本記事は、株式会社マキタ及び関連会社が保有する産業財産権の情報を解説・紹介するものであり、新製品発売や企業動向を保証するものではありません。株式会社マキタ及びマキタ取扱店へのお問い合わせはお控えください。
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目次
充電式”多軸”電動レンチ
1つの充電式レンチで同時に複数のナット締結を可能にする製品の特許です。
写真の例では5つのソケットを搭載した充電式電動レンチの意匠図が描かれており、ソケットの配置例から主にタイヤホイールナットの締結作業を効率化するための工具と考えられます。
一見すると便利そうにも見える製品ですが、先端重量が重くなって取り回しが悪く、5軸全てを合わせてナット頭に嵌めるのにも時間がかかってしまうとも、印象と裏腹に使い勝手は悪いのではないかと見ています。
特許内では色々と軽量化策やクラッチ構造等についても記載はあるものの、結局のところインパクトレンチ+トルクレンチの組み合わせが最も早く、対費用効果の面でも微妙な製品となってしまいそうです。
作業服検知・接近検知システム
作業者の来ている衣服や第三者の接近を検知して電動工具を制御する無線システムです。
本特許は、指定された衣服を着ていないと電動工具を起動不可能にしたり発信機を持った作業者が近づいたら電動工具を停止させたりする安全機能を実現する技術です。
例えば、チェンソーで作業を行う際はチャップスの装着が義務化されており、チャップスを装着しなければ充電式チェンソーが起動しない制御を加えることで法令適合と安全衛生を確実に高めることが可能になります。また伐木作業時に周りに人がいる場合は電動工具に警告表示や停止などの処理を加えることもできるでしょう。
とは言え、この手の安全技術はユーザーからすれば煩わしいものでしかなく、実用的な利点も無く、売価が高くなるだけのデメリットしかありません。このシステムを実現して採算を取ろうとするなら、ロビー活動を通じて世界規模に本システムの搭載を法令で必須とし、他社からライセンス徴収するしかないのではないか?と思っています。
40Vmax充電式リベッタ
40Vmaxバッテリー対応の充電式リベッタの意匠図です。
マキタの18Vシリーズでは既に充電式リベッタを展開しているのですが、特許内の40Vmaxリベッタと見られる製品は先端グリップ付きの全長が長いモデルとなっています。
Φ6.4mmよりも太いブラインドリベットやエア式よりも遥かに早い作業スピードを実現できるのかもしれません。
切削屑の飛散防止ガード
ディスクグラインダに後付け装着するタイプの切削粉の飛散防止ガードです。
切削作業時に飛び散る切削粉をディスクグラインダから伸びたアームで受け止めるアイデアなのですが、この手のアームで伸びた本体装着タイプのガードに向けて切削屑が飛ぶ方向を操作するのは難しく、使い勝手の面でも大きく悪化してしまうため必要とするユーザーは少ないだろうと思っています。
基本的には、飛散防止が必要な場合はフェンスを設けて作業後に清掃したり、掃除機ホースと直結したカバーなどで作業を行う方式が最も現実的なので、実売することは無いだろうと予想しています。
40Vmaxバッテリーの小型充電式ハンマドリル
先日発売した18V充電式ハンマドリル HR183Dの40Vmaxモデルの意匠図です。
40Vmaxシリーズの普及を進めたいマキタとしては18V製品と同じ仕様の40Vmax製品も出さざるを得ないのですが、先日発売したAS180Dでこのクラスの製品は実用的に18Vと40Vmaxに大きな差がないことを表してしまった上に、あまり売れていないとも言われる40Vmax製品の在庫を抱えても良いのかな?と考えたりもします。
または、設計段階では40Vmaxモデルとして販売する予定だったのかもしれませんが、不調気味とも言われる40Vmaxでは数が出ないと踏んで土壇場で18Vモデルに切り替えてしまった裏事情などもあるのかもしれません。色々考えてしまうのですが、HR183Dの40Vmaxモデルが販売する可能性は五分五分くらいと言ったところでしょうか。
話は逸れますが、個人的に40Vmaxバッテリーに関しては積層セル採用小型バッテリーを実用化を進め、40Vmaxの最適給電システムをちゃんと活用することで小型製品から大型製品まで全ての用途を包括するバッテリプラットフォームとして再アピールした方が良いのでは?と考えています。
金工用 集じんアタッチメント
画像はディスクグラインダの研削用集じん用アタッチメントです。
金属研削時で発生する高温の研削屑を冷却構造を備えた集じんアタッチメントです。これにより金属研削時でも集じんアタッチメントによるクリーンな作業を可能にします。
アイデア的には先程のガードよりも幾分実用的になると考えられます。とは言え先端付近にホースが伸びていれば取り回しは悪くなるので、実際に使ってみなければどのような製品になるかわからないと言えそうです。
80Vmaxシリーズ(?) 充電式運搬車
充電式運搬車の40Vmaxバッテリー装着モデルです。バッテリーを2本装着するので80Vmaxモデルになる可能性もあります。
昨年発売のCU600Dと異なる4輪駆動仕様であり、運搬能力や速度を向上したモデルになるものと予想されます。
高価格帯に位置する高いモデルではあるものの、昨年発売の充電式運搬車 CU600Dが実売60万円代であることを考えると、本機の実売価格は100万円に近い製品になるものと考えられます。
この辺りのコスト感になってくると、AGV(無人搬送車)も見えてくる価格帯であり、利便性を考えると、高性能なAGVに向いてしまうユーザーも現れてくるのではないか?とも危惧してしまう製品です。
80Vmaxシリーズ(?) 充電式ハンマ
充電式ハンマの40Vmaxバッテリー装着モデルです。バッテリーを2本装着する構造なので80Vmaxシリーズの製品と予想されます。
本製品は、28~30mm径の6角シャンクを採用する大型の充電式電動ハンマと予想される製品です。市場で先行する充電式ハンマとしてはミルウォーキーのMX FUEL DH2528Hがあるので、同じようなコンセプトの製品になると予想されます。
MX FUELシリーズの最大容量バッテリーはXC406の432Wh(72V-6.0Ah)ですが、マキタ80VmaxシリーズであればBL4080F×2本構成で576Wh(72V-8.0Ah)となるため、稼働時間で優位となります。
現時点のバッテリー技術では、バッテリー容量を増やすことはバッテリー重量増に繋がるので、取り回しの面では若干悪くなる可能性もありますが、BL4050Fなどの軽量なバッテリーを装着することもでき、40Vmaxシリーズ既存製品との優位性を考えれば、ミルウォーキーMX FUELシリーズの優位性を崩すことができる製品になるかもしれません。充電式タイプの大型電動ハンマは市場普及度の低い製品なので、個人的に少し注目している製品です。