本記事は、株式会社マキタ及び関連会社が保有する産業財産権の情報を解説・紹介するものであり、新製品発売や企業動向を保証するものではありません。株式会社マキタ及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控えください。
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目次
18V充電式PEXパイプエキスパンダー
マキタは18V充電式のPEXパイプエキスパンダーに関する特許を出願しています。
日本ではほとんど使われることのない工具ですが、米国市場ではPEX樹脂管の継手部分を作るためによく使われる専用工具です。樹脂パイプの端面に差し込んでトリガーを引けば、引っ張られて拡張されるので、その部分に継ぎ手やアタッチメントを接続するために使用します。
電動工具の競合他社としてはDeWALT、Milwaukeeともに既に発売しているカテゴリの製品なので、マキタは遅れながら参入する製品になります。
アンビルスリーブのない新型インパクト
マキタは新形状のインパクトドライバを構想しているようです。
一般的なインパクトドライバのビット着脱構造にはアンビルスリーブが使われますが、意匠図のインパクトドライバにはスリーブがなく、アンビル全体がハンマケース内部に収まる構造になっているのが特徴です。
ちなみに過去に存在したインパクトドライバとしては、2013年ごろにRYOBI(現京セラインダストリアルツールズ)が販売していた充電式インパクトドライバ BID-180に近いデザインとなっています。
意欲的なデザインでしたが、従来のインパクトドライバとかけ離れたビット着脱構造や作業時の違和感などが強かったことから、この製品の次のモデルから通常のスリーブ構造に戻しています。
ドリル用の穴あけガイドアダプタ
充電式ドライバドリルに装着して、安定した穴あけ作業を行うためのガイドアダプタです。
この手のドリルスタンドは汎用品として市場に広く売られているアクセサリなので、マキタが出すとするならばそれぞれのマキタドライバドリルへの専用着脱構造を備えた純正アクセサリになるものと予想されます。
超コンパクトヘッドインパクト+積層セル採用新バッテリー構想
マキタは業界最短ヘッド長を更新する充電式インパクトドライバの構想があるようです。
本特許では、ヘッド部分の全長97mm以下のインパクトドライバとして出願が行われており、2023年夏時点で最短長となるパナソニック EZ1PD1の98mmよりもさらにコンパクトに仕上げられる製品になるようです。
さらに、特許意匠図内では「ラミネートセル」にも触れられており、バッテリー本体の全長短縮に合わせた新サイズのバッテリー展開も検討されているようです。
とは言え、出願の内容には詳細な断面図等が少なく、その内容は軸長さとトルクの関連性について書かれたものであるため、製品の実用化はもう少しだけ先になるものと予想しています。
特許として期待値の高い内容ではあるのですが、18Vと40Vmaxとのバッテリープラットフォームとの競合等の問題から、どちらのシリーズで出すのか不安になる製品です。
個人的には、長期戦略とシリーズ差別化を明確にするために40Vmaxシリーズで出した方が良いと考えていますが、現在の市場シェア的には18Vシリーズで出した方が売り上げは大きくなると予想されるため、どちらで新バッテリーを出すのかで今後のマキタの分水嶺になりうる製品だと考えています。