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2024年7月7日

カプトンテープとは【工具の特徴・選び方解説】

カプトンテープとは【工具の特徴・選び方解説】

ポリイミド(PI)を用いた高耐久な粘着テープ

カプトンテープとは、琥珀色の半透明なフィルムが特徴の高耐久な粘着テープです。

ポリイミド(スーパーエンプラ)のフィルムにシリコン系やシリコン系の接着剤を塗布した粘着テープで、主に産業用途で使われているテープです。

約-269℃から400℃の広い温度に対応できるポリイミドフィルムを基材に使用しているため、耐熱性・耐冷性に優れているのが特徴です。摩擦や化学薬品に対しても高い耐性を示すので、電子部品の絶縁、バッテリーの保護、発熱部の固定などに用いられます。

ただし、ポリイミドフィルム自体は高い温度に対応できる素材ですが、フィルムに塗られている接着剤は高いものでも250℃程度の実用温度なので使用温度には注意が必要です。

ポリイミドは直接火を当てても耐えられる耐熱性を持つ。そのためはんだ作業時の保護や発熱部の固定などの用途に対応できる。ただし接着剤の耐熱性はフィルムほど高くないので注意が必要。
カプトンテープは高い耐久性と安定性が求められるバッテリー用途にも採用されている

接着剤はシリコン系とアクリル系の2種類

カプトンテープに用いられる接着剤は大きく分けて2種類あります。

シリコン系接着剤
シリコン系の接着剤を用いたカプトンテープは耐薬品性・耐熱性に優れ、高い初期接着力を持つのが特徴です。プリント基板のはんだ付け工程などの耐熱性を必要とするマスキングや高温部を測定するための熱電対の固定などに使用します。

アクリル系接着剤
アクリル系のカプトンテープは非シリコン性なので、シロキサンガスやシリコン残渣などによるはんだ付け不良が気になる用途に最適です。接着剤の特性的には、低い接着力からシリコン系接着剤を超える接着力など、幅広い用途での接着力バリエーションに対応できます。

カプトンはデュポン社の商標

カプトンテープの名称であるカプトンは、1965年に米国のデュポン社が開発したポリイミドフィルムの商標です。

ポリイミドフィルムを用いた粘着テープを広義の総称としてカプトンテープと呼ぶのですが、厳密には、東レ・デュポン(株)から供給を受けて生産された粘着テープをカプトンテープと呼び、それ以外のメーカーのフィルムを用いたものはポリイミドテープと呼ばれます。

おすすめ製品

中国ブランドの低価格ポリイミドテープ

アマゾンをはじめとする通販サイトでは、中国ブランドの低価格なポリイミドテープが販売されています。

産業用途では品質に少し不安があるものの、一般家庭での電子工作用途やコンセプト試作であれば十分実用に耐えうる製品です。とは言え、中にはポリイミドを用いていない偽物のカプトンテープが売られている場合もあるので、極端に低価格な製品やレビューの低い製品は避けたほうがよいでしょう。

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アメリカに本拠地を置く世界的な化学メーカー 3Mの産業向けポリイミドテープです。

高い信頼性と幅広い製品ラインナップを揃えており、さまざまな用途に応じて適切な製品を選べるブランドです。ただし、中国ブランドのポリイミドテープと比べると数倍のコストとなるので、一般用途としては高価なテープです。

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