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丸ノコ・集じん丸ノコ・チップソーカッタの違いとは?なぜ1台の電動工具で全てのチップソーに対応できないのか

大工作業で集じん丸ノコではなく普通の丸ノコを使う理由

集じん丸ノコは粉じんの飛散を抑えられるため、一般的な丸ノコより使いやすい上位機種のようにも見えます。しかし、大工が扱う材料や作業環境を考えると、普通の丸ノコが多く使われている理由がわかります。

大工仕事では、合板やフローリング材だけでなく、垂木、根太、間柱、2×4材、集成材など、厚さや形状の異なる木材を切断します。そのため、大工作業では厚い構造材を切断できる電動工具が求められることも多く、特に165mmクラスは切込み能力に余裕があり、直角切断だけでなく、厚い木材の傾斜切断にも対応しやすい点が大きな利点となっています。

一方、現在の集じん丸ノコは125mm前後のチップソーを使用する機種が多く、石こうボードやサイディングなど比較的薄い板状建材の切断を中心に設計されています。木材切断や傾斜切断も可能ですが、厚い構造材や大きな切込み深さを必要とする作業では普通の丸ノコほど幅広く対応できない場合があります。

丸ノコや集じん丸ノコに金属用チップソーを付けるとどうなる?

丸ノコや集じん丸ノコでも、刃径と取付穴径が合えば金属用チップソーを装着できます。しかし、チップソーを金属用に交換しただけで金属切断に適した電動工具になるわけではありません。

問題となるのが、本体とチップソーの回転数です。一般的な丸ノコや集じん丸ノコは、木材や石こうボードなどを効率よく切断するため高い回転数に設定されている機種が多くあります。金属用チップソーの最高使用回転数を超えて使用すれば、刃先の欠損やチップの脱落、台金の破損に繋がります。

加えて、普通の丸ノコで金属を切断した場合は、刃の周囲が比較的開放されているため、高温で鋭い金属切断くずが本体後方や側方へ飛散してしまいます。

高熱の切粉が作業者の皮膚や衣服に付着して穴あきや発火する可能性もあるほか、床材や仕上げ面を傷付けたり、周囲の木くずや可燃物へ影響する可能性もあります。

一方、集じん丸ノコなら切粉の飛散を抑えられるようにも見えます。しかし、石こうボードや木材の粉じんを回収するダストカバーは高温の金属切粉を受け止める構造になっておらず、樹脂製カバーの変形や溶融の原因となります。

また、鋼管やアングル、軽天材などは切断時のバリなどで高精度なアルミ・マグネシウムベースを傷付けてしまうこともあり、一度金属切断を行ってしまうとベースに傷が入ることで化粧材も傷付けてしまう場合があります。

そのため、金属用チップソーを使用する際は、刃径や取付穴径だけ判断できるものではなく、回転数やカバー、切粉の処理方法が金属切断に対応しているかを確認しなければいけません。

丸ノコ・集じん丸ノコ・チップソーカッタは専用のチップソーで使うことで使い勝手や安全性を確保できる

丸ノコ・集じん丸ノコ・チップソーカッタは、いずれも円形のチップソーで材料を切断する工具ですが、想定する材料や回転数、カバー構造、切粉の処理方法はそれぞれ異なります。

刃径や取付穴径が合っていても、用途の異なるチップソーを流用すれば、本来の切断性能を発揮できないだけでなく、刃先の破損やキックバック、切粉の飛散、発熱による発煙・発火などにつながるおそれがあります。

木材には丸ノコ、粉じんが発生する板状建材には集じん丸ノコ、金属にはチップソーカッタを選び、工具本体と切断材料の双方に適合した専用チップソーを使用することが作業性と仕上がり、安全性を確保する基本となるので、電動工具を使う際にはその点にも注意して選ぶようにしましょう。

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