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2022年5月24日

家庭やアウトドアで活躍するHiKOKIコードレス製品をピックアップ!

家庭やアウトドアで活躍するHiKOKIコードレス製品をピックアップ!

緑色が特徴の電動工具ブランド「HiKOKI(ハイコーキ)」

HiKOKI(ハイコーキ)とは、緑色を特徴とする電動工具ブランドです。元々は日立工機と呼ばれた電動工具メーカーであり、HiKOKIは2017年の日立再編による日立グループ脱退時に新たに立ち上げられた電動工具ブランドです。

国内の電動工具シェアとしてはマキタに次ぐ2番手であり、プロ向けに特化した質実剛健な電動工具を数多く揃え、多くの現場ユーザーを魅了するブランドとして躍進が続いています。

一般ユーザーへの話題性ではマキタに遠く及ばないものの、シリーズ全体の中にはマキタにない魅力的な製品もあり、ある意味で知る人ぞ知る隠れた優良ブランドとも言える存在です。今回は一般家庭でも使えるようなHiKOKI製品のおすすめ製品をピックアップして紹介します。

2017年以降、日立工機は「日立」の看板を掲げられなくなったので、新たなブランド HiKOKI(ハイコーキ)にブランドを変更した。
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18Vと36V共通のマルチボルトシリーズ

HiKOKIが展開している主力バッテリーシリーズは「マルチボルト」です。

マルチボルトとは、スライド18Vシリーズとマルチボルト36Vに両対応するコードレスブランドの製品です。マルチボルトバッテリーは18Vと36Vの製品に両対応するので、1つのバッテリーで日立工機時代から続く18Vシリーズとマルチボルト36Vシリーズのどちらにも使用できます。

マルチボルトの主力バッテリー BSL36A18は単体でも比較的安く販売されているので、予備バッテリーを確保しやすい利点があります。バッテリーサイズとしてもより大きな容量のBSL36B18バッテリーもあるので、コストパフォーマンスや連続作業量重視の方にオススメです。

2021年12月時点のマルチボルトバッテリー製品対応数。
BSL36B18スペック
マルチボルトバッテリーでは、より大きな容量のBSL36B18バッテリーもある。18V換算で8.0Ahの容量を持つが、一般的な電動工具バッテリーよりも一回り大きいので注意。

バッテリーセット品の(XP)仕様と本体のみの(NN)仕様

HiKOKIのコードレスシリーズは、製品名の末尾にカッコで英数字を閉じて表現されている販売仕様が記載されています。例えばバッテリー充電器が付属する仕様では(XP)や(2XPS)が末尾に付き、本体のみの仕様では(NN)になります。

コードレスクリーナ R36DAを例にすると、充電器とバッテリーが付属する仕様ではR36DA(XP)になり、本体のみの仕様では(NN)になります。

初めてHiKOKI製品を購入する場合には、充電器とバッテリーがセットになった仕様品を選ぶのがおすすめです

HiKOKI 充電器はバッテリーからUSB電源が取れる

HiKOKIの充電器(UC18USL3以降)に搭載しているUSB端子は、バッテリーからUSB給電を行うこともできます。

AC電源に接続しなくても電動工具バッテリーからUSB電源が取れ、電動工具用充電器の充電スピードは一般的なモバイルバッテリーよりも速いので、災害時のような電源が限られているような万が一の場合でも、即充電・大容量バッテリーとして活躍できます。

オススメHiKOKI<家庭編ピックアップ>

コードレスクリーナ R36DA

電動工具メーカーのコードレスクリーナの中でトップクラスの性能を持つのがR36DAです。

ハンディサイズながら吸込み仕事率155Wを備え一般家庭用途としても十分に使える性能を持ちます。

別アクセサリや別売仕様では2段サイクロン仕様のR36DA(SC)もあるので、ゴミ捨て時のフィルタ清掃の手間を省きたい方は(SC)仕様もおすすめです。

コードレス高圧洗浄機 AW18DBL

ハイコーキの隠れた名機がコードレス高圧洗浄機 AW18DBLです。

片手で持てるサイズながらもタンクを備えるバッテリー動作の高圧洗浄機なので、水場のない場所でも気軽に洗浄できるお手軽製品です。

業務向けモデルなので高価な製品ですが、手軽に使えるモデルなので家庭のちょっとした清掃作業からアウトドアでの掃除まで幅広く活用できます。

コードレスライト シリーズ

ハイコーキも充電式ライトを各種展開しています。代表モデルのUB18DAは懐中電灯形状の充電式ライトです。

2,500lmの大光量の大光量を備えており、遠距離まで照らすスポットモードと広範囲を照らせるワイドモードの切り替えにも対応しています。防じん・防まつIP54にも適合するので、現場作業や屋外雨天時にも使用できます。

またUB18DA以外にもHiKOKIブランドとして各種ライトを取り揃えています。

乾湿両用コードレスクリーナー R18DSL(S)

あると意外と便利なのが乾湿両用のハンディクリーナーです。R18DSL(S)は液体も吸い取れるクリーナーです。

ハンディタイプなので吸い取れる水の量は少ないものの、こぼした液体のちょっとした吸い取りや簡易的なリンサークリーナーとしても活用できます。

オススメHiKOKI<アウトドア編ピックアップ>

コードレス冷温庫 UL18DB

ここ数年のHiKOKI 最大のヒット製品がコードレス冷温庫 UL18DBです。

可搬式の冷温庫ながら-18℃まで冷やせる製品仕様を備えており、仕切り板で冷蔵・冷凍の同時使用に対応、バッテリー充電機能も搭載するなど、競合のマキタ CW001Gよりも優れた冷温庫として最も高い人気を誇る保冷温庫です。

アウトドアだけではなく現場作業や車載保冷温庫の用途でも活用でき、マキタユーザーであっても喉から手が出るほどのオススメ製品です。

コードレスファン UF18DSAL

充電式ファンではマキタ製品が圧倒的人気ですが、HiKOKIにもコードレスファン UF18DSALがあります。

縦に長いコードレスファンでスタンドを折り畳めば比較的薄くなるので、収納しやすい利点があります。

小型モデルのUF18DSDLは首は振らないものの、小型で持ち運びしやすい充電式ファンです。

コードレススピーカ US18DA

音質重視の方も唸らせるBluetoothスピーカーがUS18DAです。

パッシブラジエータ 93mm×1個・ミッドレンジ 78mm×2個・ツイータ 31mm×2個の凝ったスピーカー構成により、電動工具ブランドの製品ながらもオーディオメーカー顔負けの音質を実現しています。

コードレスラジオ付テレビ UR18DSML

電動工具メーカー発の充電式テレビの先駆けがUR18DSMLです。

フルセグ搭載で地上波放送を受信できる仕様を備えており、ラジオやBluetooth接続にも対応しています。

現場用途として堅牢なボディを備えており、アウトドアや災害時などに活躍できる一台です。

コードレスラジオ UR18DA

手軽なHiKOKIラジオで意外と人気のモデルがUR18DAです。

ラジオやBluetoothなどの必要最低限な機能のみを備え、それ以外の付加機能を省いたシンプルなラジオとして人気を博し、未だに売り切れが続く人気モデルです。

マキタ程の「沼」さはないので、今後に期待したいところ

ここまでHiKOKIの製品を紹介しているので、マキタ沼に合わせて記事タイトルに「コーキ沼」を付けようとも迷ったのですが、HiKOKIの製品ラインナップ数や対象層・今後の製品展開展望などを考えると、マキタのような製品展開の深みに欠けており、沼として表現するにはあと二・三歩程足りない印象があります。

HiKOKIのコードレスシリーズは、あくまでもプロ向け工具ユーザーをメインターゲットに据えた電動工具ブランドです。

プロユーザーに向けた製品であれば、質実剛健な電動工具ブランドとしてマキタと双対を成すレベルではあるものの、それ以外の製品展開に関しては他社(マキタ)の後追いでしかないので、面白みに欠けているのが残念な点と言えるでしょう。

経営体制や製品仕様的な部分ではマキタと同じ戦略を歩むことも可能であり、むしろそれ以上の製品展開を行うポテンシャルも秘めているはずなので、今後のHiKOKIにはユーザーをアッと言わせる革新的な製品展開に期待したいところです。

2017年のHiKOKIブランド発表時のマルチボルトシリーズの拡充を予告するスライド。プロ向け充電式工具は概ね予告通りに販売したが、それ以外の製品にはあまり力を入れなかった。
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