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2020年8月16日

ねじ緩める工具・ネジ頭が潰れた(なめた)ねじを外す工具

ねじ緩める工具・ネジ頭が潰れた(なめた)ねじを外す工具

家具を組み立てたりDIYで棚を作ったりするときによく使うプラスネジですが、作業に慣れていなかったりするとネジのプラス溝を潰してしまい、緩める事も締め付ける事も出来なくなってしまう事があります。

いわゆる『ネジ山がバカ』になってしまった状態のネジを外すにはどうすればいいか・どんな道具が必要なのかをまとめてみました。

なぜネジ頭が潰れてしまうのか

先がつぶれたドライバービット(下)などはネジ頭を潰す原因になってしまう。ビットの先端が摩耗したらすぐに交換する。

プラスネジの場合、押す力7:回す力3を目安に締め付ける(緩める)のが基本です、押す力が少ないとドライバーの先端がネジ頭から外れてしまい、ネジ山を潰す原因となってしまいます。

また、一般的によく使用されるのは2番サイズのプラスネジです、もちろん家具やDIYでも2番サイズの木ネジがよく使われます。

さて、この2番サイズのネジに対して1番サイズのドライバーを使うとどうなるでしょうか。もちろん答えはネジ山を傷つけてしまいます

このように、ネジ頭に対して適切なサイズのドライバーを使用する事がネジ頭を潰さないための重要なポイントです。ドライバーも様々な種類がありますが、プラスネジのサイズは0番から3番までの4種類しかありません、そのうちほとんどのネジは2番で、たまに1番があるくらいなので、2番のドライバーをネジ頭に当ててみてそれが合わなければ1番ドライバーを使ってみるという風に確認するといいでしょう。

潰れた(なめた)ネジを緩める道具おすすめ5選

摩擦増強剤

軽いネジ頭潰れ程度なら、このような摩擦増強液を使用すれば緩める事が出来ます。

原理は簡単で、潰れてしまったネジ山の摩擦力を増やして無理やり回せるようにするものです。

ただし、この摩擦増強液で緩める事が出来るのは軽いネジ山潰れの短い木ビスまでで、長い木ビスやトルクの高い締付を行ったボルトなどは逆に摩擦でネジ頭の状態を悪化させてしまうので注意しましょう。

ネジザウルス

ホームセンターなどで良く売られている定番アイテムになったネジザウルスです。

ネジザウルスは先端がネジをつかみやすい構造になっており、つかむ事さえできればボルトを含む幅広いネジを緩める事が出来ます。

ただし、締め付けトルクが高いボルトなどは、どんなに強く握ってもネジの側面部が削れてしまう事があり、そのような場合は緩める事が出来ないこともあるので注意しましょう。

貫通ドライバー

緩まないネジに対しては、ネジ頭を再度形成したり衝撃を加えることで嵌合を緩ませるのが有効です。

貫通ドライバーはハンマーでたたける構造のハンドドライバーで、強く叩く事によってネジ頭の再形成もできるので、古いネジや錆びてしまったネジ頭を潰してしまった時は貫通ドライバーで叩いてみるのがいいでしょう。

貫通ドライバーで叩くという作業は直接ネジを緩める作業ではなく、ショックを加えることによってネジ山同士の緊張を解くことで緩めやすくする補助的な使い方がメインとなります。そのため、実際に緩める場合は貫通ドライバーでネジをたたいてから先述のネジザウルスなどでネジを緩めるのが有効です。

欠点として、締め付けている相手材料によっては相手を破壊してしまう事もあるので注意しましょう。

ネジバズーカ

潰れたネジ頭専用のビットがネジバズーカです。ネジザウルスでつかめない場合なども緩めることができるねじ緩め工具です。

専用ビットで緩めるため、皿ネジやナベネジ・トラスネジなどにも対応しており、ネジザウルスと合わせれば幅広いネジを緩める事が出来ます。

なめたネジはずしビット

完全にネジ頭を潰してしまった時に使うのが、ネジはずしビットです。

ドリルでネジに穴を空けて、逆ネジを締め付けてネジを緩めることで無理やり回してしまおうという道具です。

ネジはずしビットはこれ単体で使う事は出来ず、電動ドリルが必要となります。そのため、実際に使う敷居はちょっと高いかもしれません。

また、ネジに穴を空けて逆ネジで緩めるビットであることから、細いネジや緩めトルクが大きく太い(長い)ネジなどでは逆にこのビットが破損してしまう事も考えられますので注意が必要です。

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