくなった2点のみで、それ以外は前モデルのCW180DZと同じ仕様を備えています。

容量20Lタンク

画像:CW180DZカタログ

庫内容量は20L。500mLペットボトルなら20本、2Lペットボトルは横倒し状態で4本入ります。

家庭用電源AC100V・12-24V電源対応

ACアダプタ100V・車のシガーライターソケット12-24Vの3電源の動作に対応。

家庭用電源やシガーライターソケットで長時間の連続動作も可能、冷蔵庫の代わりの簡易食糧庫やアウトドア用の車載クーラーボックスとして活躍します。

USBコネクタ搭載

画像:CW180DZカタログ

バッテリー装着口にはUSB端子を搭載しスマホ・タブレットなどのUSB機器の充電に対応します。USB出力仕様は5V/2.4A。

防水保護等級IPX4適合

画像:CW180DZカタログ

防水保護等級IPX4に適合(バッテリ使用時のみ)。屋外での使用も安心、軽い雨などの影響もカバーできます。

栓抜き搭載

画像:CW180DZカタログ

本体側面に栓抜きが付いているので瓶飲料のキャップを空けられます。キャンプやバーベキューのレジャー中にビールを持ち込むときにも大活躍。

HiKOKI UL18DBとの違い

マキタ CW001GZ最大の競合となる製品は、同年同月に発売されたHiKOKI UL18DBです。

UL18DBは昨年発売した大ヒット商品 CW180DZから大きく進歩した製品であり、可搬式の充電式冷温庫でありながらも「温度を分けられる2部屋区分け機能」「バッテリー充電機能」「ドレン」「庫内LEDライト」など使い勝手に優れた機能を多数搭載しています。

温度範囲などの基本的な製品仕様の面では、今回発売したCW001GもHiKOKI UL18DBに大きな違いはありませんが、付加価値的な使い勝手の部分ではHiKOKI UL18DBが圧倒的に勝っており、大多数のユーザーばUL18DBを選ぶでしょう。

バッテリーシリーズの製品数の面を考えればマキタの方がさまざまな製品に使いまわせるメリットがありますが、冷温庫そのものの性能を考えると悩ましいところです。

マキタ・HiKOKIなどの電動工具バッテリーを所持していない方、車載やACアダプタ中心に使う方などは、HiKOKI UL18DBがおすすめでしょう。

CW001GZとHiKOKI UL18DBの製品仕様比較表

※優位点は太字

製品名 CW001GZ UL18DB
外観
温度範囲 -18~60℃
温度設定(保温) 30/35/40/45/50/55/60℃ 5℃単位調整可
温度設定(保冷) -18/-15/-10/-5/0/5/10℃
庫内容量 20L 25L
対応バッテリー 18V/40Vmax 18V
対応電源 18Vバッテリー
シガーソケット12-24V
ACアダプタ
14.4V/18Vバッテリー
シガーソケット12-24V
ACアダプタ
バッテリー差込本数 最大2本
USB出力 5V / 2.4A
部屋モード ×
バッテリー充電 ×
庫内ライト
ドレン穴 ×
栓抜き ×
防水 IPX4
重量 16.1kg
(BL4050F×2 装着時)
15.6kg
(本体のみ)
庫内寸法 240×323×261mm  
外観寸法 663×341×372mm 653×340×450mm
カラー 青・オリーブ 緑・深緑
本体定価 71,500円 69,800円
発売年月 2021年6月 2021年6月

順当な2世代目モデルではあるものの、対抗機種が強すぎた

旧モデルCW180DZから考えれば順当に進化したCW001GZですが、同時期に販売したHiKOKIのUL18DBに付加機能の面で完敗しており、不遇な製品になってしまった印象があります。

製品そのものとしては決して悪くありませんが、昨年のCW180DZが登場した時の意外性や、HiKOKI UL18DBの存在感などを考えれば、CW001Gは発売前から勝負の決まっていた不幸な製品だったと言わざるを得ないでしょう。

保冷温庫としての基本的な性能は、今回のCW001GZや前モデルのCW180DZ、競合HiKOKIのUL18DBの3モデル間に大きな違いはありません。しかし、「これでもか!」と言うほど付加価値を搭載したHiKOKI冷温庫が機能面で優れており、充電式冷温庫だけを目当てとするユーザーであればUL18DB一択になるでしょう。

製品仕様では僅かにバッテリー動作時の使用時間が伸び性能向上も見られますが、CW180DZを持っているユーザーとしては買い替えるほどの性能向上ではなく、買い替え費用を予備バッテリー買い増しに回した方が経済的です。

褒める点を見出すとすれば40Vmaxバッテリーをメインで回すマキタユーザーの方にとっては待望のモデルなので、昨年CW180DZを買わなかった40Vmaxユーザーの方におすすめのモデルと言えるでしょう。

ただし、保冷温庫はマキタ・HiKOKI共に2020年のCW180DZ発売から1年程度で新たなモデルを作れる製品であることが明らかになってしまったので、マキタが翌年2022年の夏シーズンにマキタがHiKOKI UL18DB追従モデルとなる2部屋仕様 CW002GZを出す可能性も否定できません。

旧モデルとなったCW180DZの価格改定が行われるかにもよりますが、今のところは価格的な優位点に乏しい製品なので、価格改定やセット販売等の営業戦略面でのテコ入れに期待したいところです。

CW001GZまとめ

マキタ 充電式保冷温庫 CW001GZ

VOLTECHNO製品評価 4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)

コンプレッサ方式採用充電式保冷温庫、40Vmax/18Vバッテリーに対応。

従来モデルマキタ CW180D
競合製品HiKOKI UL18DB
良い点
  • 40Vmaxバッテリー対応
  • 従来モデルより動作時間延長
悪い点
  • 14.4Vバッテリー非対応
  • 外観寸法が大型化
  • 充電機能非搭載

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