石膏ボードは高い断熱性や耐火性を備えた建築材料で、現代の建築物にはほぼ必須となっている材料です。普段目にすることは少ないですが、住居の壁紙の裏や仕切りなどに石膏ボードは多用されています。
石膏は石材系の材料なので、木材や金属切断とも異なり切断には慣れとコツが必要です。
目次
石膏ボード切断は容易、周囲への配慮が難しい
石膏ボードは加工性が高く、切断するだけであればこぎりや丸のこでも切断が可能です。
石膏の切断時には粉じんが大量に発生するため、周囲の環境の事を考慮しなければなりません。特に石膏ボードを丸のこで切断すると、発生する粉塵で周囲はちりに包まれてしまいます。
切断には大きく分けて2通りの方法があり、ボード原紙をカッターで切断して石膏の芯材を割る方法と、チップソーで石膏の芯材ごと切断する方法があります。
石膏ボードの切断・施工時には、目や鼻に粉じんが入らないよう保護眼鏡と防じんマスクの装着が推奨されます。
カッターナイフ:低コストな石膏ボード切断定番工具
オルファ(OLFA) ハイパーAL型 オートロック式大型カッター 193B
カッターナイフを使った石膏ボードの切断は、石膏に張られているボード紙を切断して、そこを起点に石膏の芯を折り曲げる方法でボードを切断します。
専用カッター刃などは不要で、通常のカッターナイフで切断ができるので初期コストが非常に安く、ランニングコストも安く済むのが特徴です。
カッターナイフで石膏ボードを切断すると切断面が荒くなってしまうので、切断後にはボード用やすりで切断面を整える必要があります。
集じん丸のこ:効率的に石膏ボードを切断する電動工具
マキタ(Makita) 防じんマルノコ アルミベース 125mm 集じん機接続専用 KS5000FX
石膏ボードの切断に電動工具を使用する場合には集じん丸のこを使用します。
通常の丸のこでも切断は可能ですが、石膏ボードは切断すると粉じんが大量に発生してしまうため、集じん機の接続が必須です。通常の丸のこに集じん機を接続する事でも代用は可能ですが、より集じん率の高い集じん丸のこを使用するのが一般的です。
チップソーの切断は切断面が綺麗に整うので、やすり仕上げなしでそのまま施工できます。面取り刃も装着されたチップソーを使用すれば、切断と同時に面取りもできるので作業効率を大きく向上させることができます。
石膏ボード切断に使う電動工具を一式で買うと高くなってしまいますが、作業性や後片付けなど総合的な効率を考えると大きな作業効率の改善が期待できる工具です