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2021年8月18日

ナイロンコードカッターとは

ナイロンコードカッターとは

ナイロンのコードで草を叩き折る草刈刃

刈払機はチップソーカッターのほかにもう一つ代表的な草刈刃があります。それが樹脂製の紐を使用して草を刈払うナイロンコードカッタです。

ナイロンコードカッターは高速回転するナイロンコードで草を叩き折るようにして刈り取るため、安全性が高く柵や塀などの構造物を傷付けない特徴があります。

ナイロンコードカッタ。高速回転によってナイロンのコードを草に叩きつけて折り切る。
画像引用:マキタ 楽巻きナイロンコードカッタ A-55164
草刈用チップソーカッタ。刃物によって草木を鋭く切断する。
画像引用:マキタ 軽快チップソー(草刈機・刈払機用) 外径230mm A-56926

作業性と安全に優れるナイロンコードカッター

ナイロンコードカッターの「叩き折って草を刈る」原理は、チップソー刈刃よりも作業効率が悪く感じてしまいますが、ナイロンコードカッターはチップソー刈刃よりも高い作業性を持つ草刈ブレードです。

ナイロンコードカッターは、コードが回転している外周部全てが草刈範囲なので広い作業面積を持つのが特徴です。

(左)チップソー刈刃と(右)ナイロンコードカッターの作業範囲の比較。チップソー刈刃は振った方向の一部しか刈払いできないが、ナイロンコードカッタは広い範囲を刈払いできる。
画像参考:ナイロンコードカッタ「白い皿」(廃機種)|HiKOKI

一方のチップソー刈刃は、振った時の方向の一部分しか作業面が無く、キックバックを避けるために実際の作業範囲は刃露出部の1/3程度になります。切れ味そのものは鋭く、小枝なども切り払えますが作業範囲自体は少なめです。

さらに、ナイロンコードカッターは安全性の面でも優れている刈刃です。

ナイロンコードカッターは樹脂製のコードなので、円形の切断刃を使用する電動工具にありがちなキックバックや人体接触時の裂傷の危険性がほとんどありません。

壁や樹木の多い場所での作業でも安全性を確保した状態で使用できるため、近年は消費者庁でもナイロンコードカッターの使用を推奨しています。

ナイロンコードカッターの用途

ナイロンコードカッター全ての刈払作業に使えるわけではなく、適さない用途もあります。

叩き折って草を切断する特性上、ナイロンコードより固くて太い草木の切断には向きません。背丈が高いイネ科の植物や細枝の切断も可能ですが、上手く使うためには慣れが必要です。

コードを振り回して草を叩き折る特性上、作業中は常に高い回転数が必要です。

ナイロンコードカッタを効率的に使用するには、ある程度のトルクがあり回転力の復元性能も高い25ccエンジン式相当の刈払機が最適です。

草が密集する場所や硬い草が生い茂るような場所では、一度の叩き付けで折り切ることができないため作業効率が大きく落ちてしまいます。

ナイロンコードを長く出せばその分遠心力が増して作業効率も上がりそうに思いますが、その分エンジンやモーターの負荷も上がってしまいます。ナイロンコードはの繰り出し量の目安は10cm前後です。

ナイロンコードカッターが使える刈払機

多くの刈払機は既存のチップソー刈刃をナイロンコードカッターに付け替えるだけで使用できます。ただし、ナイロンコードカッターにはいくつかの注意点があります。

低価格製品や軽量刈払機に用いられている樹脂ハウジングは熱に弱く、クラッチから発生する摩擦熱で変形する可能性があります。一度変形すると、ハウジングのアッセンブリ交換で修理費も高くなってしまいます。

作業中はクラッチを動作させないために常に全速の状態を維持するのがポイントです。作業中も回転数を落とさないため、密集した部分では少しづつ作業を進めるようにしましょう。

また、22cc以下の排気量の小さいエンジン刈払機ではクラッチそのものの破損リスクが高くなるため、ナイロンコードカッターの使用は推奨されません。

充電式刈払機では負担がかかる部品のクラッチが無いのでエンジンの排気量や回転数を気にする必要はありませんが、元々の出力が低い製品も多いので、細いナイロンコードを使ったりコード出し量を調節するなど、使い方に調整が必要です。

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