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目次
マキタ本社で開催する株主総会に出席
2026年6月24日(水)開催の株式会社マキタ 第114回株主総会に出席しました。

2026年のマキタ第114回株主総会はマキタ本社内(愛知県安城市)で行われ、会場はC棟5Fホールで開催されました。
議案は「余剰金処分」「取締役選任」「役員賞与」の3つが提案され、質疑応答後に承認可決されました。
出席人数は65人ほどで、開始時間は10時00分、終了時間は10時33分の約30分間であり、ここ数年の中では最も長い株主総会でした。
タイムスケジュール
- 10:00 株主総会開催(議長:後藤宗利氏)
- 10:01~10:02 監査報告
- 10:03~10:09 事業報告
- (内 10:07~10:09) 40Vmax戦略について
- 10:10~10:12 議案上程
- 10:13~10:29 質疑応答
- 10:30~10:32 決議・取締役紹介
- 10:33 株主総会終了
株主質疑応答(筆者要約)
Q1, 昨今の円レート、とりわけ円安についての影響と今後の見通しについて教えてほしい。
A1, 円安は1円安の影響によって利益額が大きく左右され主要通貨として、それぞれ1円安になったと仮定すると「ユーロ:+9億円」「ドル:-6億(仕入れドル決済影響)」「人民元:-90億円」の影響を想定している。見通しとしてはこのまま円安基調が続くと考えており、急激な変化は望ましくない。(回答:後藤宗利社長)
Q2, 欧州市場について、競合となるメーカが多いが強みを置く製品と分野を教えてほしい
A2, 木工関連と建築関連の製品に強みを置いている。昨今のトレンドとしてデータセンター等の新分野等も開拓していきたいと考えている(回答:後藤宗利社長)
Q3, 純投資目的以外で保有する株式が5銘柄減っているがその理由を教えてほしい
A3, 保有銘柄は意義や資本コストを検討の上決定している。減少の5銘柄については3銘柄が純投資目的へと変換、2銘柄が非上場銘柄の純投資目的へと変換している。(回答:後藤宗利社長)
Q4, 生産数は中国が多く、中国生産の割合と想定されるチャイナリスクの今後の取り組みについて教えてほしい
A4, 中国工場生産は50%、ルーマニアが18~20%、タイが10%、岡崎が7~8%であり、地産地消の生産体制を整えていく予定。中国工場依存とならないような形を目指している。(回答:後藤宗利社長)
Q5, 森林破壊や環境問題についての取り組みについて教えてほしい
A5, 欧州市場ではコンクリートから木材建築への変化が進んでおり、弊社としてはその変化に対応する製品展開に取り組むことでカーボンニュートラルの手助けになれると考えている。エンジンを電動化することでの環境対応も行い、ゼロエミッション化を進めている。また企業としても温室効果ガスの削減目標を設定している。(回答:後藤宗利社長)
大きく変わりつつある新安城駅周辺と収益性の向上に取り組むマキタ
本年のマキタ株主総会では、質疑応答で5件の質問が出され、ここ数年の総会の中では、株主と経営層のやり取りが比較的活発に行われた回だったと感じました。
今回の総会は、初参加と思われる株主が例年よりやや多い印象でした。加えて、マキタの株主総会は例年、事業説明を省いて進行しており、質疑応答の案内も「議案上程についての質疑」とされていたため、事業そのものに関する質問はやや発言しにくい雰囲気がありました。しかし今回は、「事業説明」と議案上程についての質疑という形になっていたため、株主にとって発言しやすい状況になっていたのではないかと思います。
事業説明では、昨年と同様に40Vmaxシリーズを主力に据えることで収益性を高めていく方針が示されました。
この点は、決算説明資料の「(抜粋)2030年に目指す姿」で示されている内容とも一致しており、40Vmaxバッテリーの高出力性と耐久性を活かし、新分野へ製品展開を広げることで拡販を進めていく戦略と認識しています。
40Vmaxシリーズについては、既存のプロ向け電動工具市場において一通りの製品展開は進んだものの、普及率との観点ではまだ十分とはないと言いにくい状況です。と言うよりも、競合HiKOKIがマルチボルトシリーズが18V既存ユーザーとの互換性を有することで買い替えを促進しながらも、LBOのイグジットに至るまでのシェア獲得を実現できなかったあたり、既存ユーザーに対するバッテリープラットフォーム移行を含む拡販策は実現不可能な戦略だったと言え、40Vmaxもその例外ではなかったと考えています。
そういう意味で、株主目線としては「40Vmax展開に投じたリソースを18Vシリーズの拡充に回した方がよかったのではないか」と感じる部分もあります。一方で、技術的には「ニッケル水素時代の基本思想を引き継ぐバッテリで、これ以上の高出力と汎用性を持たせるのは難しい」という見方もしています。そうした点を踏まえると、40Vmaxシリーズを多様なエンドマーケットに向けた基幹シリーズとして位置付けるのであれば、今後の方向性には一定の納得感があります。
そういう意味で、40Vmaxシリーズは既存製品の36V化によって第一段階は完了した段階と言え、次の新業態開拓こそが40Vmaxの第二段階の展開と言えるのかもしれません。そういう意味で、40Vmaxシリーズそのものの成否はこれからのマキタの戦略にかかっているとも言え、どこまで新規層を獲得できるかが注目されます。
ちなみに、マキタ本社から新安生駅の道中では、昨年見かけた時と同じ緑地管理業者が同じ建物の植栽選定作業を行っていました。昨年その業者が使用していたのは18Vシリーズだけでしたが、今年は40VmaxシリーズのOPE製品も使っていました。この辺りから察すると、OPE分野での40Vmax国内普及は拡販戦略が功を奏しているようです。





